私はヤゴです

水中から地上へそして空中へ飛び立つ人生を

表彰台

2006-02-26 15:40:50 | weblog
トリノ冬季オリンピックは不振続きの日本にとって、ついに14日目の
24日フィギア女子の荒川選手が優勝し表彰台の頂点を極めた。
"泰山鳴動金一個"に終わったが、1992年アルベールビル大会銀の伊藤
みどり以来2個目の快挙で本当に素晴らしく、日本中の鬱憤を晴らしてく
れた荒川選手の活躍に敬意を表したい。荒川選手おめでとう。
クールビュウティーと言われた荒川選手の優雅で力強い舞いは、世界中の人達を魅了し感動と元気を与えたことだろう。
お陰で私もフィギアのとりことなり、「イナヴァウアー」「スパイラル」「ビールマン」といった難しい技名まで覚えることが出来た。
 ところで今回参加した選手121名はそれぞれみんなベストを尽くしたと思うが、苦戦、不振が続き表彰台が遠かったのには戦略、強化施設、選手
意識等に問題はなかったか。以前からこうした国際競技のトップクラスになるためには、「素質」「努力」「環境」に加えて「運」が大切だと言われている。
とりわけ環境面では、強化施設、指導者、スポンサー等は外国に比べて遅れをとっている。施設ひとつをとってみても通年利用出来る400mリンクは国内にはないばかりか国立スポーツ科学センターでさえスケート専用の設備さえ持っていない。
また、選手選考も五輪参加標準記録を満たしていればよいというのではなく、本当にメダルを狙いにゆくのであればもう少し高い水準に焦点を合わせ少数精鋭で臨むことも必要ではないか。アテネ大会の時の日本水連はこの戦略で成功している。
今大会を通じて情報の収集・分析、選手の発掘・育成、競技戦略等得られた反省や教訓を生かし捲土重来を期しバンクーバーでの表彰台を目指してもらいたい。
















姫ちゃん

2006-02-23 10:33:58 | weblog
4年に1回冬季オリンピックの時期になると懐かしく思い出すことがある。
それは丁度長野オリンピックが行われた1周年に当たるH11.2.7小兎1匹を購入
した。体長わずか10㎝。手のひらにのるオランダ産改良ネザーランド・ドワ
ーフ種ネズミ色をした雌の穴兎。(ピーターラビットのモデル兎)生後1ケ月
ではまだ乳を追い、親に甘えたい時期なのに無理やり離され商品とされた犠牲
者(?)でもある。我が家では彼女を「姫」と名付け寵愛した。
部屋に放すと尻を持ち上げて飛び跳ね、後ろ足で立ち上がっては物を探し、は
ては前足で短い耳をたぐり寄せては洗顔するなどそのしぐさはなんとも愛くる
しくまるで「動くネコヤナギ」「跳ねるぬいぐるみ」そのものだった。
誰が教えたわけでもないのに定められた場所をトイレに自分が決めたところを
寝ぐらにし、間をみては毛づくろいをしている。
同じ動物でも人間の子供には到底考えられないことであり、この姿をみている
と自然の摂理の神秘ささえ感じられる。わが荊妻も自分の子供のようにこのき
れい好きな姫ちゃんを可愛がり、毎日餌や水それにトイレの手入れに余念がない。
これも母性本能の復活か。いづれにしても我が家に1人(1羽)話し相手が増え
たことにより、笑いや話題が多くなりお互いのコミュニケーションが深まれば
姫の存在は家庭内に果たす役割りは限りなく大きく感謝している。ありがとう。
今でも姫ちゃんのひとつひとつのしぐさが昨日のことのように思い出される。
彼女とは5年間生活を共にしたが、H15.1.2他界し今は市内の動物共同墓地に
眠っている。
「動物愛は人間愛に通ずる」と言うが、彼らとてこの世に生を受け精一杯生きて
いる身であればこそ人間と共生できる道を与えてやりたい。そんなセンチな慈悲
心は現実的ではないと言われようとも、私はこれからも生ある限り生き物やそれ
を取り巻く環境を大切にし、豊かなそして健康な余生を生き物とともに送れるよ
う夢に描いている。                     合掌

忘 却

2006-02-21 14:59:54 | weblog
「忘却とは忘れ去ることなり。忘却を集う心の悲しさよ」
終戦直後放送されたラジオドラマ「君の名は」の冒頭の一説である。
最近、物忘れというのか記憶力が弱くなったというのかその日に会った人や名前
がなかなか出てこないことが多い。
人の名前ばかりではない。曲や場所の名前、横文字、数字等々。あげくの果てに
は隣の部屋に行って何の用事できたのかそれさえも思い出せないこともしばしば・・・。自分のバカさ加減に情けなくなる。
友人と話をしていても
 「あの それ その なんて言ったっけ。あの丸顔をしたよくテレビのコマー
シャルに出るいい女の その それ・・・」
と言った具合でじれったくはがゆくて会話が進んで行かない。事情を知らない人
が聞いていれば、まるで落語ばりで滑稽このうえない。
タレントの名前程度でこんな調子だから複雑な話になれば推して知るべしだ。こ
れも人並みに"老人力"がついた証左だろうか。
そもそももの忘れは大きくは行動パターンと名前パターンの二つに分かれるそう
だが、私の脳はそんな正確なものではない。正確でないが故にこの情報氾濫の時
代には、覚えることよりも忘れることの方が大切であるかもしれない。
些細なことにこだわりいつまでも執拗にネにもつよりも、悲しみや嫌なことは時
間とともに霞み、恨みつらみも忘れてしまうことの方が人間的であり余生を上手
く過ごす生き方かもしれない。
そうは言っても自分の名前や友達の顔まで忘れ、人様に迷惑をかけるほどボケた
くもない。最近は"記憶より記録"とばかり忘れることを前提にメモやパソコンに
入り込んでいる毎日である。
あえて意図的でなくても「あいつのスコアーはいい加減で当てにならない」とゴ
ルフ仲間からそう言われないためにも・・・。

華麗な老

2006-02-20 09:36:13 | weblog
孫引きで恐縮だが日経新聞に実に良い年寄りの人生訓が載っていたので
ここに紹介させていただく。

1 年を取ったら出しゃばらず 憎まれ口に泣き言に 人のかげ口愚痴言わず
 他人のことは誉めなされ 聞かれりゃ教えてあげるけど 知ってることで
 も知らんふり いつでも阿呆でいなされや

2 お金の欲を捨てなされ なんぼゼニカネあったとて死んでは持っていけま
 せん あの人はええ人だった そんな人から言われるよう生きているうち
 ばらまいて 山ほど徳を積みなされ

3 昔のことはみな忘れ自慢話はしなさんな 我等の時代はもう過ぎたなんぼ
 頑張り力んでも身体がいうことききません あんたはえらいわしゃあかん
 そんな気持ちでおりなされ

4 我が子に孫に世間さま どなたからでも慕われるええ年寄りになりなされ
 ボケたらあかんそのために 頭の体操生きがいに 何かひとつの趣味もっ
 て元気で長生きしなされや

大阪の古書店主故天牛新一郎氏のまとめた人生訓だが、平凡な教えでむずか
しいことは何一つ言っていない。
権力を持ち人の上に立つ指導的立場になるとこうした簡単、単純なことがわ
からなくなり、自分がいなければこの会社や組織はまわっていかないと思い
込み細部にわたって口出し醜態をさらけ出す老害が発生する。
最近の事件を見ていると「西部鉄道」「ライブドアー」「ヒューザー」「官
制談合」等ワンマン社長ベテラン官吏といった人達の陥りやすいパターンを
地でいった感がするが、この人生訓は企業ばかりでなく政界、官界の権力者
たちにも聞かせてやりたい言葉だ。

横綱かえる

2006-02-18 11:48:37 | weblog
もう10年も前になるだろうか。骨董品を取り扱う友人から木製の”横綱かえる”
一体を譲り受けた。作者もルーツもわからないが大量に生産されたものではない
ことは確かで年代物の逸品とみた。高さわずか10数㎝の黒光りをした木製品。
雲龍型の土俵入りの様を見事に表現した一刀彫で、木目に合わせて太鼓腹やギョ
ロ目が配置されており蛙の表情や指の先々までその彫りの細やかさに作者の情
熱と人柄を偲ばせる。人間に化身したこのかえるを作り出した作者の思い、意図は
何だったのか。この作品が現世に何を問いかけ訴えようとしているのか皆目わか
らない。ともあれこの名もない木像は鈍い光を放ちながら拙宅居間の高座に鎮座
し毎日無言で主の”無事のかえり”を見守っている。
蛙はオタマジャクシとともにその姿、立ち居振る舞いが滑稽で無害なことから人
の心の中に溶け込み人間生活に密着してきた生き物でもある。長い歴史の中で進
歩も後退もせず、絶えることなく人間と共生し続けているのは、その逞しい繁殖
力生命力に加え常に人間と等距離を保ちながら自らの身を守る本能を持ち合わせ
ており、そのしたたかさに感嘆し舌を巻くのみである。決して背伸びをせず、争
いを嫌い、自然に従順でおおらかに生きている彼らの生きざまに老後の生き方を
教えられた思いがする。
「人はみな家に帰り、故郷を想いそしてついに土に還る」今日もこのグロテスク
な「横綱かえる」をみていると春の訪れのようなほのぼのとした気分になり心が
休まるから不思議だ。

TV漬け

2006-02-15 10:35:46 | weblog
教育シンクタンク「ベネッセ教育研究開発センター」が行った東京、ソウル、
北京、上海、台北の幼児(3~6歳)の生活調査から興味深い結果が出た。
保護者6千人に聞き取り形式で実施。
●子供に将来どんな人になってほしいか
   友人を大切にする人 他人に迷惑をかけない人 家族を大切にする人
東京   74.5%       71.0%      69.7%
ソウル  14.3        24.7       69.2
北京   14.2         4.9       71.8
上海   11.3         4.6       75.7
台北   13.9        25.1       84.1
東京は「仕事で能力を発揮する人」「まわりから尊敬される人」「リーダー
シップのある人」が他市に比べて極端に低いのが気になる。
●子供は1日どのくらいテレビ、ビデオ、DVDをみるか
東京   3時間43分
ソウル  2時間34分
北京   1時間46分
上海   1時間43分
台北   2時間50分
このほか「子供は何時頃寝て何時頃起きるか」「パソコンは週に何回するか」
「塾、英会話の回数」等興味深い結果が出ていた。
こうした意識調査からアジアの子を持つ親の次代へ託する願望がある程度浮き
彫りになった感がする。
既にわれわれの時代は去り孫の時代に移りつつある。これから先どんな時代が
来ようとも本来あるべき「人の道」は不変でなければならずそうしてみると我
が子を思う親の気持ちは国境を超えて同じということだろうか。


順境の危機

2006-02-13 09:09:55 | weblog
トリノでの冬季オリンピックがいよいよ開幕した。
イタリア人の感覚あふれる開会式は素晴らしく、8年前の長野オリ
ンピックの感動が彷彿として甦った。
参加選手はいづれも国の代表としてその名誉と期待を背負い懸命に
戦っているが、日本の場合今日現在未だメダルに到達する結果は出
ていない。メダルが全てではないがパワーも技術も高い世界の壁に
向かってその選手が磨いてきた全てをぶつけて欲しい。
勝負事には気候、ジャッヂ、順番、予期しないアクシデント等自分
の力ではどうにもならない「運」が伴うので、たとえメダルや入賞
を逃しても一生懸命頑張った選手を国民は評価する。
しかし、今回スキーノルディックに出場した原田選手の場合は一寸
ケースが違い、悪意はないにしてもルールを破った競技以前の問題
としてその競技姿勢が問われている。
「体重200gスキー板2㎝」の違反で失格とはまさに初歩的ミス
として批判の的となる。ベテランの原田選手やコーチがついていな
がらこのルールが確認できなかったのは、緊張感や自覚に欠けベテ
ランの陥りやすいマンネリが招いた「順境の危機」という大きな落
とし穴を見落とした結果ではなかったのか。
遊びや趣味の世界であれば笑って済まされることだろうが、今回は
オリンピックという檜舞台への国の代表が原田選手のために選考か
ら漏れ夢破れ涙を呑んだ人がいることを知って欲しい。
競技は始まったばかりなので日本選手の奮起を期待したい!!

人の心

2006-02-10 23:39:58 | weblog
2/9~2/10にかけて横浜磯子カントリーにゴルフの招待を受け
行って参りました。
以前に勤めていた会社の会長が毎年この時期雪国ではゴルフが出来な
いからと声をかけてくれるのです。
私など一介の社員ですでに会社を去り2年も経っているのに今もって
こうして私のことを忘れずに思い出してくれ感激の至りでした。
全国に支店を持つ会社(1部上場)の会長といえば社員にとっては雲
の上の人、なかなか近寄り難い存在なのです。
そんな会長には在職中特別お世辞やコビは使わず言うべき意見は具申
し常に本音で接して親父のように慕ってきました。
私の座右に
     「以誠交者 終生不傷」
        (誠をもって接する者は終生人を傷つけない)
がありますが、私の気持ち誠意が通じたのか会長は深い懐と大きな愛
で受け留めてくれ、堅い絆となって私的な交際を現在もさせていただ
いております。
人の心の繋がりはお金ではなくそこに人をひきつけるなにかがあり
「男心に男が惚れる」生きざまをその背中から教えられました。
73歳を過ぎてなお矍鑠(かくしゃく)としている会長は私にとって
人生の師であり大切な人(財産)ですので、健康で生涯現役を貫いて
欲しいと願っております。
桜のつぼみも膨らみかけた暖かい横浜を後に、こんなにも恵まれた自
分が至福に浸りながら車中心を新たにした次第です。




ルール・マナー違反

2006-02-07 09:32:42 | weblog
このところ大きな事件が摘発される度に社会のルール違反マナー違反
が目立つ。
本来、法や規則によって禁止されている行為は何人もこれを遵守しな
ければ社会の秩序が保たれない。それ故に法律違反は罰則によって担
保されている。
しかしながらマナーは人間が社会で円満に共存していくために必要な
行儀、作法、心得であって、特に罰則はないがその根底にある心は人
に迷惑をかけたり不快感や危険を与える行動を慎むことにほかならな
い。問題はこうしたマナー違反の行為者にその意識がなく、マナーの
意味さえわからず日常の振る舞いの中に埋没していることだ。
だからルールに違反しなければ「なんでもあり」でいわゆる脱法行為
が横行することになる。
ルールは本来マナーをベースに社会の安全、秩序のためにお互いが最
低限守るべき基準を定めたものでマナーとは不可分一体なものでなけ
ればならない。
身障者の駐車スペースに健常者が駐車する行為、狭い道路のすれ違い
の際待っていても挨拶もしないで砂埃をあげて走り去る車、ゴミの分
別さえまともに出来ずに廃棄する行為等々罰則はないがいづれもマナ
ー違反としてその人間性が問われる行為である。
シートベルトやヘルメットの不着用は他人に危害を与えるものではな
いがこんなことさえ法律で定めなければ守れない国民性では情けない。
ホテル東横インの不正改造は、マナー違反の最たるものでそこに身障
者蔑視、利潤優先が伴えば経営のステータスの低さを疑われても仕方
がない。社会から「信用失墜」という大きな制裁を受けることになる。


春よ来い

2006-02-04 23:27:05 | weblog
今日は立春。
つい先頃元旦を迎えたばかりなのにアッという間に1ケ月が過ぎた。
加齢とともに時の流れは加速度的に速くなってゆく。まさに「光陰
矢の如し」を実感している。
記録的な豪雪の峠は越えたと思うがこれから三寒四温を繰り返しな
がら一日一日と春に近づいていくだろうか。
我が家の廊下では黄色のシンピジュウムが今が盛りと咲き誇ってい
るが、雪下では水仙、福寿草、ミスミ草等春を象徴する黄色の花々
が首を長くして雪解けを待っていることだろう。
「春は名のみの風の寒さよ・・・」(早春賦)暦の上では春を迎え
ても肌に当たる寒風はまだまだ春の訪れを許さないことを教えている。
自然現象とはいえ温暖の地で生活する人と豪雪の地で暮らす人とで
は、除雪費、生活費、不便、危険、労力等どれをとってもこれらが
大きな負担となって重くのしかかっている。
雪国に育った人は忍耐強いと言われるがそれとて限界がある。神は
こんな不平等、不公平を与えたのであれば、せめて今豪雪の中で必
死に耐えて生活している人達に一日も早く暖かい希望の春の訪れを
恵んでやって欲しい。