場末の雑文置き場

好きなことを、好きなときに、好き勝手に書いている自己満ブログ。

「普通の日本人」と朝鮮半島

2018年02月10日 | 政治・社会

最近のニュース番組で韓国とDPRKの融和についてイチャモンをつけているのを見ると、嫌な気分になってくる。「韓国は浮かれすぎるな」とか上から目線で。

そもそも朝鮮半島が分断されたことについては日本に大いに責任があるわけだが、そういう事実はまるっきり無視していて、DPRKはとにかく一方的に非難していいい対象だと思ってる人はとても多い。

私の両親もそういう人だ。前にDPRKがあんなことになったのは日本の責任でもある、と一言指摘したら激怒していた。DPRKどころか慰安婦問題についても大方の日本人と同じで日本のほうが被害者のような意識でいる。
でも両親は自称左派、リベラル派なんだよね。安倍政権に批判的だったり反原発だったりすることから自分たちのことをそう認識しているみたい。
この間驚かされたのは、「ドイツの戦後の態度は立派だった、それに比べて韓国は外国の悪口ばっかりだ」という父の発言。なんでこの文脈で日本じゃなくて韓国の名前が出てくる? ネット国士様たちもビックリの発想だわ。もう一度書くと、父は自称左派なんだけど。左派ってなんだっけ。

まあ、私の両親はちっとも特殊な例なんかじゃなくて、まあ所謂「普通の日本人」なんだと思う。これで自称左派なのはちょっと変わってるところだけど。

DPRKを人権抑圧国家と非難しながら、抑圧されている人たちのことなんか少しも考えておらず、ただ嫌いな国を非難したいがために利用しているのも、普通。慰安婦問題に関して日本が理性的に対応しているのに韓国のせいでこじれていると思っているのも、普通。

だからニュース番組を見るのは苦痛だ。森友加計問題について非難する程度のことはするが、韓国やDPRKのことになると日本政府と変わらない意見になるから。

家族もこんなだし、田母神が結構好きだと言っていた友人もいたし、ネットはヘイトで溢れている。ときどきどうしようもない絶望感に襲われる。私が普段楽しんでいるコンテンツを作っているあの人もあの人も、多分そういう人なんだろうなとか余計なことを考えたり。

でもいるんだよな。私なんかよりちゃんと考えている人もたくさん。ネットは人間の悪意がものすごくわかりやすい形で可視化される場所だけど、そういう空気に異を唱える人も決して少なくはないんだと知ったのもネットを通じてだった。あと、私が中学生の頃の社会科の先生は、教科書に載っていない従軍慰安婦問題や南京大虐殺のことをわざわざ自作プリントを用意して教えてくれたっけ。
今現在私の周りにはそういう人全然いないんだけど。どこに行ったら会えるんだろう。

この記事についてブログを書く
« 池波正太郎時代劇 光と影 第... | トップ | 冬季オリンピックにマレーシ... »

政治・社会」カテゴリの最新記事