本家ヤースケ伝

年取ってから困ること、考えること、興味を惹かれること・・の総集編だろうか。

PCがまた壊れた。

2008-10-25 16:34:34 | 
 『股旅・三人やくざ』は秋・冬・春の三篇からなるオムニバス映画で、股旅のやくざ者が主人公という以外三作相互にはなんら関連性はない。「赤い手裏剣」の野上龍雄が第一話、「日本侠客伝 浪花篇」の笠原和夫が第二話、「御存じ いれずみ判官」の中島貞夫が第三話をそれぞれ執筆、これを「御存じ いれずみ判官」の沢島忠が監督、撮影もコンビの古谷伸と、東映時代劇ではそうそうたるメンバーが参加しての合作である。主演は中村錦之助ということになっているが、彼は最後の『春の章』にしか出て来ない。一番目の『秋』の主演は仲代達也、二番目『冬』の主演は多分志村喬で、これに若き松方弘樹とこれも若き藤純子が実の娘役で絡んでいるという豪華キャストである。こんな映画があるということは私は全く知らなかったのでとんだ拾い物をしたという感じで私は見ていた♪

股旅 三人やくざ(1965) - goo 映画股旅 三人やくざ(1965) - goo 映画

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男はつらいよ 寅次郎純情詩集(1976) - goo 映画男はつらいよ 寅次郎純情詩集(1976) - goo 映画

*今飛田では新しい順に『男はつらいよ』を隔週で辿っていて、今回はシリーズ第18作である。冒頭寅は江戸川河原でロケ中の映画撮影を例によって滅茶苦茶にしてしまうのだが、これが『山田監督流ゲイジュツ否定(?)シリーズ』のそもそもの第一回なのだろうか、先を見てみないとわからない。笑。
 で、今回は京マチ子と檀ふみが親子役のダブル・マドンナで出ている。檀ふみはみつおくんのクラスの先生が産休のため臨時に回されて来た教師役で、そういう人が家庭訪問などという大役を代理でするものなのかどうか私は知らないが、みつおくんの家が手狭のため、彼女が或る日『とらや』へやって来て寅と鉢合わせしてしまうというストーリー展開である。
『家庭訪問』というのは私の小学生時代には大変なビッグイベントで、訪問当日私のところでは家中舞上がってよそ行きモードでそわそわしていたものである。先生の社会的身分は今と違って相当高かったのかも知れない。w
 ところで「この映画のテーマは?」と問われれば誰しも『人間の死』と答えるだろう。盆・暮れの看板映画にしては「どうして人間は死ぬのでしょう?」などという問いかけはあまりにも重く暗いが、この台詞を我々は(寅と共に)旅の一座の劇中劇で一回と、二回目は不治の病の母親(京マチ子)の口からも聴かされるわけである。
 二度目の話だが、今は人手に渡り借家住まいとなった古いお屋敷でクリスチャンの京マチ子から「どうして人間は死ぬのでしょう?」と問われた寅は「オカの上が満タンになって人で溢れてしまうから《押しくら饅頭》のように海へ落とされてしまうのだ」と答えていた。なるほど、その通りかもしれない。「順繰り順繰りよお生まれて来るわ、よお出けとるわ」(小津安)で今地上の60億もの人口は時を待たずに100億に到達するというわけであるが、その前に我々老兵はお尻でちょいと一突きされて海へドボンと落ちて行くしかない運命なのである。

*『ほととぎす』(原作:徳富蘆花)の浪子と武男のやりとりの中でこの「人はなぜ死ぬのでしょう?」とか「千年も万年も生きたいわぁ」とかの名科白が出て来る。詳細については→不如帰ほととぎす参照。

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カンフーくん
カンフーくん - goo 映画カンフーくん - goo 映画

*これは今年三月に公開されたばかりの角川映画である。中国から飛んで来た天才カンフー少年が、黒文部省なる悪の一団と闘うという勧善懲悪の楽しい物語で、カンフーくんも彼の仲間の小学生たちもみんな可愛いし、役に嵌っているように思ったけど、しかしなんかあれだね、飛田東映はこういう公開されたばかりの映画を見つけて来るのがうまいんだろうか、それとも配給元を含めて他所が下手なのか、いや一般に次から次へと新作が公開されて今ある映画はどんどん用済みになってしまうのか、この使い捨て・造り捨ての淘汰の嵐も大変である。映画に限らず『人間も地球も自然もモノも・・』である。

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