私はヤゴです

水中から地上へそして空中へ飛び立つ人生を

75 北ミサイル

2009-03-29 04:15:40 | weblog
政府は3月27日、安全保障会議を開き、北朝鮮が「人工衛星」名目で発射する長距離弾道ミサイルが日本の領土・領海に落下する事態に備え、ミサイル防衛(MD)システムで迎撃する方針を決めた。
不測の事態から国民の生命と安全を守る政府の強い意思から自衛隊法第82条に基づき破壊措置命令が発令されたもので至極当然である。平成10年8月テポドン1号が三陸沖に着弾しながら日本は国連安保理への提訴さえできなかったことを考えるとこの措置は隔世の感がする。破壊措置命令は、本来非公表が原則だが今回政府方針を説明し注意喚起したのは「国民に政府の毅然たる姿勢を示し、安心感を与えるべき」という首相の強い意向が働いたようだ。
イージス艦やPAC3を配備・配置してみてもわが国は、過去にミサイルや落下物を打ち落とした実績はない。そればかりかこの迎撃方針に対して「北を刺激するので逆効果だ」と言った異論のほか社民党の福島党首は「当たれば残骸が落ちる。当たらない場合は国益を侵害する」と早くも責任追及の構えを示し、ことの本質や事態の原因を誰が作っているかを見失ったかの暴論をはいている。北の発射宣言以降不測の事態から国民の生命、財産を守るために取り得る最善の策はMDによる迎撃である。福島党首にはほかにどんな手段があるか伺いたいものだ。
北朝鮮は「衛星」が迎撃されれば戦争と見なし報復攻撃を行うと主張していおり、6ケ国協議からも脱退、核開発も再開すると公言してはばからない。そんな脅しに屈することのないよう迎撃はもちろん国民保護法、海賊対処法を定着させ、今こそ国会議員がこの先頭に立つ気概をもって欲しい。

74イチローと一郎

2009-03-26 04:38:07 | weblog
3月23日アメリカドジャースタジアムで行われた野球第2回WBC決勝戦で日本は宿敵韓国チームを延長10回の末5対3で振り切り2連覇した。原監督を中心に結成した″侍ジャパン″28人は、日本の代表として期待を背負って死闘を繰り返し、遂に優勝という港に再び寄港し夢を果たした。全試合を通じて不調といわれたイチロー選手。最後の決勝戦の出番ではあのプレッシャーの中、勝負を決める華麗な2点タイムリーを放ち実績をつくるあたりは役者・スターであり、さすが大リーガー見事というほかない。「谷しかなかったけど、最後で山に登れた」イチローらしい格好いいコメントがキラリと光り輝いた瞬間だ。
昨年来、政治も経済もそして事件・事故も暗いニュースばかりに明け暮れていたが、ノーベル賞の受賞、若田さんの宇宙滞在そして今回のWBC連覇とそれぞれが日本人に感動、希望、勇気を与えてくれた。おめでとう。ありがとう。
一方同じ日、民主党小沢一郎代表の公設秘書大久保隆規が政治資金規正法違反事件で起訴されたことを受けて、小沢氏が会見し「代表職を続投する」旨を表明した。会見全体は事件について「合点がいかない」「納得できない」「私が犯したものでもない」等まるで冤罪者の会見口調で保身の主張に終始した。
国民は政治家の「政治とカネ」に疑念を持っている。議員と秘書とは一心同体、運命共同体である。汚れなき献金、寄付、浄財というならなぜ金額を定め、請求書まで出して集めたのか。そうしたことを会見で説明してもらわないと納得いかない。
小沢氏の側近は「野球も政治もやっぱり一郎だ」と語ったが、小沢一郎の続投決断会見は、政権交代願望ばかりが先行しわれわれの心に響いてこない。野球はアメリカを超え一流になったが、肝心の政治が世界の三流では心もとない。

73 桜 前 線

2009-03-25 05:04:53 | weblog
暖冬の影響で気温に敏感な桜に異変が起きている。気象庁は3月21日午前東京のソメイヨシノの開花を平年より一週間早く宣言した。靖国神社境内にある標本木で開花の基準となる5~6輪が咲いた状態となり、約一週間で満開となる見通しであまりの速さに主催者や観光協会等は戸惑っているという。
従来、桜前線は九州から北海道に向けて順次北上してきたものが、最近は鹿児島市と横浜市の開花日が同じ日に重なり、桜前線=北上のイメージは薄れつつある。樹木の周辺がコンクリートで固められた環境下では、ヒートアイランド現象で都市全体の気温が上昇し、熱により敏感な桜がこれに反応開花したことが考えられる。桜が悪いのではない。桜に春が来たと錯覚させる地球温暖化現象に罪がある。一昨日天竜村でもこの錯覚桜が開花したニュースが伝えられていたほか、温暖化が原因とみられる立ち枯れ被害も出、自然界全体の生態系が崩れる前兆でなければよいがと危惧される。
桜で最もポビュラーなソメイヨシノは、50年で樹勢が落ち60年が寿命ともいわれている。戦後に植えられた桜は今衰えはじめ、観光資源でもあることから土壌改良、栄養、消毒等「桜守」活動が各地でさかんに展開されている。
春を代表する花「桜」は、古くから人の生活と密着し感動、希望、夢等どれほど人の心を癒してきたか図り知れないが、80年前日米友好のシンボルとなりワシントンに贈られた花もこのソメイヨシノである。「散るさくら 散らぬさくらも 散るさくら」この異常な桜前線を元に戻すのもこの残されたさくら達の役目かもしれない。


72 白州次郎

2009-03-22 08:08:13 | weblog
今NHKTVで毎週放映している「白洲次郎」を興味深く見ている。同氏は芦屋市出身の実業家で、終戦直後の連合国軍最高司令官総司令部(GHQ)支配下の日本でイギリスじこみの流暢な英語力を駆使して近衛・吉田首相の側近として活躍し、後に通商産業省の初代長官を務める。独立復興後は東北電力会長等を歴任、昭和61年83歳で逝去するまで生涯自説のプリンシプル(原則・信念)を唱え続けた。夫人は作家・随筆家の白洲正子で知られている。
混乱した戦後の日本にあって財界、官界更には政界の中で国益をかけて言うべき時にものを言い続け日本を救ってきた。特に当時のGHQに対してあれだけ主張し交渉した同氏は「従順ならざる唯一の日本人」と恐れられ評価された。そんな同氏には多くの逸話、エピソードが残っているが、趣味のゴルフ、自動車、タバコを除いては語り尽くせない。
晩年を迎えた昭和51年軽井沢ゴルフ倶楽部の常任理事に、57年には理事長に就任する。メンバーは皆平等にビジターを制限し、マナーにはことのほか厳しく徹底した。当時飛ぶ鳥を落とす勢いの田中角栄の秘書からの「総理の田中ですがメンバーではないがプレイしたいのでよろしく」旨の電話に対し白洲は「ここはネ 会員のためのゴルフ場だ。メンバーでなければお断りする。」とプリンシプルの本領を発揮する。現役の時から「我々は戦争に負けたのであって奴隷になったのではない」「監禁して強姦されたらアイノコが生まれた」(憲法改正案の翻訳作業を終えて)権力に媚びず歯に衣を着せずにピンポイントで表現してきた生き様は白洲次郎の真骨頂でもある。

71宇宙ステーション

2009-03-19 04:42:46 | weblog
米航空宇宙局(NASA)は、3月16日日本時間午前8時45分7人が搭乗したスペースシャトル「デスカバリー」の打ち上げに5回の延期の末成功した。
このシャトルには日本人宇宙飛行士若田光一さん(45)も乗っており、国際宇宙ステーション(ISS)に3ケ月滞在してシステム運用をはじめ実験棟「きぼう」の保守・整備、医学実験等重要任務を行うことになっている。まさに「宇宙に行く時代」から「宇宙に滞在する時代」の幕開けだ。
宇宙に行き無事帰還することが仕事だった時代は終わった。日本がこれまでにISS計画や飛行士の養成などに投じた費用は7500億円とも言われており、これからも「きぼう」の運用には毎年400億円の拠出が必要となる。それだけに厳しいようだがコストに見合う成果が求められる。
今回の若田さんには過酷とも思われる盛りだくさんの作業や実験が課せられており、その遂行には想像もできない困難が伴うことであろう。したがって、過去3回の経験から得られた得意とするロボットアーム技術は勢い船外活動が多くなる。それ故宇宙のゴミとの衝突や強い放射線から身を守るなど生命の危険にさらされながら行う活動のほか、船内では小型心電計や骨粗鬆症さらには尿を飲料水として再利用するための″人体実験″を宇宙のモルモットとなって行い、宇宙空間で人体がどんな影響を受けるかどんなデーターが出るのかテストすることにしている。
若田さんに続き12月には野口聡一さん(43)がその後には古川聡さん(44)ら日本人飛行士がスタンバイしている。若田さんには後輩のためにも是非大任を果たし無事帰還されることを祈っている。

70 金賢姫との面会

2009-03-15 18:59:11 | weblog
3月11日拉致被害者の家族飯塚繁雄(70)さんと耕一郎(32)さんの二人が、韓国釜山において大韓航空機爆破事件の実行犯で死刑囚の金賢姫元北朝鮮工作員(47)との面会が実現した。金元工作員の日本語指導を担当したのは1978年拉致された飯塚さんの妹田口八重子さん(当時22歳)であることはすでに判明していた。一方、日本政府は死刑判決から特赦で釈放された金元工作員からなにか端緒を掴みたいと面会を申し入れていたが、韓国歴代政権の太陽・融和政策の壁にはばまれ実現できなかった。それだけに今回のそれは衝撃・象徴的な面会となった。
「自害して生き返りたる金賢姫 神が憐みをかけしごとくに」事件後、服毒自殺を図った彼女は田口さんの長男耕一郎さんを我が子のように抱きしめ「お母さんは生きていますよ」と励ました。大韓航空爆破事件でさえ「韓国のでっちあげだ」として認めようとしないしたたかな北朝鮮の″闇″の部分を知っているだけに、彼女の発言は単なる推測ではない。北の発表による八重子さんの事故死も横田めぐみさんの自殺死も「全く信じられない」とする彼女の証言を重く受け止め、今後の拉致問題解明と救出に役立てたいものだ。
北朝鮮は昨年8月の日朝協議で拉致問題の再調査を約束しておきながらこれを反古したうえ、今度は日・米・韓の中止勧告を振り切り「人工衛星」(実際は長距離弾道ミサイル「テポドン2号」と見られる)を打ち上げようとしている。
こんなならずもの国家と対峙するには、金賢姫をはじめ多くの脱北者の証言を集めテロ国家の実態、悪性、脅威をあぶり出し、その真相を世界に知らしめることだ。

69 オフレコ

2009-03-12 05:07:31 | weblog
西松建設の違法献金事件をめぐり、政府高官が「自民党には波及しない」との見通しを示したとされる問題でその高官は、元警察庁長官の漆間巌官房副長官であり官房長官が厳重注意したことが明かるみになった。
問題の発端は漆間氏が3月5日夕に首相官邸で行った記者との懇談会。この中でオフレコを前提に話した内容が、一部メディアの報道ベースに載って公表されたものである。この懇談会の席上、どんな雰囲気のもとに漆間氏がどのような発言をオフレコとして話したかその真偽は知る由もないが、少なくとも今の漆間氏や政府筋が検察情報を得てそれに基づきコメントできるほどの力をもっているとは到底考えられない。
それよりもこの「オフレコ」の紳士協定を破り、得々として報道した記者及び社の社会的責任がなにも問われないのは合点がいかない。オフ・レコードとは、まさに報道しないという紳士の約束の業界用語であってこれをおかした行為はアンフェアーとして評価され、それを破った報道記者は失格とされる。取材相手の信頼を裏切る最大の背信行為であるだけに、罰則で担保されることよりも責任ははるかに重い。今までにも多くの大臣や政治家がこのオフレコ破りの犠牲となって辞任をしたり、除名処分やペナルティーを受けた担当記者も数多くいる。
相手の立場や国益も考えずなりふりかまわず行われる節度を欠いた報道は、マスコミ自体の質的低下か過当競争の結果かそれは自滅を意味する。今後このようなオフレコ破りのケースが出た場合は、その社名、記者名を公表してもらいたい。そうすることによって読者やリスナーはそのマスコミを信用しなくなると同時に再発防止にもつながることにもなる。


68 おくりびと

2009-03-08 10:02:14 | weblog
3月7日(土)巷間の話題を一人占めしている映画「おくりびと」を市内の映画館で妻とともに鑑賞してきた。
「おくりびと」(英題:Departures)は、滝田洋二郎が監督を務めた2008年の日本映画。第81回アカデミー賞外国語映画賞および第32回日本アカデミー賞最優秀作品受賞作品である。
久しぶりに見た映画ではあるが、さすがに評判だけあってわれわれの知らない日本文化が映画を通じて世界に発信され、全世界の人々に普遍的なテーマである「死」や「死生観」を問いかけている。
東京のオーケストラに所属していた主人公の小林大悟(本木雅弘)は、突然楽団の解散に追いやられ田舎の酒田市に帰り納棺師の仕事に就く。妻からは「汚らしい仕事」友人からは「もっとましな仕事を」と言われながらも信念を曲げずさまざまな苦難を乗り越えて成し遂げ、納棺師の職業が立派に社会に認知されるまでの生き様人間模様がユーモアを交えながら軽快なタッチで描かれている。
納棺師-それは悲しいはずのお別れを、やさしい愛情で満たしてくれる人だそうだが、この映画を通じて職業としての「納棺師」意思伝達の媒体である「石文」が、貴重な日本文化として残されていることもはじめて知った。
人は誰でもいつかおくりびと、おくられびととなる。そんな想いをこの作品は、夫婦の愛、我が子への無償の愛、父母や肉親への想い、友情や仕事への矜持として教えている。私自身昨年愛すべき実兄を亡くしているだけに身につまされる想いで見ていたが、現実と重なる部分もあり思わずこみ上げ感涙した。

67 小沢 一郎

2009-03-06 10:09:34 | weblog
「国連安保理の承認さえあれば武力行使は許される」「在日米軍は第7艦隊だけで十分だ」「拉致問題はカネをいっぱい持って行き『何人かください』って言うしかないだろう」言わずと知れた民主党党首小沢一郎氏の数々の暴論である。
その小沢氏の公設第1秘書であり資金管理団体「陸山会」の会計責任者大久保隆規(47)が、3月3日東京地検に政治資金規正法違反容疑で逮捕された。準大手ゼネコンから年に2,500万円過去10年間に3億円の献金を受け、それもダミーの政治団体を経由しトンネル献金を受けていたというものである。
これに対し小沢氏は早速説明責任とばかりに3月4日会見を行った。奇しくも定額給付金の財源を確保する平成20年度第2次補正関連法が成立した日だ。
曰く「政治団体からの寄付という認識だったから資金管理団体で受領したということにつきる」「政治的、法律的にも不公正な国家権力の行使だ」「なんらやましいことはなく(辞任は)考えていない」例によって違法性を否定し、正当性を主張しながら捜査手法と検察批判行い、その上「なぜこの時期に」「形式犯」と難くせをつけている。
地検の捜査は証拠に基づき起訴前提に行はれ、本件も逮捕事実は入り口(別件)事件として位置づけられている。やはりこの献金の裏に潜むものは贈収賄事件が本質ではないだろうか。それを裏付けるような献金の事前取り決め、公共工事参入への口利き等が明らかになっているほか、自らの政治団体は総額10億円もの不動産を購入している。それでも民主党はこれを形式犯、国策捜査、指揮権発動と呼び、今後も小沢氏をかばい続けていくのか。納得いかないことが多すぎ、政治不信は募るばかりだ。

66 第7艦隊

2009-03-01 09:26:06 | weblog
民主党党首小沢一郎氏は、2月24日地方行脚で訪れた奈良県香芝市で記者団に、在日米軍再編について「軍事戦略的に米国の極東におけるプレゼンス(存在)は米第7艦隊で十分だ」と述べ波紋を呼んでいる。
現在の日本は、日米安全保障条約によって在日駐留する米軍と自衛隊によって平和と安全が保たれ、これが外国からの侵略の抑止力となっている。在日する兵力の数は、陸軍2,460人海軍3,789人空軍1万2,818人海兵隊1万3,736人計3万2,803人で、今後一部基地を返還させる努力は必要ではあるが、アジア太平洋地域を含め日本防衛の特殊性と軍事力全体のバランスを考えれば不可欠の兵力でもある。
民主党内にも異論が出ているこの小沢発言は、果たして党内論議が尽くされたものだろうか。先の「日本の海外における武力の行使も国連の安保理決議さえあれば許される」とともに政権をとらんとする党首の発言としては、場当たり思いつき発言であまりにも不用意で軽すぎないか。第7艦隊で不足する兵力については、自主防衛力を強化するとしているがいたずらに混乱するのみで、次期政権担当能力にも疑問符が付きかねない。麻生・オバマ会談で、安保条約は日米同盟の機軸であることをお互いに確認し合った直後にこの発言では、アメリカにとっては不愉快でありこの上ない失礼な話でもある。
小沢氏の父親小沢佐重喜氏(自民党)は、昭和35年安保改定の際安保特別委員長として政治生命を賭けて戦った。時代が変わったとはいえ今もってアメリカに頼っている以上、安全保障に対する父親の歩んだ真摯な姿勢だけは受け継いでもらいたい。国家を守り国民を守るためにも・・・。