SONYα7RにCONTAX/G45mm/F2のスナップ
最近手に入れたSONY/Eマウント→CONTAX/Gマウント変換アダプターを付けたプラナー45mm/F2とα7との取り合わせ、お気に入りです。
戦前(古い言い方、死語ですねw...)35mmのフィルムカメラ、例えばバルナックライカなどが高名な写真家に使われていました。その時のレンズは、ほとんど50mm、つまり35mmカメラの標準レンズです。それ以外に良いレンズが無かったことが理由だったのかもしれません。
そのことをカルティエ・ブレッソンの写真集などを見ていて思い出して、改めて標準レンズにハマってます。このCONTAX/Gレンズ、一眼レフではなくCONTAX/G1、G2用のフランジバックの短いレンジファインダーカメラ用のレンズ、非常に優秀で大変気に入っています。CONTAX/G2に着けて使っていたのですが、デジタルに比べてフィルムは枚数も気になるし気軽に撮るという訳にはいかなくて。フルサイズのα7に変換アダプターを手に入れて、やっと本来の、ツアイスGレンズの性能を発揮させることができるようになりました。
最近のスナップ写真は、ほとんど28mmか35mmが一般的ですが、昔の写真家に倣ってあえて45mmのこのレンズを使ってみることにしました。35mmカメラの標準レンズは50mmですが、裸眼とファインダーの映像が同じ大きさに見える、それより5mm短い(広角側に寄った)この45mmが使いやすい。しかもα7の素晴らしいところは、直接見ることができなかったレンジファインダーカメラのレンズの映像を、実像ではありませんがファインダーから直に目で確認できるところです。
最近、地元図書館の無償配布リサイクルブックで、写真家片岡義男の写真集「東京のクリームソーダ」をもらってきて、それに影響されて(影響されやすいタイプですw...)標準レンズで片岡義男ふうスナップを撮ってみました。写真の縦横の比率はあえて、35mmライカ版の24㎜×35㎜としました。
まずは屋内のいただき物の造花です。蛍光灯(昼光色)の光なのに、良く写ります。この写真は、ちょっと荒木経惟ふうかな。もう少し開けてた方が良かったかな。f5.6で撮りました。このプラナー45mmは、フィルムの時は鮮やかな色再現するレンズのイメージだったけど、落ち着いた発色ですね。
引き続き外に出てスナップ
雨水処理側溝蓋から伸びだしてきた、茶花などでよく使われるミズヒキ。たくましいですね。
f2.8で近くに寄って撮りました。バックがちょっとうるさいですが、キレイなボケ味は出ています。ピントは左の小さな花に合ってます。f2でもよかったかも。でも茎が前後方向奥に伸びているので、あまりに被写界深度が浅いと、ヒントが合っている位置はほんの一点なので写真を見るのに視線誘導があいまいになってしまう。
理屈はともかく、ミズヒキの小さな花を狙ったのに色も地味だし、その意図が伝わっている写真とは、とても言えないw...
前にアップした写真と同じ場所ですが、最近見かけない公衆電話と後ろ向きの「止まれ」の道路標識、それと図書館脇の自動販売機と障害者駐車場の看板。こちらは片岡義男ふうの写真。片岡氏ではそれなりの理屈のコメント・・・を付けるのですが私にはムリ、ムリw...
じゃあ何でこんな写真を撮ったのか? 単に片岡義男の写真を真似ただけ・・・ですw... でもこうして改めて組み写真として見ると何か味のあるスナップのように、私には思えるのですが・・・
これも前にアップした写真の、いつも本を読みに行っている福祉会館前の自販機です。その横には、以前あった小学校の跡地の碑。今の自販機と小学校跡地との碑が並んでいるところが・・・おもしろい。碑自体は新しいものです。なぜ古い小学校の碑が、わざわざ新しく建てられたのか・・・も疑問です。改めてこの写真を見て、こういう状況に反応している自分がいる。そのことに気が付く・・・ 自動販売機・・・に反応しているのかも。
市民会館の窓、何故か右に向かって矢印のデザイン。市民会館の隣、矢印の方向に福祉会館があります。2枚の組み写真で成立するスナップですね。
この福祉会館玄関の写真、ボケています。オートフォーカスに慣れてしまっているので、フレーミングできたら、スナップショットのチャンスを逃さないための癖で、すぐシャッターを押してします。しかもこれは45mmでf2.8で撮ったものなので、被写界深度が浅く、余計にピントが合わない。街撮りなどのスナップは、固定焦点(ピントが合う位置まで寄っていく)、固定絞り(f8~くらいの絞り気味にして、被写界深度を深くする)でピントや露出など気にせず一瞬のチャンスを逃さず撮るのがやり方です。それと比べて、α7と距離のマニュアル合わせのプラナー45mmとの取り合わせ、かなり勝手が違います。
やっぱり私は、自販機に反応していますね。この自販機の写真もボケている。ピントの合わせ忘れw... α7ファインダーは有機ELの電子画像なので余計にピントの山がわかり難く、何となく合っているように見えてしまう。って単なる言い訳w...でもこのプラナー45mm、絞って被写界深度を深くして使うとその個性が失われてしまう。
郵便受けとその下の、今では絶対に使われていない配達される牛乳ビンの受箱。昔はガラス瓶に入った牛乳を、牛乳屋さんが毎朝早くにこの箱に配達してくれたのです。今の若い人達、そんなこと知りませんよね。齢がバレるw...
露地にある犬好きの家の郵便受け・・・です。この写真は単なる際物ですねw...黄色のラベルが2枚あるので、たぶん2匹飼っているのでは・・・と想像されます。ラベルは毎年発行されるもの?それにしてもこんなに何枚も貼り付けなくても・・・犬好きのアピール?あるいは単なる受狙い?w...
f2.8で撮ってます。遠景はきれいにボケてます。曇り空のせいもあると思いますが、このレンズの個性なのかもう一つ色がさえません。
表通りに面して家の軒先に地植えされている、ビワ。たくさん実をつけて、樹勢が盛んです。舗装された歩道の脇に植わっていて、手入れされているようには見えないのに。すこし小ぶりだけど、おいしそうです。
地元本通りにある写真屋さんの窓。「移転」したことがよ~くわかりますw... 最近の写真屋さんってデジタルなんでしょうね。フィルムカメラも使われているのかもしれませんが。昔の写真屋さんはフィルムに直接鉛筆で修整していました。修整するのはモノクロ写真だったのですが、カラーフィルムになっても黒の鉛筆を使っていました。カラーネガフィルムに黒の鉛筆を描き加えると、プリントでは白くなります。顔のシワなどはネガでは白い線になっていますが、そこに黒の鉛筆をのせるとプリントでは白くなって、結果として黒いシワが消えることになります。
通り沿いの小さな戸建ての居酒屋。もっと寄った一枚も欲しかった。もうしばらく閉店して空き家になっていて、壁にはツタがはっています。移転やら閉店やらが多いです。地元のこの本通り、むかしはたくさんの商店が軒を連ねていたのですが。もう少し寄って撮りたかったのですが前の道、車の交通量が多くて車道上でボヤボヤ写すわけにはいかなくて。単焦点レンズは、寄ったり離れたりしてフレーミングを決めなければなりませんので。
とまあ、こんな写真をSONYα7にプラナー45mmのレンズを着けて、撮ってみました。バックフォーカスの長い一眼レフカメラのレンズとは一味違う写真のように、私には思えるのですが。いかがですが?
何でもない写真に、理屈が多すぎる。撮ったもので勝負しろ・・・ってかw...
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