(お断り)麻生内閣が支持率を下げる程に元気が出ていいはずなのだが、年齢が原因なのか、最近集中力をなくし、人生、倦怠期に入ったようです。今年はこの記事を最後に、来年は5日から始めます。元々少ないアクセス数に合わせて、3~4日間隔のペースに落とします。よろしく――
「麻生太郎です。麻生内閣成立の暁には臨時国会の冒頭、堂々と私とわが自民党の政策を小沢民主党代表にぶつけ、その賛否を質したうえで国民に信を問おうと思います」
「麻生太郎です。麻生内閣成立の暁には私は決断する。本来なら内政外交の諸課題にある程度目鼻を付け、政党間協議の努力も尽くした上で国民の信を問うべきかもしれない。だが、政局優先の姿勢を崩さない民主党を前にして、強い政治を取り戻す発射台として、まず国民の審判を仰ぐのが最初の使命だと思う」
「麻生太郎です。麻生内閣成立の暁には国民の信を問うべき総選挙は私と小沢氏のどちらがそれに足る国のトップリーダーなのかを国民に審判していただく戦いです。世論調査では次の首相に誰がふさわしいかで常に私、麻生太郎が2倍以上の差をつけている。小沢氏に言いたい。堂々の戦いをしようではないか」
「麻生太郎です。国民の審判をいただいた上で直近の民意を背景に政党間協議を主導し、安倍元首相も福田前首相もなし得なかった不毛な対立に終止符を打つことを、この麻生太郎がお約束します」
「麻生太郎です。私は逃げない。勝負を途中で諦めない。強く明るい日本を作るために」
(以上≪冒頭解散考えてた 月刊誌に首相寄稿、情勢変わり修正≫(「asahi.com」/2008年10月9日23時37分)から脚色。)
「麻生太郎です。100年に1度と言われる経済危機を迎えて、政局よりも経済です。選挙している余裕はありません。森フィクサー・ドン元首相に『福田さんは国民受けする話し方はしない。無味乾燥な話より麻生さんの面白い話が受けるに決まっている』と言わしめたこの麻生太郎の国民的人気からして、まさか麻生内閣成立直後の世論調査が福田内閣成立直後の世論調査よりも支持率を低くつけるとは予想もしていませんでした。福田では選挙は戦えないと政権を投げ出したのに、支持率が福田以下ではこの麻生太郎だって選挙は戦えない。政局よりも政治です。経済です」
「100年に1度と言われる経済危機」が麻生太郎を助けるためにだけやってきた。麻生太郎を首相の首につなぎとめておくだけのためにアメリカ発で日本に上陸した。だから麻生太郎は嬉しさのあまりと選挙逃れの正当化のために、「100年に1度と言われる経済危機」を連発する。
その煽りで、非正規労働者が次々と首を切られることとなった。「定額給付金」だ、「生活防衛対策」だ、「生活対策」だと次々と政策を打ち出してはいるが、首をつなぎとめることのできる有難さが勝った対策に過ぎないから、場当たり、思いつきのバラマキで終わっている。
「麻生太郎です。一部には、選挙だ、連立だ、政界再編だといった議論があるのは承知していますが、100年に1度と言われる経済危機のまっただ中で、そんなことを言っている場合ではないし、あり得ません。この麻生太郎が言うのだから、間違いはありません。ここで選挙をやったら、首相でなくなっちゃうじゃないですか。自民党政権を手放した首相だと名を歴史に刻むことになる」
「麻生太郎です。100年に1度と言われる経済危機から私は逃げない。勝負を途中で諦めない。強く明るい日本を作るために」
「『生活防衛のための大胆な実行予算』。私は09年新年度の本予算を、こう呼びたいと存じます。世界が100年に1度と言われるような不況に見舞われています。異常な経済には異例な対応が必要です。日本もまた、この世界不況の津波から逃れることはできません。この不況こそがこのような大胆な予算を組むチャンスを与えてくれました。そう、この不況は“チャンス”なのです。予算を組めるチャンス。予算を組めるとは政権を維持している何よりの証拠であり、首相であることの証明。選挙はそれらを喪失するチャンスとなり得る」
「麻生太郎です。麻生内閣の支持率が景気悪化のスピードに優るスピードで下げています。支持率は気にしていません。支持率から私は逃げない。勝負を途中で諦めない。支持率よりも景気対策です。強く明るい日本を作るために。大胆な景気対策を打つことで、世界で最初にこの不況から脱出することを目指します」
「麻生太郎です。経済も貿易も金融も政治も外交もアメリカにおんぶに抱っこの日本だから、アメリカが立ち直ってくれなければ日本の景気再生はあり得ません。アメリカが一刻も早く不況から立ち直ることが何よりも一番望まれますが、日本は麻生経済対策のもと、アメリカよりも早く世界で最初に100年に一度のこの大不況から脱出します。日本が外需中心の産業構造だからこそ可能な世界に先駆けての景気回復です。アメリカに先んずる不況からの脱出です。世界で最初に100年に一度の不況から脱出した日本の首相として、この麻生太郎の名は世界に記憶されるでしょう」
「麻生太郎です。所信表明演説では『私、麻生太郎は』と麻生太郎なのは誰でも分かっているのにわざわざ『麻生太郎』だと断り、アキバでの凱旋演説でも『今晩は麻生太郎です』と他の誰でもない麻生太郎であることを印象づけていましたが、最近やめたのは支持率低下で麻生太郎と名乗る意味を失ったからではありません。わざわざ『麻生太郎です』と名乗らなくても、麻生太郎である存在感を国民のみなさんすべてにご理解いただけているからです。名乗る意味を失えば、その存在感はあってもなきが如し、その存在自体が意味を失う。私の場合は名乗らずとも存在感ありの日本国総理大臣です。100年に一度と言われる経済危機から決して逃げません。政局よりも景気対策の麻生太郎です。私自身の気持ちとしては衆議院議院の任期一杯まで選挙を持ち越して、せめて在任期間が短くなるのを防ぎたい。いや、任期自体を永遠に無視したい。政局より景気対策です」
「100年に一度と言われる経済危機」が麻生の首をつなげ、「100年に一度と言われる経済危機」が非正規労働者を生活危機に陥れる。「100年に一度と言われる経済危機」が助かる者と助からない者を振り分ける。
「アキバが生んだ総理大臣」――「私、麻生太郎です」