私はヤゴです

水中から地上へそして空中へ飛び立つ人生を

稲尾様

2007-11-14 10:08:38 | weblog
11月13日プロ野球西鉄のエースとして「豪腕」「神様」の異名をもち、活躍した稲尾和久様(70)が死去し「仏様」となった。
稲尾和久といえば大分県の漁師の子供として生まれ、大分・別府緑丘高から昭和31年西鉄に入団し、投手としていきなり21勝を挙げ新人王を獲得する。以来昭和44年に引退するまでの14年間の成績たるや人間技ではなく、数々の実績やタイトルをみるとまさに「野球の神様」といわれるのもうなずける。
入団翌年には20連勝のタイ記録を、その翌年からは3年連続で30勝以上を挙げ、36年にはシーズン42勝をマークしている。特に33年の日本シリーズでは巨人が3連勝しながら4連敗したのは、稲尾一人にやられた感じで巨人ファンの私としては苦い思いを持っている。
現役中の内容も、登板数、投球回数、通産勝利数、防御率、奪三振数等々驚異的な数字を残しておりアッパレというほかない。朝帰り、二日酔い、マウンド上での居眠り等有名な逸話も残っているが、この世界、結果や数字が全てで文句のつけようもない。時代や試合数は違うとはいえ今のプロ野球、勝利数、完投数等桁違いの数字をみると稲尾の偉大さを改めて感じる。
稲尾が亡くなった当日くしくもかつての師弟関係(ロッテ時代)にあった落合監督が、プロ野球の発展に貢献した功績で「正力松太郎賞」(賞金500万円)を受賞した。野球殿堂入りを果たし昇天した稲尾も喜んでいることだろう。私と全く同じ年齢なのに日本プロ野球界も若くして惜しい人材をまた一人失った。謹んでご冥福をお祈りする。