健康を科学する!

豊橋創造大学大学院健康科学研究科生体機能学のつぶやき

PPARγとセロトニン

2010-08-21 08:39:27 | 研究
PPARγは、脂肪生合成と脂肪細胞における遺伝子発現制御において中心的役割を果している物質です。このリン酸化によって脂肪生合成能には変化はないが、インスリン感受性を改善するアディポサイトカインであるアディポネクチンの発現が減少するなど、肥満によって発現が変化する多くの遺伝子の制御異常が生じることが知られています。PPARγは、脂肪酸と結合すると活性化し、糖の分解を行い、体重のコントロールや血中の糖の量を調節するきっかけとなる働きをする。PPARγの働きを制御することは、糖尿病治療の大きなステップとなっています。このPPARγに神経伝達物質のセロトニンが脂肪酸と同じように結合し、脂肪酸が結合した時と同じ働きをしているということが報告されました(YOMIURI ONLINE)。セロトニンは中枢神経以外に小腸に存在しているらしいのですが、神経伝達物質としての存在と合わせて非常に興味深いですね。また、糖尿病改善あるいは肥満改善に向けた新規治療薬が開発されるのでしょうか。
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