しましまのドレミ・カフェ

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「ヴェネツィア物語」 ー絵画展ー

2024-07-15 14:06:00 | 美術館めぐり



知人にお誘いいただき、昨日は絵画展に行ってきた。
(絵の横にある通り、写真撮影可。SNSで宣伝してください、なんて言われる時代になった)


名古屋駅から程近い、有名な洋食器メーカー「ノリタケ」のギャラリーだ。

広い敷地には明治時代から残された赤レンガの建築物が並び、ギャラリーもその中にある。

PTA時代に見学に来て以来だから、とても久しぶりだった。



赤と黄色のこの二つの絵は、共に勝利の女神「ニケ」だ。

「サモトラケのニケ」は何十年も前の新婚旅行の時、ルーブル美術館で私も見た。

確か階段の上の方にあった気がする。
有名な作品が、なんでそんなところにあるんだろうと思った記憶もある。



この画家の「ニケ」は、どれも扉を開けている。
「DOOR 勝利の女神」と名前が付いている。

ドアから現れる勝利の女神は、見る人がどんな人であろうとも、勇気づけ、祝福してくれるようだ。



画家は日本中で個展をしており、ファンが多いのか、ずいぶん遠くから来ているお客さんも多いようだった。

とても気さくで明るいお人柄のようで、お客さん一人一人に話しかけているのが、聞こえてきてわかった。





この青い絵は「祝祭の花々」という題名。

美しい色彩と、吸い込まれるような構図に引き込まれて、しばし絵の前から離れることができなかった。





画家がこよなく愛するというヴェネツィアの街を描いた作品も多くあった。

夜のカーニバルにつどう人々のざわめき。

有名なカフェ・フローリアンの片隅に座る、雰囲気ありげな二人づれ。



そして、下の青い絵はコロナ禍の2020年に描かれた「サンタマリア・デッラ・サルーテ聖堂」をモチーフにした「青い刻」という題名の作品だ。


1629年にペスト(黒死病)が大流行したときには、2年でイタリアの人口の30%の命が奪われたという。

その災厄から逃れる祈りを込めて聖堂は建てられた。

「サルーテ」の意味は「健康、乾杯」
画家も祈りを祈りを込めて、この作品を描いたことだろう。


オペラでも乾杯の場面では、人々が「サルーテ!」と言い合ったりする。(私も言ったことあります😊)







一緒に行った知人と画家は、懇意の間柄。

画家自ら、冷たいコーヒーを出していただいた。

展覧会を見終わって感じたのは、画家の人柄の明るさと、全てを全肯定する姿勢。

ゴッホなどを見ると、「芸術家って苦悩の果てに名作を描き、それが人の心を打つのだな」なんて勝手に決めつけていたけれど、この画家のものの見方の明るさときたら‼️

最後まで見たら、多幸感に包まれた。

こんな絵もいいものだ、なんて思う。




名古屋駅から近い街中にありながらこんなに緑深い場所で、蒸し暑い梅雨時でなければゆっくり散策したいほどだった。





敷地内にあるノリタケのショップの片隅にカフェがあり、そこでランチすることになった。

名前を書いて、少しショップをぶらぶらしていたら順番が回ってきた。

ランチを注文したが、久しぶりの街へのお出かけだし、折角なので300円出してオシャレな前菜を付けた。

前菜には鹿肉のパテ、サーモン、季節のハモの酢漬けまで付いた。




メインは肉厚のポークステーキを選択。

塩麹につけてローストしたと書いてあった。

塊のままオーブンで焼いて、分厚く切ってあり、中々食べ応えがあった。



食後の飲み物はいつもならコーヒーだが、珍しくディンブラの紅茶にした。

黄色をベースに小花が散りばめられた、可憐なティカップ。

自分では選ばない食器だったので、心楽しく熱い紅茶をいただいた。


私より少し年長の知人は、絵画に造詣が深く、一日一緒に過ごすと色々な話も聞けて、ご褒美のような休日となった。

帰りにはデパ地下で、夫の好きな餃子を購入😊

匂いが出ないように5円の袋も頼んで、厳重に包んで電車で帰った。

たまには、こんなお出かけもいいね!



とここまで書いたが、実は画家は私の街に住む人。

お子さんは近所のユミさんちの子と同級生で、何となく知っていた方だ。

しかし、きちんとお会いして作品を拝見したのは初めてだった。








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