仕事から帰って、ソファでだらだらしていたら、インターフォンが鳴った。
見ると知らない女性だが、来年うちが組長やるから誰か町内の人かな、と勝手に決めつけて「はーい」と出たら、
「ご家庭をよくする話があるんですが、いかがですか」と言われる。
実際に出たのではなく、ここまでインターフォンを通しての会話。
初対面ながら、悪い人ではない印象。
私と多分同年輩くらい。
しかし。
あなたは私の家庭の何を知っているの?
私の家庭の何をよくしてくれようとしてるの?
もちろん、私の家庭だって、あれやこれやありますよ。
しかし、突然訪ねてきたあなたに「ご家庭をよくする」と言われた、このどーしよーもない違和感。
「あ。それは結構です」とだけ伝えて、インターフォンを置いた。
あっさり引き下がり、その女性は隣の家の玄関に行くのが、インターフォンの画面からまだ見えていた。
私の家庭をよくできるのは、まずは私と家族だよね。
誰かの助けを借りる時はあるかもしれないけれど、まずは自分からだ。
それで、私がした事といえば。
コーヒーを淹れて、おやつだ🍪🍘😄
まずはソファから降りて、コーヒーを飲んで、晩ご飯の用意でもしよう。
私の家庭を良くするためにね。
サザコーヒーに「吉原殿中」「胡麻納豆」の水戸土産、3点セットだ😄
「吉原殿中」は夫と自分の分、2本だけバラで買った。
江戸時代末期の昔から変わらぬ職人の手作り、なのだそうだ。
質素倹約を重んじた水戸光圀公が、農人形に備えたご飯を下げたものを、奥女中の吉原が乾燥して糖蜜ときな粉をまぶして献上したら、光圀公がとても喜んだとのこと。
きな粉の風味がよくて、米のパフが糖蜜でしっとりしていて、素朴なおいしさだった。
よく、宗教の勧誘に来る人はなぜか二人一組のイメージがあったが、この人は一人で来ているようだった。
誰か話を聞いてあげた人はあるのかな。
こういう訪問は、なんか久しぶりだった。
家にかかってくる電話も、「〜を変えませんか?」とか言いながら、大抵なにかを買って欲しい人。
常に留守番電話にしてあって、親戚など知っている番号しか出ないし、そもそも携帯を含め、電話で話す機会は最近本当になくなっている。
久しぶりにびっくりした午後だった。
コーヒーとおやつはおいしかった。
これできっと、我が家はよくなってる☕️
そもそも、あの人にとっての「人のご家庭をよくする話」って何だったのだろう。