私はヤゴです

水中から地上へそして空中へ飛び立つ人生を

97 議員と世襲制

2009-06-11 04:37:54 | weblog
世襲とは、親の手にしている特定の地位や肩書き、職業をその子や係累が引き継ぎ、それによって社会的な権力や権限を得ることである。開業医の子が親の営む医業を継ぐケースは一般的で、政治家、外交官、大学教授、芸能人など事実上の世襲が多くなる傾向にある。とりわけ歌舞伎、能、狂言等の伝統芸能については世襲によってその文化が守られているといっても過言ではない。また、天皇家の皇位は世襲されることは、日本国憲法によって保障されている。
今、国会内には世襲議員に対する風当たりが強く世襲規制論議が高まり、民主党は3親等内の親族が同じ選挙区から連続立候補することを党規で禁止し、政治団体代表を継承することも禁じようとしている。この世襲規制論の骨子は、地盤(後援会)、看板(知名度)、カバン(政治資金)の「三バン」を「そっくり親族から引継ぎ立候補するのは不公平」とし、世襲そのものを「悪」と位置づけている。
ダメな世襲議員は選挙によって淘汰されればよいのであって、はじめから立候補の制限をすることには問題が多すぎ私は反対である。世襲議員でも良いものは良い。
永年正当に積み重ねられた政治家と地元民との信頼関係は、地域にとっても政党にとっても大切な財産である。それを親から子に引き継ぐことが何故悪いのか。
もともと国会議員を選ぶのは有権者である。「世襲は悪」と最初から立候補の権利すら認めない感覚には危険な全体主義を予感させる。立候補の間口は広くして当落は有権者の判断とし、出口を狭くすることが民主主義の根幹ではないだろうか。

最新の画像もっと見る