私はヤゴです

水中から地上へそして空中へ飛び立つ人生を

事故と再発防止

2006-08-27 23:07:40 | weblog
この夏プールで瑕疵ある吸水口に少女が吸い込まれ死亡する痛ましい事故が発生した。エレベーターに次ぐ石油ストーブ事故と機を移さず瞬間湯沸かし器による事故、シュレッダーによる事故も次々に発覚した。プール事故は、現場の監視員を含めたずさんな安全管理や希薄な安全意識によるものだが、後二者は危険な製造物の生産に当たる者の基本的な安全思想が設計、生産の過程で生かされていない感がする。また会社内部においては小事故を知悉していながらこれを改善、回収、無料修理、報告していないことが、結果として同種事故の連続発生を招いている。機械や設備はどんなに現代科学の粋を集めたものであろうと、実際に末端でそれを操るのは人間である。「人は過ちを犯す動物である」という謙虚な姿勢で何事にもチェック機能を整えておかないことには悲劇の絶滅は期し難く同じ轍を繰り返すことになる。世の中には上り坂、下り坂のほかに「まさか」という”坂”があることをも製造企業に当たるものは知っておいて欲しい。
また、この種事故は発生が無いにこしたことはないが、発生後の対応のまずさが被害の拡大を招いている。企業が目先の信用失墜や利潤の低下を恐れるあまり報告や発表を躊躇したばかりに再発を防げなかったケースが多い。製品の瑕疵や取り扱いの不備によって人命に被害が生じた事案はまず報告を行い、次に被害防止、再発防止の観点からマスコミ等の媒体を通じてこれを社会に知らしめ、啓蒙・啓発・警鐘を与え注意を喚起するくらいのメーカーとしての企業責任を果たしてもらいたい。それができないのであれば家電製品をはじめ食品メーカー、医療機器メーカー等危険な製品の製造元には「リコール制度」を導入して安全を図る以外に道はない。

早実校の初制覇

2006-08-22 15:00:57 | weblog
第88回全国高校野球選手権大会は、8/21甲子園球場で前日引き分けとなった決勝の再試合を行い、早実(西東京)が駒大苫小牧(南北海道)を4:3で退け初制覇を果たした。8/6からの入場者数85万2,000人、最高視聴率29.2%は異例づくめでそれだけに全国高校野球ファンの層の厚さを物語っている。
期間中ホームラン60本が示すように「打高 投低」と予想されていたが、開幕戦から熱戦に次ぐドラマが厳しい残暑の日本列島に爽やかな一服の清涼風として感動を与えてくれた。とりわけ終盤の決勝二試合は、高校生としての若さと気力それに技術・パワーのぶつかり合いで見るものをして素晴らしい元気をもらい、その内容も球史に残る名勝負としてこれから語り継がれて行くことだろう。私も内心早実に1回優勝させてやりたいと思い、応援していただけに苦労の末頂点に立てて本当にうれしい。早実諸君おめでとう、そしてお疲れ様。
試合を通じて私が最も感心したのは8/20日の決勝戦。延長に入ってから早稲田一死二三塁のピンチの際、斉藤投手はスライダーの握りで投球モーションに入った時三塁走者がホームめがけて走り出すのを見るや、思い切りそのボールを地面にたたきつけてバンドを防ぎ三塁走者を刺して最大のピンチを救った場面である。灼熱のグランド上、大観衆の前で高校生でありながらこんなにまで冷静に変化に対応できる瞬時の機転はどこから生まれるのだろうか。
今やヒーローとして扱われている彼は、記者会見やその他の振る舞いの中でも先輩に対する敬慕、仲間やファンに対する感謝の気持ちを忘れず、決して驕ることなく淡々と行動し清潔感、礼儀の正しさ、爽やかさ、謙虚さが漂い高校生の模範でもある。これからも駒大田中投手とともによきライバルとして青春時代に描いた純粋な夢を持ち続け、10年後の彼らが大きく成長している姿を画面にダブらせている。

立つ鳥後を濁さず

2006-08-21 08:40:57 | weblog
8月6日の知事選で田中現知事が敗れ、その後澤田副知事、青山出納長も相次いで辞意を表明、8月末をもって田中県政の終焉を迎えようとしている。
先日の報道によると県庁1Fガラス張り知事室前に田中知事退任までの「カウントダウン表示」ボードが設置されたほか土日曜日でも田中知事の4種類の名刺が受付でもらえるそうだ。これは一体誰の指示でなんの意味があることだろうか。
参考までに昨年度の田中知事の名刺の作製費を調べてみると年間472,710円が知事の交際費から支出されている。なんと名刺代だけでも1ケ月40,000円近い公費支出である。田中知事のパフォーマンスの牙城である「ガラス張り知事室」にしても今回の「カウントダウン表示」にしても、県民のためにどれほど効果があったか疑問である。見せる知事室として観光スポットにでもしようとしたのだろうか。むしろ知事室が二つあることによって事務の停滞や担当職員の増員、部外者のとまどいを招いたデメリット効果の方が大きいのではないか。県民が求める「県政の透明性」とは、そんな視覚に訴える透明性ではない。
あと10日余りで村井新体制が発足することになるが、田中県政が積み残した問題点、目指した改革事項、当面の懸案事項等をそれぞれのポストにおいて確実に引き継ぎをおこない少なくとも引継ぎミスや連絡ミスから県民に迷惑のかかることのないよう願っている。
「立つ鳥あとを濁さず」田中県政の評価はその一瞬まで問われる。



靖国参拝

2006-08-17 12:42:10 | weblog
小泉首相は終戦記念日である8/15靖国神社を参拝した。平成13年自民党の総裁選で「どんなに批判があろうとも終戦記念日に靖国参拝をする」と公約して以来はじめてで、この9月に退任を控え最後に公約を果たすかたちで日本の「国益」を守った。当然予想していたごとく中国、韓国、北朝鮮等から反発ののろしがあがった。今まで他国の心情に配慮して8/15日を避け、元日や春秋の例大祭に参拝を続けてきたが受け止めの結果は同じであった。
早速この問題について読売、毎日、信毎の三新聞社が、15~16日世論調査を行い、その結果を発表した。それによると
           今回の参拝を評価する   評価しない
 読売新聞          53%         39%
 毎日新聞          50%         46%
 信   毎          51%         41%
であり、特に毎日の評価する内の70歳以上61%60歳代55%20歳代54%で高齢・若者の支持が多いことに注目したい。
私はこの参拝は、個人の内心の問題であって強制すべきものでもなければ規制すべきものでもなく、それだけに政治や外交問題にすべきものではないと思っている。まして純粋な心の問題や国内問題について外国が内政干渉的にとやかく言う筋合いのものでもない。首相が参拝することが戦争を美化し軍国主義の復活に繋がるというのは、60年余平和主義を貫き通しその実績を積み上げてきた日本国民の不断の努力に対してあまりにも失礼な態度ではないか。もともとこの国内問題を国際化させたのはほかならぬ朝日新聞で「中国が厳しい視線で凝視している」と自虐報道をし国内世論と中国世論を煽り拡大させたものである。さすがに中国の今回の論評は、少しトーンダウンし「小泉首相は日本人民の強い反対を無視した」と首相と国民を引き離すことにやっきとなっている。もう少しすっきりしたかたちで国民が気持ちよくお参りできる靖国神社にしてもらいたいものだ。

ラジオ体操に思う

2006-08-13 15:09:36 | weblog
学童が夏休みに入り各地の町内会や自治会で早朝ラジオ体操が行われ多くの子供たちが参加している。当地も育成会の主催で毎朝50名前後の親子が参加するので私も健康のため出席することにした。青空のもと美味しい空気をいっぱい吸いながらの体操は本当に気持ちがよく快感そのものだ。初日には制服の警察官2名も一緒になって行い運動後の子供への指導も時宜を得たタイミングのよい育成活動だった。ラジオ体操の歴史は古く、1928年国民の体力向上と健康の保持・増進を目的に当時の逓信省が国策として制定はじめられた。
最近では「1000万人ラジオ体操・みんなの体操祭中央大会」が全国各地を巡回し、夏の風物詩ともなっている。
近年、子供達の身長、体重は、親の世代を確実に上回り成長しているが、体力や運動能力は昭和60年頃から下がり続け、その結果「攻撃体力」「防衛体力」とも落ちすぐ怪我をしたり風邪をひいたり花粉症にかかったりする。子供の糖尿病も増えていると聞く。こうした背景には運動不足と栄養の摂りすぎ、テレビゲームの流行等外で遊ばないライフスタイルが影響しているような気がしてならない。また、子供の体操を見ていても曲げるところを曲げない、伸ばすところも伸ばさない、かかとも上げずただ音楽に合せ演目を消化しているに過ぎない。それでもまだこうして早朝から参加する子供はよい方で、一方でその何十倍もの暗数が布団の中にいる。子供は国の宝地域の宝であるだけに、これから益々少子化のすすむ将来、体力・運動能力の低下とともに学力、知力までもが低下しなければよいがと危惧している。

知事選の残したもの

2006-08-09 08:02:54 | weblog
任期満了に伴う長野県知事選挙は8月6日投開票し、新人の村井 仁氏(69)が61万2000票余を獲得し、三選を目指した現職の田中康夫氏(50)に7万8000票余の差をつけて初当選した。投票率は65.98%で前回り7.8ポイント下回った。同時にこの選挙を通じてさまざまな課題が浮き彫りになってきた。
〇村井新知事の誕生
派手なパフォーマンスがまがい物であることを見抜いた県民が、田中氏に対しレッドカードを突きつけ田中県政が終焉した。在任中の「脱ダム」「県民益」「借金減らし」は言葉としては光輝いたが内容が伴わず頓挫している。加えて県議会や市町村長との暗闘・確執、不透明な県人事、住基ネット、住民票問題等では大きな負の遺産を残した。「ウッカリ1票 ガッカリ6年」村井新知事にはこの遅れた6年を取り戻し新たな視点での改革を加速させて欲しい。
〇茅野 実氏の不可解な行動
6年前田中御輿を担ぎ上げた張本人の一人である。それが今回は村井御輿を担いでいた。この間県民はどれほど被害を被ったか計り知れない。県民に対してなんの謝罪も寝返った理由の説明もないまま一編の新聞意見広告(「鳴り止まぬ目覚まし時計をもう止めましょう」H18.6.15)で済ますとは、不可解な行動でありご都合主義、風見鶏の典型でもある。
〇ふがいない県議会
02年7月田中知事不信任決議の際、明確な次期候補者のビジョンもないまま見切り発車をし、そして今回も4年間という時間がありながら対立候補の人選に難産している。田中知事ともあらゆる場面で感情的対立が目立ち大人げない。県民の代表たる自負があるならば、吾こそは立候補するくらいの気概をもった器はいないのか県議のふがいなさばかりが目立った。
〇無責任な民主党
国政で政権交代を目指しているのに民主党独自の候補を立てられないばかりか、知事選は自主投票では”地方自治軽視”の批判は免れない。おまけに最終盤小沢代表の「田中知事に勝ってもらいたい」発言は、党支持者や県連幹部それに連合等の足並みを乱すのみで、責任政党としての体をなしておらず無節操だ。
 

出版余話

2006-08-07 09:17:38 | weblog
さる5月23日の大安の日に過去1年間のブログに投稿していたエッセイを編集した「ヤゴ自嘲記」が完成し出版した。わずか200ページに満たない小冊子ではあるが、私にとっては初めての経験でありそのノウハウもわからず手探りの連続であった。300部を製本、お世話になった友人知人を中心に謹呈したところ大きな反響をいただいた。電話、メール、礼状等の媒体を通じて賞賛、共感、叱正等多くの意見がよせられた。
実業家のAさんからは「エッセイに貫く士魂、時代をつく感性の鋭さ、無駄のない表現力、そして漂うユーモアに感動。継続する力に圧倒され羨望の思いだ。」公務員のBさんからは「社会戯評・警鐘、人の生き様思いやりを赤裸々に且つ又深い洞察力、先見性をも秘めた文章に感嘆、納得した。」そして自作の「男の花道 はなのみち」まで添えてあった。先輩のCさんからは「一日喫煙40本は多すぎる。半分に減らしそれでも吸いたくなったら水を飲め」と飲料水の購入代金まで同封してあった。長老のDさんは「靖国問題は戦争に行ったものにしかわからない感情がある。貴見には必ずしも賛成できない。」等々100通余の礼状が届いた。また、後輩の計画した「出版記念パーティー」や「出版記念コンペ」「出版記念食事会」等にも招かれ、金では買うことのできない心の繋がりや付き合いの大切さを学び感激に浸っている。多くの意見の中にはお世辞があったとしても、自分の考えや表現がどの程度社会に通用するものなのか確認できたことだけでも大きな収穫であった。
当初、出版など考えてもみなかっただけに消去してしまうブログを本という形に残すことができたことは間違ってはおらず、元気をいただいたみんなの期待に応え、今後第2弾を出版すべく頑張り続けていきたい。

摂  理

2006-08-02 23:23:30 | weblog
韓国発祥のカルト集団「摂理」の教祖が、勧誘した女性信者に性的暴行を加えた行為が社会問題になっている。「摂理」は韓国人の鄭明析(チョンミョンソク)教祖(61)が1979年創設。日本でも87年ころから大学生を中心に勧誘をし広がった。キリスト教を基に独自の理解を教義としており、日本にもその会員は2000人余いるといわれている。
この教祖は教団施設で「健康チェック」と称して女性信者に性的暴行やわいせつ行為を繰り返し、その数100人を超し、韓国警察からも強姦容疑で国際手配されているとのこと。また、教団への献金実態も学生は週に1000円、社会人は月給の
1割、ボーナス献金、特別献金を要求され、その額は年間1億円を超えていたというから驚きというかとんでもないいかさま教団であることが浮き彫りになった。
過去にも「オウム真理教(アーレフ)」「法の華三法行」「統一教会」等刑事事件を起こした教団をはじめ淫祠邪教の胡散臭い新興宗教の類は世に万とある。
こうした宗教に名をかりた犯罪集団や宗教もどきの団体に最高学府の学歴と見識を
もった人達が信者としていとも簡単に入会する心理がどうしても理解できない。
「信教の自由」も結構だが信者の中には不法に金や身体(性)を奪われ苦しんでいる実態を覆い、そうした組織まで合法と認めるほど今の社会は病んでしまったのか。とにかくどのような宗教であれ多額の金を要求し、信者の身体を求める行為は
邪教と看做するくらいの”眼力”を持たないと被害は減らないし、いつまでも同じ轍を繰り返すことになる。