私はヤゴです

水中から地上へそして空中へ飛び立つ人生を

85 児童・幼児被害

2009-04-30 10:49:02 | weblog
4月29日兵庫県で4歳になる男の子が自宅冷蔵庫の中から発見された事件でこの子の両親が逮捕された。また、先日大阪市西淀川区の9歳になる女児が行方不明になっていた事件で、その遺体が奈良の山中で発見され母親をはじめ同棲していた男ら3人が逮捕された。
忘れた頃に起きる児童・幼児が対象となる虐待・殺人事件。昨年だけでも45人の子供が虐待を受けて亡くなっている。その大半は離婚に伴って子供を引き取った母親がほどなく別の男と同棲、この男によって弱い子供が虐待を受けるパターンだ。母親を捨てて女になってしまった親は、子供を救うことも出来ずなす術もなく男に従ってしまう。
大阪の事件では衣服も着せられず土中に埋められ最悪の結果となってしまったが、女児からは生前有言・無言のSOSは発せられていた。マンションの部屋からは女児の泣き叫び声が聞こえ、冬期にベランダに閉め出され、顔のあざについても担任の教諭には「新しいお父さんにたたかれた」と申告している。近隣や学校がこうした断片的な事実をつなぎ合わせていけば女児にとって深刻な事実が浮き彫りになってくるはずだ。少なくとも学校側は電話で親に聞いてうのみにすることなく、家庭訪問等を通じて事実確認をし教育委員会や児童相談所若しくは警察への通告をすべきだったのではないだろうか。
なんの罪もない子供が被害に遭うニュースに接する度に胸がつまる。子供を私物化している親からこの子らを守るために地域や周辺の大人が傍観することなく関心をもって臨まなくてはなるまい。

84 星野 富弘展

2009-04-27 18:24:30 | weblog
4月24日からこの連休期間中ながの東急百貨店シェルシェ5階ホールにおいて星野冨弘「花の詩画展」が開催されたので昨日(26日)早速鑑賞してきた。星野富弘と言えば群馬大学を卒業後、中学校の教諭になるが24歳の時クラブ活動の指導中頚髄を損傷手足の自由を失い、以来口に筆をくわえて文字や絵を描き始める。
昭和57年に開いた「花の詩画展」は全国各地で大きな感動を呼んで現在も続いている一方、ブラジル、ニューヨーク、サンフランシスコ、ロスやヨーロッパの外国各都市でも好評で今や世界的な人気者となっている。10年前に群馬に設立した冨弘美術館は、すでに入館者500万人を超えている。
星野さんの詩画は、身近な草花を題材に自然と人生を巧みに重ね合わせ柔らかいタッチで描かれている。健常者ではつい見逃してしまっている自然の美しさ、人への優しい眼差しを気づかせてくれる作品には、どれも生きる喜びや勇気自然への感謝が感じられる。
「神様がたった一度だけ この腕を動かして下さるとしたら 母の肩をたたかせてもらおう 風に揺れるペンペン草の実を見ていたら そんな日が本当に来るような気がした」「雨ニモ負ケテ 風ニモ負ケテ 夏ノ暑サニモ負ケテ 東ニ病気ノ人ガイテモ 西ニ困ッテイル人ガイテモナニモシナイ 丈夫ナ身体ニナリタクテ(中略)オカネモホシイ 着物モホシイ ソンナ私ガ仰向ケニネテイル」どの作品も星野さんの鋭い観察と表現から人への愛、自然への思いやり、ハンデを背負った身体への願望が詩画を通じて痛いほど伝わってくる。

83 弘 妙 寺

2009-04-23 12:45:42 | weblog
高遠の小彼岸さくらは満開の峠を過ぎ一部葉桜となっていたが、両親、兄達の墓参りに4月19日伊那の実家を訪れた。この時期故郷に帰郷するが年毎に知人・友人の数が減り「年々歳々花相似 歳々年々人不同」の感を強めている。折角の機会だったので全国でも珍しいゴルフ寺としてその名を売り出し中の伊那市高遠の山中にある標高1020mの日蓮系「弘妙寺」(ぐみょうじ)を参拝した。
同寺は平家の浪士が修験者となってこの地を訪れ、真言の修法を行う寺として建立開院したもので、800年の歴史を持ち宗良親王の眠る寺、洗心の寺として静かなブームを呼んでいた。最近では「より高く、より遠くに。人生の夢と理想をかなえる高くて遠くの桃源郷に悠久の歴史を刻む古の寺」に加えて大断層である中央構造線と糸魚川・静岡構造線が交わる気場(分杭峠)に近いとあって「気の寺」としても多くの参拝者が訪れている。
昨年ゴルフ指導者の江連忠、プロゴルファーの上田桃子、諸見里しのぶ等がこの寺に参拝したのを契機に成績が上がったことから爆発的な人気となった。高く遠くへはゴルファーの夢だ。必勝祈願、開眼成就、技能向上、飛距離アップ等の祈願やゴルフ用具に「気」を入れるために訪れる全国のゴルファーで連日賑わっている。当日も応対してくれた田中住職は「ゴルフ寺は本業ではないが、今日も県外からバス2台のツアーが来る予定になっている。」と説明してくれた。お守り2ケを購入して同寺を後にしたが、果たして今年のスコアーにご利益があるか。

82 上坂冬子

2009-04-21 15:59:06 | weblog
ノンフィクション作家であり社会評論家の上坂冬子氏(本名丹羽ヨシコ)が4月14日肝不全のため慈恵医大病院で死去した。享年78歳。
トヨタ自動車工業(現トヨタ自動車)のBGとしての10年間の経験をもとに作家に転進、生涯独身を通し軸のぶれない歯切れの良い作家、評論家として日本人の矜持を守りぬいてきた一人だ。作品の中でも「北方領土上陸記」「戦争を知らない人のための靖国問題」「これでは愛国心がもてない」「硫黄島いまだ玉砕せず」や原発問題の執筆にはきめ細かな取材と客観的冷静な事実の検証には定評があり、想像や推測で論評することを許さなかった。北方領土ではロシアによる占拠の非を訴え四島のひとつ国後島に本籍地を移して自ら返還運動にも参加した。私が上坂冬子のファンとして好きになった一つに「歯切れのよさ」がある。その視点表現は何者にもとらわれず、何者をも恐れず単純で明快であり、ズバリ言ってのけるあたりは作家界にあって親友曽野綾子と並ぶ女性双璧でもある。
最近は「老いの一喝」(産経新聞)に執筆、楽しみに愛読していたが4月20日掲載の「枝葉末節な禁煙の理由」が遺稿となってしまった。曰く「タバコをどんどん吸えとは言わない。周囲など無視しろとも言わない。本来嗜好品は自由意志である。それが原因で死ぬのがいやなら、本人の決意によってのみ愛用をやめるべきだ。これほど単純明快な話につべこべ理屈をつけるべきではない。」
酒もタバコもやらない彼女の独特な胸のすく論法だ。ご冥福をお祈りする。 合掌

81 消費者庁

2009-04-17 09:33:18 | weblog
経済が高度化され社会が複雑になればなるほど食べ物や製品を生産する側と消費する側の駆け引きやトラブルは多くなり、そのメカニズムはわれわれの知らないところで不合理な形、生産企業側に有利な形で妥協しているものが多い。
【その1】マイカーの走行距離が10万kmを超えたので、プラグ交換をしようと修理に出したところ数千円のプラグ部品に25,000円の工賃を請求された。以前はプラグは自分で交換していたが、現在は専門業者が特殊な工具を使用しなければ交換できないシステムになっている。
【その2】パソコンのプリンターのインクがすぐに終わってしまう。それもそのはずモノクロ印刷の時もカラーインクを補充しなくては作動しない構造になっている。インクは決して安くはない。製造段階からメーカーの計算されたしたたかな商魂がプリントアウトされるようだ。
【その3】パソコンの電池を交換するよう表示が出たのでクリニックに持ち込んだ。電池自体は数百円のものだが、交換するには本社工場に送りその費用は2~3万円かかるという。重大な箇所でもないので修理を断り使っている。
この他にも食品や衣類等あらゆるジャンルで同様のケースが散見されるが、それもこれも消費者の意思を無視して生産企業や仲介業者の論理でこうした不合理が業界を支配している。
司馬遼太郎は「文明は合理的であり 文化は不合理である」と言ったが、こうした不合理や商文化はなくすよう近く新設される「消費者庁」には強く望みたい。 

80 マスターズ(Ⅱ)

2009-04-15 02:51:52 | weblog
男子ゴルフの今季メジャー第1戦マスターズ・トーナメントは、4月10日米ジョージア州オーガスタ・ナショナルGCで開幕された。4日間毎朝5時からテレビ中継があり応援してきたので少し寝不足ぎみだ。
日本からは新進気鋭の17歳石川遼、過去7回出場のベテラン片山晋呉の2人が出場している。世界中のプロゴルファーが憧れるマスターズだけに各国のトップアスリートが連日各ホールで熱い戦いを繰り広げた。石川も初日から攻めのゴルフを展開したが2日目であえなく予選落ちとなってしまった。若い彼にとっては通過点であり貴重な体験をしたことだろう。こんな世界の舞台において勝負をしながら技術や人間性を吸収できたとしたら素晴らしいことだ。挑戦意欲は多とするが、直前でスィングフォームを変えて良とするほどオーガスタのコースは甘くはなく、今年もオーガスタには″魔物″が潜んでいた。悔しさも楽しさも困難さも味わった彼には、一回り大きく成長して来季再度挑戦してもらいたい。
人気面では石川の影になった存在の片山は、WBCさながら背中に日の丸を背負いさむらい日本の意地を発揮、一人気をはきウッズやミケルソンを尻目に堂々4位を手中にした。昨年予選落ちして悔し涙を飲んだが、今年は見事強い片山が戻ってきた。片山は昨年永久シード権(国内ツアー25勝)を獲得してからゴルフが変わった。技術的にも人間性も一回り大きくなり世界のトップクラスに肩を並べるまでに成長した。これに驕ることなく更に上を目指し、日本のレベルアップに尽力して欲しい。


79 金 婚 式

2009-04-12 03:30:31 | weblog
4月10日天皇、皇后両陛下がご結婚から50年金婚式を迎えられる。お二人が結婚されたのは昭和34年、日本が先の大戦による荒廃から立ち直り、高度経済成長の緒についたばかりのころであった。当時の皇太子妃美智子さまはそれまでの皇室の慣例を破る「民間」→「恋愛」→「テレビ中継」と異例づくめの結婚で、国民と皇室の距離を急速に縮めたことは間違いない。在任中に50年を祝われるのは昭和天皇・香淳皇后に次いで二組目だそうで心からお慶び申し上げたい。
陛下は今年1月7日即位20年を迎えられたが、この半世紀お二人は常に国民の生活や安全、幸せに心を砕いてこられた。即位後だけでも47都道府県すべてを訪問され、大震災大災害のたびに被災地を訪れ励まされた。われわれ一般人にとって幸とは個人的な幸福にすぎないが、両陛下の願う幸は「道徳的高みからの国民の幸福」であって「私」のない個人的幸福などあり得ない。こうした願いや行為がどれほど国民を勇気づけたか計り知れない。戦後皇室が核となって求心力を保ち、その繁栄を続けられたのも両陛下の力によるところが大きい。
結婚50年に先立って行われた宮内記者会見でも、お互いに相手をいたわり「感謝状」「努力賞」を贈りたいとユーモアを交えて語る一方、「私ども二人を50年間にわたって支えてくれた人々に、深く感謝の意を表します」と感極まり涙ながらに語ったお言葉が全てを物語っている。公務多忙、皇位継承等難問もあるが、これからもお二人揃ってお元気で皇室のご隆盛を願ってやまない。
当方夫婦も4月6日結婚43年目を迎えた。次回御開帳の年で丁度50年になる。それまで共に達者でいたいものと願っている。

78 核 廃 絶

2009-04-08 17:18:07 | weblog
4月5日オバマ米大統領は、チェコの首都プラハで核不拡散問題について「米国は、核兵器を使用した唯一の核保有国として核廃絶に向けて行動する道義的責任を有する」と演説し、4年以内に兵器用核物質の拡散を防ぐ体制を構築する方針を表明した。至極当然のことではあるが、アメリカが世界に呼びかけた点で大変なニュースである。オバマ大統領は、任期中の4年以内に
  ① 米露の核軍縮交渉の促進
  ② 兵器用核物質の生産防止を目的とした新しいパートナーシップの構築
  ③ 核の闇市場の撲滅
とその青写真を示し、「国際テロ組織アルカーイダなどに核兵器が入手できないことを示さなければならない」ことを強調した。確かにイランの核開発や北朝鮮のミサイル発射行動をみていると、冷戦後核戦争の恐れは減じたが、核兵器がテロリストの手に渡ってテロリストによる核兵器攻撃の危険が増す、アメリカが最も恐れる事態が現実味を帯びつつある。今までにも核軍縮の動きはあったが、核保有国の足並みが揃わず核実験を禁止した包括的核実験禁止条約(CTBT)や核拡散防止条約(NPT)それに第1次戦略兵器削減条約(STATⅠ)は、その機能を果たしていなかった。
この度、オバマ米大統領が主導権をもって提唱し、来年中に核保有国を召集したグローバルサミットを主催する道すじが出来つつある。人間が開発した核兵器が人間の手で廃棄できないはずはない。歴史上唯一の被爆国である日本は、世界に対して声高らかに核廃絶を宣言する責任がある。オバマ大統領の決断に敬意を表するとともにその成果を期待してやまない。

77 善光寺御開帳

2009-04-05 04:55:16 | weblog
7年に1度開帳される善光寺御開帳が、今日4月5日から5月31日まで善光寺を中心に開幕される。そのため早速4月3日には回向柱の建立式が厳かに行われた。45センチ角、長さ約10メートルの柱は木遣り保存会や職人らの手によって神楽桟と呼ばれる木製巻上げ機で引き上げられた。
御開帳は、1300年余り前から善光寺本堂に安置されている秘仏を開帳する儀式である。その秘仏とは鎌倉時代にご本尊の御身代わりとして造られた前立本尊であり、これぞ一光三尊阿弥陀如来で中央の阿弥陀如来右に観音菩薩左に勢至菩薩が並ぶ。この阿弥陀如来の右手に結ばれた五色の金糸は「白い善の綱」として本堂前の回向柱に結ばれている。回向柱に触れることは前立本尊に触れることと同じ御利益があるとされ、ここにありがたい結縁が生まれその功徳ははかりしれないものと全国から多くの善男善女が来長する。
古くから庶民に親しまれてきた善光寺。宗派を超え誰にも門戸を開いてきたというより善光寺には塀や門はない。明治初めまで女人禁制だった多くの寺と比べ、女性を救う寺としても知られていた。春の訪れとともに期間中、善光寺周辺は桜やりんご、桃や杏の開花のほか木々の芽吹き、新緑へと進む。
毎年行われ年男・年女となった我々の高校同級会も4月中旬、善光寺宿坊を拠点に行われる。全国に散った友は、この機会に精進料理、本堂での朝の御勤め、戸隠散策等を希望している。幸い今回幹事役が回ってきたので、存分信州のよさ、善光寺のよさを印象づけて帰っていただく予定で準備に余念がない。

76 誕生日

2009-04-02 07:46:42 | weblog
3月29日は私の誕生日。我が人生72回目の誕生日を迎えたが、今年は年男(丑年)や日曜日それに善光寺ご開帳の年とも重なりなにか因縁めいたものを感ずる。同日の誕生花は「かたくりの花」で花ことばは「初恋」らしい。この歳になって加齢はあまり喜ばしいことではないが、誕生祝いとなるとこれまた別でオツなものである。
市内で嫁ぎ先の長女夫婦・孫に昼食会で祝ってもらい、記念の品にゴルフウエアーを贈られて感激。また、今年ピカピカの1年生で入学する孫から手紙を渡された「じいちゃん おたんじょうびおめでとう げんきでゴルフやってね」と書いてある。判読しなければわからない文字だが、懸命に鉛筆で一字一字しっかり書いてあり、その子供心に思わず胸が熱くなった。未だ入学前の幼児だ。ポケモン遊びやテレビを理解したい一心から自力で「ひらがな」「カタカナ」の読み書きを勉強している。自分の幼いころと比べてみても想像できない程の60年余の時代差を感ずる。願わくばこの先彼の成人までの成長の過程を見届けたい。
「人間万事塞翁が馬」と言うが、長い間生きていると幸不幸いろいろな出来事に遭遇する。昨年から今年にかけて私の周辺でも身内の実兄をはじめ、多くの友人・知人が相次いで鬼籍入りし淋しい限りだ。香典や見舞いは出してももらわない方がよい。送られるより「送り人」の方がよい。長生きはしたいとは思わないが、生きているうち生かされているうちは健康でいたい。
誕生日を迎え私を丈夫に産み育ててくれた今は亡き両親に改めて感謝している。