私の手にはやはり母が住んでいるようです。
最近の私は自分でも不思議に思うくらい亡くなった母に似てきたようです
いつも手を動かして何か作っていたい、筆を持って絵を描きたい
そんな思いで母が亡くなってから
和ダンスから着物や帯を出して解いて几帳を作ることにしました
着物や帯のままで置いていると
子供たちはきっと捨てるに捨てられず困るだろうから
何かの形に変えておいてやろうと思ったのです
縮緬細工を習っている友人に几帳作りをお願いして教えてもらいました
袋帯を２本と、裏に一重の紋付を使いました
塗りの几帳台と飾り紐は京都から取り寄せました
出来上がって眺めていますと
母が嫁入り道具にと作ってくれた気持ちがしみじみと思い出されます
たんすの中で眠っているよりいいよね、お母さん！