私はヤゴです

水中から地上へそして空中へ飛び立つ人生を

技能五輪

2007-11-30 10:30:16 | weblog
世界約50ケ国の国・地域の予選会を勝ち抜いた22歳以下の青年技能者が一堂に会しその技能を競い合う「第39回技能五輪国際大会」が、この11月静岡県で開催された。
大会の目的は、参加国の職業訓練の振興及び技能水準の向上を図ることにあり2年に1回開催される。競技種目は年々増え、今年はプレゼンテーション職種を含め50職種となった。機械製図、情報技術、溶接・板金、洋菓子製造から造園に至るまで多種多様だ。
この大会は、1950年(昭和25年)スペインで始まり、日本は1962年(昭和37年)第11回大会から毎回連続参加しているが、過去の金メダル獲得数は、韓国が圧倒的に強く14回、日本は7回と残念な結果に終わっている。
たいした資源もなく「技術立国」を目指す日本としては、こうした部門に国も自治体も企業もそしてマスコミも力を入れて取り組んでいかないと世界レベルに追いついていけない。花形のオリンピックに比してこの種の大会があまり知られないのは広報や報道の弱さからだろうか。
本大会では日本選手が各ジャンルで頑張り16ケの金メダルを獲得し見事世界第1位の成績に輝いた。長野県からポリメカニクス部門で出場したセイコーエプソンの畑 弾手選手も優勝している。
こうした技能優秀な匠には、今後処遇面で考慮するほか公的顕彰を行い若者の将来への夢を育み、技能の裾野を広げることによってそのレベルアップを図る施策を推し進めてもらいたい。

万能細胞

2007-11-26 09:00:36 | weblog
京都大再生医科学研究所の山中伸弥教授らがすすめていた課題、ヒトの皮膚細胞からあらゆる細胞に分化できる「万能細胞」を作ることに成功した旨のニュースが11月22日報じられた。
これは成人の皮膚細胞に4つの遺伝子を導入して「人工多能生幹細胞」をつくり、これが肝臓や心筋、神経、筋肉、骨など約10種類の細胞や組織に分化することによって、将来再生医療に応用できるというもの。とりわけ糖尿病、心臓病、脊髄損傷の治療に効果的のようだ。
従来これに相当する「ES細胞」は開発されていたが、生命の萌芽である受精卵や精子を壊してつくるため倫理的な問題が生じ、これが実用化研究の大きな壁となっていた。
それに引き換えこの万能細胞方式は、倫理的な問題や医学的な拒絶反応がクリアーできることから夢の再生医療に道を開く画期的な成果とも言える。すでに国内からは「ノーベル賞級」との声も聞かれ、日本の医療技術が世界における再生医学の本命に浮上する可能性も出てきたものすごいことである。
これから先研究を進めるうえでの最大の課題は安全性の確保だという。製造過程でガンに関する遺伝子やウイルスを使うため発ガンの危険性やクローン人間を作ることも原理的に可能なことから別の問題も生じかねない。
そうは言っても折角世界のトップに躍り出、多くの患者に期待と福音を与えるためにもこの大事業国を挙げて応援したいものである。あまり規制ばかり先行してそれが研究の障害となって、実用化が遅れることのないよう強く望みたい。


炬燵(こたつ)

2007-11-22 11:45:12 | weblog
立冬を過ぎ各地から初冠雪の便りを聞き、木枯らしが吹く昨今となれば暖房が欲しくなる。当面石油ストーブでしのいでいるが、やはり日本の屋内暖房の大半は炬燵である。この炬燵、禅宗の僧侶によって中国からもたらされたとされる行火が起源とされ当時は掘り炬燵であった。
日本では火鉢とともに冬には欠かせない暖房器具として発達、あの柔らかく暖かい炭火、網格子の感触や幼いころ炬燵の中で好きな女の子の足と足が触れたあのときめきは今もって忘れられない。戦後高度成長時代になって赤外線を熱源とした家具調電気炬燵が登場し、これが主流となって便利ではあるがなにか味気ないものになってしまった。
先日、我が家も長方形掘り炬燵に灯を入れようとしたが、先人から「炬燵は戌の日につくるもの」と教えられた。猫はこたつで・・・と言うが戌の日にという理由・由来がどうしてもわからない。古くから言い伝えられていることであれば「でもそんなの関係ねぇ!」と無視するわけにもいかず従うことにした。
家庭内における炬燵の存在は限りなく大きい。お茶や食事をしながらの団欒、テレビ観賞、昼寝、雑談等々家族のコミュニケーション媒体としてもオアシス的役割りを果たしてくれる。
11月24日(戌の日)には炬燵を設置し、雪見窓越しに外の冬景色を眺めるのも風情があろう。原油高・株安の暮、信州の長い冬との闘いがこれからはじまろうとしている。

七五三

2007-11-19 09:15:41 | weblog
外孫のS君が5歳(幼稚園年中組)になったのを機に、11月18日(日)同君を伴って七五三の祈願に善光寺を訪れた。
今までに羽織や袴など身につけたこともないヤンチャが果たして着てくれるだろうか、心配をよそに父親の古着で正装してみると結構様になっている。馬子(孫)にも衣装とはこのことか。大勧進で受付、千歳飴・お守りをいただき護摩焚きに参加、写真撮影、本堂参拝をすませ、みんなで昼食会をしてS君を祝った。当日は市内で初氷が張り、近県でも初雪、木枯らし1号が吹きすさむ寒い日にもかかわらず多くの善男善女でごった返していた。
元来、七五三は三歳、五歳、七歳と成長の節目に近くの氏神様に参拝して無事の成長を感謝し、これから将来の幸福と長寿をお祈りすることに由来する庶民のささやかな願い事でもある。子供を碁盤の上に立たせ飛び下ろせば折り目正しい人間に成長するとの説もあるが、これも親の切なる願望からだろうか。
当のS君、最近はポケモンにはまりテレビ鑑賞と分厚いポケモン図鑑に首ったけだ。パルキア、ディアルガをはじめ数百種類ある軍団の固有名詞を覚えたり、個々の性格・能力を頭の中にいれて闘うことは至難の技だ。そのため目下数字や文字(ひらがな・カタカナ)絵画の読み書きに夢中になっている。
幻想の世界の遊びを通じて現実の知識と葛藤するこうした努力の積み重ねが、記憶力、判断力、創造力の醸成につながり、将来人間形成の礎石になるならそれも大きな効果でもある。
七五三に当たりS君の限りない成長と幸福を願うばかりである。

稲尾様

2007-11-14 10:08:38 | weblog
11月13日プロ野球西鉄のエースとして「豪腕」「神様」の異名をもち、活躍した稲尾和久様(70)が死去し「仏様」となった。
稲尾和久といえば大分県の漁師の子供として生まれ、大分・別府緑丘高から昭和31年西鉄に入団し、投手としていきなり21勝を挙げ新人王を獲得する。以来昭和44年に引退するまでの14年間の成績たるや人間技ではなく、数々の実績やタイトルをみるとまさに「野球の神様」といわれるのもうなずける。
入団翌年には20連勝のタイ記録を、その翌年からは3年連続で30勝以上を挙げ、36年にはシーズン42勝をマークしている。特に33年の日本シリーズでは巨人が3連勝しながら4連敗したのは、稲尾一人にやられた感じで巨人ファンの私としては苦い思いを持っている。
現役中の内容も、登板数、投球回数、通産勝利数、防御率、奪三振数等々驚異的な数字を残しておりアッパレというほかない。朝帰り、二日酔い、マウンド上での居眠り等有名な逸話も残っているが、この世界、結果や数字が全てで文句のつけようもない。時代や試合数は違うとはいえ今のプロ野球、勝利数、完投数等桁違いの数字をみると稲尾の偉大さを改めて感じる。
稲尾が亡くなった当日くしくもかつての師弟関係(ロッテ時代)にあった落合監督が、プロ野球の発展に貢献した功績で「正力松太郎賞」(賞金500万円)を受賞した。野球殿堂入りを果たし昇天した稲尾も喜んでいることだろう。私と全く同じ年齢なのに日本プロ野球界も若くして惜しい人材をまた一人失った。謹んでご冥福をお祈りする。

防衛利権

2007-11-10 18:32:58 | weblog
東京地検は11月8日防衛専門商社「山田洋行」をめぐる不正支出疑惑で同社の元専務宮崎元伸(69)を業務上横領・私文書偽造等で逮捕した。宮崎容疑者といえばさきに国会で証人喚問された前防衛事務次官守屋武昌(63)との癒着をめぐって突如クローズアップされた人物だ。
両者の関係は国防の防衛機器の発注側と納入業者の関係にある。それが10数年前からゴルフ、飲食、マージャン接待等を繰り返し、年毎に売り上げをのばして会社を発展させてきた事実が明らかとなっている。
防衛省の装備品といえば兆単位の莫大な予算である。そんな美味しい納入先に接待を繰り返しておきながらなんの見返りも求めないはずはない。
一方、守屋氏は4年余も事務次官として君臨し省内の権限と事務に精通していただけに「天皇」とも呼ばれ、倫理規定など無視し野放し状態の存在だった。
両者は家族ぐるみの付き合いというが、これほどまでに異常な接待を繰り返すのは不自然であり、防衛省への装備品納入に便宜を図ってもらうことが狙いであったことは誰の目からみても容易に推察できる。
9年前防衛庁調達実施本部は、装備品納入をめぐる背任事件で特捜部の摘発を受けたが、その教訓が全く生かされていない。それほどこの役所は病んでいる。
今回宮崎容疑者の逮捕事実は不正な裏金資金づくりであるが、これを契機に守屋前次官との癒着の実態、巨額のカネが動く防衛利権構造を解明し、法に触れる官僚、政治家がいれば逮捕してその本丸に迫ってもらいたい。今後の検察の厳しい追及捜査に期待している。

茶番劇

2007-11-07 16:27:16 | weblog
「壊し屋」「豪腕」の異名をもつ民主党代表小沢一郎氏が、政治的混乱を招いたとしてその代表辞任表明をしたのは11月4日(日)のことだった。このため国会の審議は止まり民主党内は混乱・迷走を続けていたが2日後の11月6日小沢氏が党内幹部の慰留説得に応じていとも簡単に翻意した。
ことの発端は、2度にわたる福田総理とのトップ会談の内容を党に持ち帰り検討の結果、大連立の問題から総スカンをくい代表として不信任をつきつけられたことにある。会見では「この党は力量不足だ」「次期選挙の勝利は厳しい」「疲れた」等とまで斬り捨て辞意は固いとみられていた。
「民主党が政権の一翼を担い参院選で約束した政策を実行し、政権運営の実績を示すことが、民主党政権実現への近道」という小沢戦略を遂行するための戦術として大連立構想まで呑んで国民と約束した政策を実現しようとしたその英断と勇気は評価したい。
しかし、わずか2日で辞めることをやめ無条件で党首続投を承諾したことや、以前からの持論である「国連の平和活動は国家の主権である自衛権を超えたものだ。国連の平和活動はたとえそれが武力の行使を含むものであっても、日本国憲法には抵触しない」といった考えには賛成するわけにはゆかない。
今回の辞任表明騒動、「雨降って地かたまる」「災い転じて・・」というが、辞任の狙い、真意は今もってわからない。常々口を開けば国民のための政治と言いながら、党内でおきたこの国民不在の騒動は一体なんだったのか。「偽装辞任」「茶番劇」でなければよいが・・・。




原油値上げ

2007-11-05 18:24:25 | weblog
原油価格の高騰から価格転嫁がすすみ、ついにガソリンにまで飛び火し11月1日から全国一斉に小売り価格が値上げされた。末端のレギュラーガソリン販売価格が、1ℓ150円の大台に乗るなど前月に比べ5~7円と一挙に跳ね上がった。そんな情報を耳にしたので10月末灯油を購入したが、これも1缶(18ℓ)で70円の値上げになるそうだ。
石油輸出国機構(OPEC)が、9月に日量50万バレルの増産を発表してからは、原油価格の上昇は止まっていた。それがまた急騰したのは、イランの核問題やイラク情勢の緊張が高まったことにあると言われている。この調子だと
・将来どのくらいまで値上がりするのか
・石油関連製品、輸送コスト高からの転嫁・便乗値上げ
・将来需給が追いつくのか
等その大半を輸入に頼っている日本の将来が心配になってくる。インドシナ海を経て入ってくるサウジアラビア等の中東石油が、ある日突然止まったとしたら日本経済や日常生活はどうなるだろうか。考えただけでゾーッとする。
原油相場はこの先100ドル/バレルまで上がる情報もある。産油国のなすがままの価格に振り回されるのは、石油資源のない日本の宿命的な弱点でもある。これからは発電、暖房、自動車等石油に頼らないものにシフトしていくことが求められる。と同時にインド洋の治安を守り、テロや海賊船を排除して安全輸送を確保することは日本の大きな国益を護ることにも繋がる。
いつまでもテロ特措法延長について与党と協議もせず、対案も出さないまま反対などとうつつを抜かしているときではない。

再チャレンジ

2007-11-02 10:50:56 | weblog
プロ野球日本一を決める第5戦は、11月1日ナゴヤドームで行われ中日ドラゴンズが日本ハムファイターズを破り、通算4勝1敗で53年振りに頂点に立った。このタイトル戦リーグ優勝しなかったチームが日本一になること自体個人的には納得出来ないルールだが、シーズン中もまたこの5試合を通じても福留選手欠場の穴を埋め、MVPに輝いた中日の三塁手中村紀洋選手(34)の活躍は見事だった。
高校時代から大選手の片鱗を見せて甲子園で活躍後、当時の近鉄に入団ルーキーながら初安打がホームランという華々しいデビューを飾った。2001年大阪近鉄時代はサード・4番として優勝の原動力となって年収5億円とも言われ全盛を極めた。その後メジャーリーグドジャーズ→パリーグオリックスを転戦、ついに2007年1月には自由契約選手(実質的にはリストラ)を言い渡されたが、ここからが中村選手のすごいところだ。
どこのチームも相手にしてくれなかった中で落合監督に拾われ中日ドラゴンズにテスト生、育成選手として入団。1から出直す意味で背番号も「99」、年俸400万円から再チャレンジし、序々に頭角を現し見事開花した。
彼のひたむきな努力と野球を愛する情熱・素直さがもたらした結果ではあるが、「人間万事塞翁馬」長い人生の間には何が幸いするかわからない。お立ち台で流した涙を無にすることのないようこれからも活躍され、幸せになってもらいたい。
「本気でやれば大抵のことはできる 本気ですれば何でも面白い 本気でしていると誰かが助けてくれる」