健康を科学する!

豊橋創造大学大学院健康科学研究科生体機能学のつぶやき

正常細胞の貪食作用

2011-05-19 08:30:57 | 研究
癌の多くは臓器の内部を覆う「上皮組織」の細胞で発生すると言われています(MSN産経ニュース)。この上皮組織で一部の細胞ががんになりかけると、隣の正常な細胞で特定のタンパク質の働きが活発になり、他の細胞を食べやすいように形状を変化させていたという報告がありました。そしてその後、異常細胞を生きたまま丸のみして破壊したというのです。つまり、正常な細胞が癌細胞を貪食したということです。成熟した上皮細胞には貪食作用はないと思っていましたが、意外な結果です。癌の治療に関してこれまでは、癌細胞を直接除去することを目的に行われていましたが、今回の報告は正常な細胞機能を高めてあげるような治療法が有効である可能性を示唆さるものなのかもしれません。
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