安倍晋三任命の、類は友を呼んだか、適当男飯島勲内閣官房参与の適当過ぎる訪朝テレビ報告

2013-07-15 11:53:51 | Weblog



 安倍晋三が任命した飯島勲内閣官房参与が7月14日(2013年)、日本テレビ「たかじんのそこまで言って委員会」に出演して、政府がまだ訪朝結果を公表していないにも関わらず、全国民に向けて、と言いたいが、どのくらいの視聴率なのか分からないが、視聴している国民に向けてテレビ報告した。

 その報告自体、安倍晋三がこんな男をよく内閣官房参与に任命した上に拉致問題を担わせて訪朝させたものだと呆れ返る程に適当も適当、適当な報告となっている。

 多分、類は友を呼ぶで、飯島が小泉政権で内閣総理大臣秘書官であった頃から安倍晋三の適当さ加減と相呼応し合うこととなって、そのことからの内閣官房参与任命ではないかと疑いたくなる。

 飯島の発言は必要な箇所のみ文字に起こす。歳のせいで、スタミナが続かなくなった。

 解説とキャプション等を使った前フリがオドロオドロしくて、凄い。

 「5月14日から4日間訪朝、北ナンバー2キム・ヨンナム最高人民会議委員長と会談。日本政府は未だその内容を公表していない。政府間の正式ルートではなく、安倍総理大臣も「総理大臣としてノーコメントです」(国会答弁の映像)と貫き、この訪朝を政府間協議ではないと位置づけている」

 「5月に電撃訪朝した張本人が登場、『北朝鮮の真実』。内閣官房参与飯島勲。あの電撃訪朝は一体何だったのか。訪朝の張本人である飯島内閣官房参与が本日、その真意についてテレビで初めて激白。

 北朝鮮の真実が今明らかにされる」

 「訪朝の張本人」とは恐れ入る。普通は悪人扱いするときに使う「張本人」である。それとも実際に悪人なのかもしれない。発言を聞くと、適当というだけではなく、悪人かもしれないと思わせられないこともない。

 「北朝鮮の真実」なる言葉を臆面もなく使っているところも凄い。「真実」という言葉程、怪しいものはないからだ。「真実」と言いながら、真実を明らかにしたケースにお目にかかったことはない。

 ざこば「行こうと思ったキッカケは向こうから来てくれと言ったのか――」

 飯島勲「いいえ、違いますよ」 

 ざこば「私から行きますよって言ったのですか」

 飯島勲「いいえ、違います。安倍内閣は12月26日誕生した。1億3千万の国民に対して、安倍総理は自分の内閣で拉致問題を解決するといった。

 ところが実態は、圧力、圧力、圧力、制裁。叩き潰せば解決みたいな気持しかなかった。なぜかって言ったら、10年間も閉ざされた扉、ミサイル、核、拉致ですから、そういう状態の中で行ったら、ただ圧力だけでは無理でしょうと。

 ですから、参与になってから、時期を狙っておりまして、総理の親書を持てないんで、労働党のナンバー2に会えるかどうか、私も心配したんですよ。

 えー、ですから、行く前にあるテレビ局で飛んでもない発言をしているんです。それでもあるかどうかっていう精神的な心理の確認、あるテレビ局で言った。

 12月26日、安倍内閣の誕生日。北朝鮮で金正男暗殺未遂事件が起きました。そしてその26、27日にピョンヤンのダウンタウンで軍と軍の激しい銃撃戦が起きた。故にピョンヤンにある5箇所の金正恩の住居、これを、住居を戦車、それぞれの住居を数10台ずつで警備に当たった。

 多分精神的に金正恩は今、大変な時期に来ている。ここまで発言したら、普通殺されていいくらいの内容なんです。ここまで言って、ナンバー2に会うということはどういうことか。10年間閉ざされた扉を如何にして開かせるか。

 そのために事務協議とか外交、普通の無理なんですよ。トップ同士で本当にきちっと答えを出さなければならない状態を作り上げた。

 そうでしょう。私がナンバー2だったら。アメリカのケリー長官クラスがやらなければ、ダメだし、そんな下でね、チマチマやったことは無理ですよ」――

 論理的に整然としないところがある。

 ざこばが「向こうから来てくれと言ったのか」と問うと、「いいえ、違いますよ」と答え、ざこばが「私から行きますよって言ったのですか」と再度尋ねると、「いいえ、違います」と答える。

 一体どっちなんだと言いたいが、結局どっちとも明確には言わない。テレビで「飛んでもない発言をしている」人物も主語が誰か指定していないから、はっきりしないが、飯島本人ではないと辻褄が合わない。

 要するに安倍晋三みたいに圧力一辺倒の単細胞な遣り方ではうまくいかないだろうからと参与になってから、訪朝の機会を窺っていた。ところがテレビで北朝鮮にとって物騒な発言をしてしまった。

 そのような発言をまでして、「ナンバー2に会うということはどういうことか」とは北朝鮮側の反応を予測したということなのだろう。

 だが、ナンバー2は会った。

 このような経緯からだとすると、飯島の方からの訪朝ということになる。飯島の方からとは安倍晋三が指示した訪朝ということを意味する。

 番組は冒頭で政府間の正式ルートによる訪朝ではない、政府間協議とは位置づけていないと紹介しているが、安倍晋三自身の個人外交ということであろう。

 飯島は安倍晋三の個人外交に立派に応えて、「トップ同士で本当にきちっと答えを出さなければならない状態を作り上げた」と言っている。

 あとは安倍晋三の訪朝を待つばかりである。

 だからこそ、7月5日夜、BSフジの番組に出演して次のように発言したのだろう。

 飯島勲「(北朝鮮の核・ミサイル開発、拉致問題等)「近い時期には横並び一線で全部解決する。動きだすのは遅くとも参院選の後。(9月下旬の)国連総会の前までには完全に見えてくる」(時事ドットコム)――

 訪朝時に北朝鮮側から、核・ミサイル開発、拉致問題まで含めて、「近い時期には横並び一線で全部解決する」という感触を得たのだろうか。

 北朝鮮側がそのような感触を与えるとしたら、先ず一番にアメリカに与えるはずだ。

 しかしアメリカは北朝鮮が核放棄の姿勢を見せなければ交渉に応じないという態度を崩していない。北朝鮮もまた、核の維持に拘り、アメリカに核保有国と認めさせようとしている。

 飯島の言っている事実と状況が全く異なる。 

 また、あとは安倍晋三の訪朝を待つばかりであるなら、なぜ古屋拉致問題担当相は7月8日から4日間の日程でモンゴルを訪れ、拉致解決の協力を要請したのだろうか。《拉致解決にモンゴルと協力へ》NHK NEWS WEB/2013年7月11日 21時41分)

 7月11日夕方、成田空港に到着したあと記者団に。

 古屋「北朝鮮による拉致問題について、日本の基本的なスタンスを伝えたのに対し、エルベグドルジ大統領は『全面的に協力したい』と答えた。

 拉致問題を解決するため、日本は世界各国と協力関係を構築しているが、北朝鮮と国交のあるモンゴルからも力強い支援の言葉を頂けたことは成果があった」――

 「飯島勲は『事務協議とか外交、普通の無理なんですよ』と言ってますよ。飯島は安倍個人外交を見事に成し遂げましたよ。もう第三国の強力を依頼することはありませんよ」と古屋に言ってあげたい。

 古谷拉致担当相は飯島帰国約1カ月後の6月末に、安倍晋三の出番を待つばかりであるなら必要もない、拉致現場まで視察している。

 どこまで信じていいかわからない発言としか言い様がない。

 井上和彦軍事ジャーナリスト「国民の最大の関心事は拉致被害者を取り戻せるかどうかだと思うんですが」

 飯島勲「小泉内閣から3項目ある。

 実は行く前に総理の腹構えは実は確認致しました。それは何かと言うと、拉致の関係者即刻帰還させる。2つ目は何かというと、その拉致をやった状態の真相究明、この調査。

 一番北朝鮮で困るのは何かって言うと、3項目目の実行犯の引き渡し。これは絶対曲げないってことを前提に(北朝鮮側の)全部に私は話をしました。

 それでも行く前にこちらの意見を言ったにも関わらず、指定通りに全部に会えたと。

 つまり北がちゃんとやると。ですから、それなりの中間のレベルではなく、それなりのトップのレベルで一発回答みたいな状態でやることになった」――

 この発言で先ず分かることは、安倍晋三の指示を受けた、途中で露見した、いわばピョンヤン空港着陸まで保つことができた秘密外交だったということである。

 次にショッキングなことが判明する。対北朝鮮要求の3項目は既に広く知られている。但し3項目目の「実行犯の引き渡し」は、“絶対曲げない前提”とした。

 つまり、第1項目目の「拉致被害者の全員帰国」よりも「実行犯の引き渡し」を優先させていたことになる。「実行犯の引き渡し」の要求が北朝鮮によって拒絶された場合、「拉致被害者の全員帰国」の要求に相手が応じる姿勢を見せていたとしても、日本側が北朝鮮側の拒絶を受け入れないことによって相手が認める姿勢を見せていた「拉致被害者の全員帰国」まで取り下げられる可能性は否定できない。

 ブログに何度か書いてきたように、拉致被害者の人命を尊重するなら、「実行犯の引き渡し」も真相究明も放棄すべきだと主張しているが、少なくとも安倍晋三にしても飯島勲にしても拉致被害者の人命は「実行犯の引き渡し」の前に価値をなくしていることを意味する。

 飯島勲の「実行犯の引き渡し」“絶対曲げない前提”は津川雅彦への発言でも繰り返している。

 津川雅彦「今度の場合、安倍総理とはちゃんとご相談なさったんですよねぇ」

 飯島勲「先程言った、3項目目だけは絶対に曲げないっていうことです。あと一つ経済援助とか、すぐそういうことを言うんですが、これは無理ですね。日本も竹下内閣のとき、ODA資金、300億円中国に援助している。これはゼーンブ軍事費に使ってしまったということで、国会で問題になったことがあるが、事実かどうか分からない。

 同じような状態で北朝鮮の場合、あくまでも軍政国家。日本の内閣総理大臣というポストは軍事委員会委員長だということ。

 つまり一万円でも上げたら、軍政国家ですから、そちらの方へ使いたくなっちゃう。

 こういう状態の一つの課題もありますから、援助というのは正常化になってから、どうする。ただ、国連から食糧援助などきた場合に差別してはならない」――

 ここでも安倍晋三の指示を受けた訪朝であり、「3項目目だけは絶対に曲げない」ことが交渉の至上命題であったことを明かしている。

 拉致被害者の人命への視点を一切欠いている点は安倍晋三共々立派である。

 首謀者を金正日だと認めさせて、世界に名前を売り、歴史に名前を残そうとでも考えているのだろうか。

 安倍晋三ならありそうな話である。

 田嶋陽子「安倍さんは確か小泉内閣のときに帰ってきた方を北朝鮮は戻してくれって言ったけど、安倍さんは帰しませんでしたよね。

 それが今、安倍さんが内閣総理大臣なんですけど、そういうことに対する不信とかは北朝鮮にはないですか」

 飯島勲あのー、帰すという条件で連れてきたという気持は小泉総理にはなかったということ。帰してくれたってこと。ただ、それだけです」

 田嶋陽子「北朝鮮に一応日本に渡すけれども、またその人達に帰ってきて――」

 飯島勲「そういう条件は――」

 田嶋陽子「北朝鮮に――」

 飯島勲「私も小泉総理も、全く聞いておりません」

 田嶋陽子「聞いていない?」

 飯島勲「ハイ、ハイ」

 田嶋陽子「ふーん」

 飯島勲「あとからの報道ですね。だから、全然気にしない。帰す必要はない」――

 一時帰国は報道が作り上げた捏造だと言っている。

 では、なぜ安倍晋三が自身のFacebookで、田中均元外務審議官が毎日新聞のインタビューに答えて、安倍内閣は日本の戦争の侵略性や村山談話、河野談話等の発言で右傾化していると思われ出している、飯島訪朝はスタンドプレーと見られる危険があると批判したのに対して、2002年当時一時帰国した5人の拉致被害者を安倍晋三が北朝鮮に返さない判断をしたのに対して田中均元外務審議官が北朝鮮に帰すことを主張したと、物議を醸すような批判をしたのだろうか。

 大体が一時帰国を永久帰国させたのは自分だとする安倍晋三自身の自慢自体が捏造となって、吹き飛ぶことになる。

 当時北朝鮮側も約束違反と日本側を批判した。

 報道官会見記録(平成14年10月30日(水)17:00~ 於:会見室)に一時帰国ついての記述がある。

 記者「5人の方については家族の方とゆっくりした環境で心穏やかに過ごしていただくということが5人の方そのものの狙いとしてあったと思うのですが、今回のような形でかなり厳しいやり取りというか答える側にとっても厳しいやり取りだったと思いますが、このことが5人の方の今後の帰国に与える影響についてはどのようにお考えでしょうか」

 報道官「帰国についてはまだ、お帰りになった5人の方々、それから家族の方々と打ち合わせをしている最中で、1週間ないしは2週間という日程がいったい何時までということは決まっておりません。できるだけ御希望に沿うように考えたいと思っておりますけれども、基本的には来ていただいたときがチャーター機で来ていただいているわけで、帰りもチャーター機でということが念頭にありますので、それじゃあ一体いつ頃が一番5人の方々にとっていいのかということを、お話を伺ってまとめるということになろうかと思います」――

 1~2週間の滞在となっているのみで、何日までとは決まっていない、チャーター機で来たから、チャーター機で帰すことになると、明らかに一時帰国の文脈て発言している。

 事実はどちらか、野党は参院選後の国会で飯島を参考人に呼んで、安倍晋三共々追及しなければならない。どちらが虚偽情報を流したのか。飯島だとしたら、安倍晋三の任命責任を問わなければならない。

 拉致された正確な人数、名前は日本政府には分からない、北朝鮮は管理社会だから、全て把握しているはずだと前置きしてから。

 飯島勲「全部回答を出せということは言っている。ただね、日本側の方がね、ややこしく約束を破っているのは北朝鮮ではなく、日本なんです。例えばめぐみさんの骨も当時の薮中さんは一筆書いている。必ず帰す。ところが鑑識やったドクターがめぐみさんの骨とも、骨でないとも、何とも言えないという判断を、鑑定結果をしたんです。

 それをすぐに隠しちゃった。ニセモノだと」

 要するに横田めぐみさんの骨を他人の骨だとすり替えたのは日本側だと証言したことになる。これが事実だとしたら、日本外交の汚点となる。

 北朝鮮側があくまでも横田めぐみさんの骨だと言い張ったことに対して事実隠蔽の悪事を犯した。

 虚実入り交じった発言となっていること自体が既に適当男の姿を曝している。例え安倍晋三が類は友を呼ぶで飯島勲を内閣官房参与に任命した同類性だろうとなかろうと、自身の任命責任は問われることになる。

 同類性を疑われること自体が首相としての資質に問題があることになる。

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