政治に競争原理を保つためにも参院選で自民党を勝たせるにしても、過半数超えギリギリとする必要がある

2013-07-01 03:58:57 | Weblog

 ――自民党勝たせ過ぎの参院選挙は良くない――

 今夏の半数改選の参議院選挙は公示7月4日、投票7月21日と決まった。

 この参議院選挙では自民党が大勝する情勢にあるが、自民党政権(正確には自公政権だが、単独でも政権維持が可能なため、自民党政権とする。)が衆議院・参議院共に大勢力を誇った場合、政治に競争原理が失われて、そこに国民に絶対的に支持されているのだからという口実のもとに大勢力側の驕りが生じない保証はない。

 このことは2009年の民主党政権による政権交代まで戦後ほぼ一貫しての自民党一党独裁が証明しているはずである。

 2013年度末の公債残高の見込みは約750兆円で、麻生太郎が政権交代で自民党一党独裁に終止符を打ち、一時的に最後の首相となった2009年の公債残高は594兆円である。民主党政権3年間と安倍第2次内閣で50兆円以上増えることになるが、年々の増加は国民の税金を元手にしていながら、財政の健全運営の努力を放棄し、国の借金が増えるに任せてきた自民党政治の驕りが元々の原因となっているはずである。

 2013年度の国家予算に占める国債利払い費に至っては9・9兆円で10兆円に迫り、消費税の約5%近くの税収に当たるこの利子だけでも予算の使い勝手を不便にしているはずだ。

 国の借金を増やすことになって、国民生活の向上に費やすべき予算を窮屈にしてきた。このことは国と地方が負担する教育機関への国内総生産(GDP)に占める公的支出の割合が、OECD(経済協力開発機)がこの程纏めた2010年の統計では、加盟国の中で最も高い7・6%のデンマークの半分以下の3・6%と最低であるところに現れている。

 この最低という状況は教育に関わる家庭の支出に反映される。いわば国の支出の少なさを補って家庭が肩代わりすることになる。

 日本の子どもの幼児期から大学までの教育にかかる授業料や給食費、教材費など、家庭が支出する費用の割合は公立高校の授業料無償化の影響で前年よりも3・1%減ったものの、OECD加盟国29カ国中、上から5番目の高さの日本の家庭の負担の多さだという。

 高校授業料無償化の上に子ども手当、あるいは児童手当、その他の国からの支給があったとしても、大して役に立っていないことを物語ることになる。

 上記支給を個別に見ると、さも家庭の恩恵が大きいように見えるが、あるいは日本の政治がよくやっているように見えるが、また国の側もよくやっているかのように宣伝するが、総合すると、国際比較で経済大国としての役目を国民に果たしていないことになる。

 安倍内閣が6月14日(2013年)に閣議決定した2013~17年度の教育目標とする「第2期教育振興基本計画」がその目標の一つとしていた教育予算の「経済協力開発機構(OECD)諸国並みを目指す」とした教育予算の上積みも、歳出を抑えたい財務省の反発で見送られたとマスコミは伝えている。

 OECD加盟国比較で教育費の公的支出が最低であることも、肩代わりする形で家庭の負担が大きいことも、財政の健全運営の努力を蔑ろにして国の借金を増やしてきたことのツケとしてある窮屈な予算配分に原因があり、その遠因はやはり戦後の自民党一党独裁状態の驕りが招いた財政の健全運営の努力の放棄にあるはずである。

 こういった危険性―― 一つの党が大量の議席を持つことによって生じかねない驕りが招くことになる健全な財政運営の放棄を避けるためには政治という場に常に競争原理を機能させておくことであり、そのためには参議院補選で自民党が2回3回、負け続けたりすれば与野党逆転となる状況を作っておけば、政治に緊張感を生み、与党の驕りも生じず、野党も無気力に陥ることなく政治に常に競争原理を用意しておくことができる。

 参院補選で、衆議院補選であっても、与党候補が落選する状況というのは既に与党が国民を裏切る政治を行なっている状況を受けた国民の側からの一つの審判を表していて、逆に与党が国民を裏切らない政治を続けていれば、与党の議席が野党の議席を少ししか上回っていないギリギリの勢力差でも、その勢力差は補選を経ても不変を保証するばかりか、逆に野党議員の事情からの補選であるなら、与党議席を一つ増やすチャンスとなるはずである。

 自民党が大勝すれば、いわば野党が大敗すれば、野党が先ず無力感に取り憑かれ、野党の無力感が与党の緊張感を失わせて競争原理が麻痺することになり、そのような状況がいずれは与党の驕りとなって現れて、かつての自民党政治を招くことになりかねない。

 自身の地位が安泰となると、かつてのように利権政治・地元利益誘導政治にも手を出すことになるだろう。

 そうならないために、国民が政治の場に緊張感を持たせる競争原理を埋め込んでおく必要がある。

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