ちょうど3年前の2010年4月7日にハワイに移住したときに、東邦音楽学校で大変お世話になった堀尾先生のご紹介でハワイで不動産屋をやっている古いご友人の会社を真っ先に訪ねました。そしてなんとその当日に空いたばかりの部屋に案内していただき、その部屋が大変気に入ったのでその場で即決の契約を交わしてしまいました!
その部屋の様子は私のブログ「住居がきまりました。」をご覧いただきたいのですが、ワイキキの中心に位置するという大変便利な環境で、ハワイでの生活をエンジョイしていました。
ところが、まもなく丸三年を迎えようとしていた今年(2013年)の1月末にこのような書類が送られてきました。
要約すると「この部屋を45日以内すなわち3月18日までに退去するように」というもので、電話による担当者からのお話では、このコンドミニアムのオーナーが高齢になったため、今までの賃貸をやめて売却したいという意向で、管理会社としてはその線に沿った退去通知を発行したとのことでした。
45日間というと結構時間があるようですが、突然降ってわいた出来事ですので、何をどうしたらよいかの見当も付かないうちに過ぎてしまう心配がありました。
さらには週4日の勤務をしているために捜し歩ける日も限られてしまいます。
日本語の新聞の住宅案内広告や
住宅情報誌(この本は売買が中心なのであまり参考になりませんでしたが・・・・)
そしてインターネットでの不動産情報
さらにはクレイグ・リストというだれでも投稿できる情報サイトなどまで片っ端から当たって見るとともに、連絡のついた先を次々に見て歩いたのです。
たとえばクレイグリストのこの記事の場所に行って見ました。
三階建てのアパートで
ワイキキとアラモアナの中間にありました。
部屋の内部を見てみると
結構設備はありました。洗濯は共同のコインランドリーとのこと。
ただ写真では分からないのですが、内装の手入れがほとんどなされていないため、塗装が派手に剥がれていたり、あちこちが錆びていたり、扉の建てつけが悪かったりと、部屋が広い割には魅力が全く無い部屋でした。コインランドリーというのもマイナス要素で、いくら便利な機械でも自宅の中に洗濯機があった今までの生活とは比較になりません。
さらに、セキュリティーの面からも、この部屋の扉は誰でも簡単にノックできるという問題点があり、現在の部屋のようにキーがないと建物に入れない構造とは大きな違いがあります。日本ではあまり問題にならないのですが、犯罪の多い国では注意が必要です。
・・・・といったことでこの部屋は一応保留にしてさらに他を当たることにしました。
クレイグリストのもう一件は現在の住居に近い場所に思われました。
「4月1日から入居可能」とあるのですが、現在の部屋の管理会社の話では3月18日という期限は絶対ではないので3月末まで掛かっても構わない、とのことなので一応候補といたしました。
でも、いろいろと調べていくと、この部屋のある筈の場所が存在しないのです。知人の専門家に依頼して連絡を取ってもらったのですが、全然別の場所を指していたりして、信用ができないのです。
そしてある日突然「5月1日から入居可能」と書き換えられてしまいましたので全く対象外となりました。
我が家のある建物「シーサイド・タワーズ」はわずか16階建てというこじんまりとしたビルですが、その隣にある「アイランド・コロニー」というホテルとコンドミニアムを兼ねた建物は44階もあり、不動産屋の広告でも常時3件以上が表示されています。
ここへ引っ越すのであれば手押し車に荷物を載せて運べば良い、と思ってこのなかの数件を見て回りました。
アラワイ運河の脇にあるだけに部屋からは運河が良く見えます。
低層階には広いスペースがあってバーベキューコーナーも充実していました。
同じ階の反対側からみた風景です。左側の建物がシーサイド・タワーズ、中央の高層ビルがロイヤル・クヒオです。
・・・・でも、ここはいずれの部屋も「キチネット(小さなキッチン)付きホテル」の構成で、冷蔵庫も小さく、コンロは小さな流しの隣にチョコント置かれた二個口のもの、さらにベッドルームと
ちいさなクロゼットがあるだけで収納スペースは全くありません。
せっかく「引っ越しに便利な場所」でしたが、落第でした。
ほかにも数件の候補があったのですが、先方の都合が付かないなどの事情でどんどん時間ばかりが経って行き、2月も終わりに近づきました。
コンタクトする不動産屋さんもだんだんと小粒なものになってきましたが、とにかくどこかを見つけないと大変なことになるので、日本人の経営する個人規模の不動産屋に電話をしたところ、「ウチには適当な物件がないけど知り合いの不動産屋に当たってみたらどう?」と言われたので早速連絡を取ることに致しました。(その不動産屋はこの写真の右側の建物のなかに有りました。)
話を聞いてみると3月には住人が退去する見込みのコンドミニアムがあるとのこと。そしてその部屋はなんと今住んでいるシーサイド・タワーズのなかで、しかも部屋番号が206だと言うではないですか!
実は今の部屋番号は205ですのでなんと廊下を挟んで真向かいの部屋で、お互いの距離も2メーター足らずという「理想的な引っ越し先」だったのです。
ただ、果たして現在の住人が3月に引っ越すかどうかが、なかなかわからずジリジリしながらも時間がたってしまいますので、なんどもこの会社に押し掛けてデポジット(手付金)まで払ったので、やっと腰を上げてくれて契約に漕ぎ着けました。
この部屋の家賃はいままでより毎月400ドルも高いのが難点ですが、あちこち見て回った結果、この金額は「相場」にちかいもので、今までの家賃が安すぎたと判断し、契約した次第です。・・・・とは言っても年間5000ドル近い出費増なので持ち込んだ貯金が底を尽く日が早まりますが、止むを得ません!
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早速引っ越しに取り掛かりました。日本から我が家の三男がわざわざ手伝いにきてくれ、力仕事はもちろんのことPC環境の整備なども助けてくれて大変ありがたかったです。
引っ越しは205と206両方の扉を開けたまま次々と荷物を移送しました。手前側が205です。
いままでの205は東を向いていたので朝日がふんだんに差し込みますが今度の206は西向きのため夕陽が入ってきます。
それでも西日が強い時間は僅かですので気になりません。それよりも朝は太陽を背にしているために雨上がりの時には窓から虹が望めます。
さらに夕方にちょっと門のところまで出ただけでセントルイス・ハイツ方向に虹が現れるというまさに虹に囲まれた場所と言えましょう。
窓から見渡した風景の比較です。まずいままでの205から見ると、左側にアイランド・コロニーの駐車場があり、目の前の通りがノホナニ通りで、左前方のピンクの混じった建物がイリマ・ホテル、目の前の低いホテルがホワイトサンズ・ホテルそして右側のこれまたピンクの混じったホテルがハワイアン・キングです。
これに対して206からの眺めです。中央の建物はロイヤル・クヒオ、その右遠方にあるのがマリオット・コートヤード、そしてすぐ右の横がアイランド・コロニーの駐車場です。
このあたりは常にコオラウ山脈から強い風が吹き降ろしてくるので、椰子の木はすべて写真の左方向に傾いていますが、このシーサイドタワーズは隣のアイランド・コロニーのおかげで強風の直撃を受けないと言うメリットもあります。
わざわざ引っ越しを手伝いに来てくれた三男も無事に空港に向かいました。いろいろと助けてくれてありがとう!
部屋の内部の写真をご覧ください。広い窓のため室内は大変明るくなっています。
台所方向を見たところです。
パノラマでも、これと
これ、といったところ。
じつは今度の部屋には駐車場も付いているのですが、クルマを持っていないので、必要なかたにお貸ししてすこしでも家賃の足しにしようと掲示したところ
あっという間に希望者が現れ、無事にお貸しすることができました。そのかたは難病を抱えていて、二人のお嬢さんが交代で病院へ連れて行ってくれるのだが、敷地内にクルマが停められないので遠くのパーキングまで行かなければいけなかったとのことで、大変喜ばれました。
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窓から見える風景をSkypeで発信しようと考えてウェブカメラを設置したところ、画面にキリンのような模様が入り込むことが分かりました。
良く見ると、窓ガラス全体にこの模様があるのです。どうやらかなり以前の住人が西日を遮るためのフィルムを貼ったのが風化してしまったようなのです。すくなくともウェブ・カメラの前だけでもこのパターンを除去しようと思い、ラッカー・シンナーを使って拭いてみたのですがビクともしません。
やむを得ず紙ヤスリでゴシゴシと削りおとしてやっと部分的にクリヤーな窓となりました。
こうして無事に窓の外の景色を発信することができるようになったのですが・・・・
夜になると、室内の照明が窓ガラスに反射してカメラに入り込むのでフードを作ってカメラ(赤丸内部)を保護しました。
さっそく東海林さん、iisanそしてNYA☆MIと連絡してどのように見えるかをチェックしてもらいました。
iisanから送られてきたデジカメ写真はこんな感じです。
NYAからの写真はこうなっていました。
当方のPCがポンコツのためこの交信中(またの呼び名を「スカイプごっこ」と言います)に何度も交信がとぎれてしまい、とても実用的とはいえないのですが、まあ、自分の顔を送り続けるよりはよさそうです。
iisanのすがたを画面コピーした画像です。モニターの解像度が800X480ピクセルなのでずいぶん横長になってしまいました。右下にあるこちらからの画像は本来ですと鏡対称になっているのですが、この写真はその部分だけフリップさせています。
ウェブ・カメラによる一日の画像をまとめました。夏になるともっと日がながくなりますのでこの写真よりも明るい部分が増えると思います。
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以前から気になっていた広い空き地がシーサイド通り(手前側の道)とアロハ・ドライブ(右側の道、そしてロイヤルハワイアン通り(向こう側の道)に囲まれた場所、すなわち206の目の前にあるのです。
この場所には3年前に来たときからずうっと建築資材置き場のようでしたので、何か大きなビルでも建設されるのかと思っていたのですが、一向にその気配もありませんでした。
そして先日の新聞記事でこの場所がワイキキでは最初の市民公園になるということがわかりました。
私がここに住んでいるうちに(・・・・というか生きているうちに)実現すると良いのですが。なにしろホノルル市は大赤字のためザ・バスのルートを減らしているぐらいですので、本当に実現できるかは不明です。
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もうひとつ窓から見て気になる建物がありました。
はるか遠くに見えるこの建物です。
さらにアップするとこんな具合です。
カラカウア通りを歩いていても時々現れてはまた見えなくなります。
そこでその建物のある方角を目指して歩いてみました。
それらしき建物の足元までたどり着くと特徴のある屋上が良く見えません。
しかしアラワイ運河の向こう側に行くと屋上もはっきりと見えました。
そしてこの建物は、以前「44階建てマンションの屋上で」という記事でご紹介した高級コンドミニアムのウィンザーであることが分かりました。
たしかにその記事にもあるように、ウィンザーの屋上からこのシーサイドタワーズの全体が見えていましたね。
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ハワイに移住して初めての引っ越しはとにかく終わったのですが、その後がまた大変でした。
まずは郵便局への住所変更届提出が必要です。これを提出しておけば向こう1年間は転送してくれます。ただしダイレクトメールやそれに似た外観を持つメールは一切転送してくれません。
この記事をお読みの皆様は今のうちにアパート番号を205から206に変更して置いてくださいね。
何軒かの銀行とクレジットカード、そしていろいろなお店のポイントカードや顧客登録、医療機関への変更あたりは比較的簡単に済みました。
一番の難物は運転免許証とハワイのステートIDの住所変更でした。205から206へとたった1文字変えるだけなのですが、グリーンカードやソーシャル・セキュリティー・カードを提示しないと受け付けてくれないのです。
昨年あたりから運転免許証の取得が大変厳しくなり、出生証明書から始まっていくつかの資料の提示が必要となったことが背景にあるのでしょうか、たった1文字の変更でもそれに近い資料を要求されるのです。
同じくステートIDの変更には収入証明書や家賃の払い込み領収書、銀行の残高証明書などこれまたたくさんの資料提示が必要とのことで、あだやおろそかに転居はできない!という感想です。もっとも今回は退去通知を貰ってしまったためなのでどうしようもありませんが。
4月末現在で、まだソーシャルセキュリティーやグリーンカードそして医療保険会社への住所変更は着手していません。(早くしないとあぅという間に1年が経ってしまいます。)
どうりで、周りの景色が前と似ているな~と思いながら画面を見てました。
また ”ごっこ” やりましょうね。
次回の「ごっこ」では画面キャプチャーでよろしく!
それにつけても通信中に何度も切れてしまうPCにも困ったものです。
ロイヤルグローブHのカニカピラ6月17日にお邪魔したいと思っています。
でも、無事にすんでよかったですね。
廊下を一跨ぎした、お引っ越しなのに---、ずいぶん
と、手間暇がかかるものですねぇ。
一段落し、落ち着かれ、何よりでした。
国際都市、ハワイの需給がひっ迫した不動産事情を、
垣間見させていただきました。
そして今度は、太平洋を一跨ぎした一時帰国。なんと
も、ご足労さまです。再会を楽しみにしています。
今度の〝新居〟は、嫌でも雨上がり、虹、日の入り、夕焼けといった美しい自然が目に飛び込んで来て、ハワイアン・ソングを地でいくロマンチックな気分に浸れそうですね…。
6月17日のRGH了解です。
昨年は帰国中の後半が完全に壊れてしまい、ハワイに戻ってからもしばらく不調でしたので、今回は注意して過ごすつもりです。
この機会を逃すものか、と連日管理会社に押し掛けて契約に漕ぎ着けました。
ここにくるまでにもしもステキな場所が手ごろな価格で見つかればそこへ行っていたので、やはり奇跡なんでしょうね。
「ブログをいつも見ています」というかたから「プリンターが壊れて大変ですね、でもお元気そうでなによりです」というメールを頂いてしまいました・・・・・