表通りの裏通り

~珈琲とロックと道楽の日々~
ブルース・スプリングスティーンとスティーブ・マックィーンと渥美清さんが人生の師匠です。

ショーン・コネリーは永遠に

2020-11-03 16:19:47 | 映画
今更ですけど、大好きな俳優の一人ショーン・コネリーさんが亡くなってしまいました。1930年生まれの享年90歳。同い年のスティーヴ・マックイーンが50歳で他界(もうすぐ40回目の命日)したのと比べれば大往生です。でももう一人の同級生、クリント・イーストウッドが未だ現役バリバリでいるのを思えばまだ早かったのかな。

ご本人はジェームズ・ボンド役が嫌いだと仰っていたようですが、それは消せないどころか輝かしい功績です。僕は四年生の頃に『私を愛したスパイ』でボンド映画を初体験したので、ジェームズ・ボンド=ロジャー・ムーアというのが身体に刷り込まれています。だからショーン・ボンドは完全に後追い、しかもテレビのロードショウでの追体験です、そのせいか、ショーン・コネリー=ジェームズ・ボンド=若山弦蔵という図式が成立していました。だって昔はテレビで(しかも娯楽映画)字幕版の放送なんて殆どありませんでしたからねぇ。

でも僕がせっせと映画館に通い片っ端から映画を観まくっていた1980年代の前半って、子どもには理解しづらかった『氷壁の女』(観た記憶は薄いけどパンフはあるし、ポスターがカッコ良かった)と、ボンド役に復帰した『ネバーセイ・ネバーアゲイン』(正直ピンとこなかった)くらいしか(もちろんもっと出演作品はあったけど)ショーン・コネリー作品は観ていません。
あとはレンタルビデオやテレビで過去の作品を色々(『風とライオン』『盗聴作戦』『遠すぎた橋』『王になろうとした男』とか)観ましたが、やはり”ジェームズ・ボンド”の影がぬぐえず(ヒッチコック監督の『マーニー』は面白かった)ちょっとがっかりだったのです。あ、『オリエント急行殺人事件』のアーバスノット大佐役は好きです。

しかしそのモヤモヤを吹き飛ばしてくれたのが、デ・パルマ監督の大傑作『アンタッチャブル』のお巡りさんマローン役でした。作品そのものも素晴らしかったけど、何と言ってもショーン・コネリーの存在感バツグンの重厚な演技。全員食われてましたね。特に好きなシーンはネスと最初に出会う橋の上でのやり取り。カッコ良すぎました。
そして『インディ・ジョーンズ最後の聖戦』でのヘンリー・ジョーンズ役(これはもっと観たかったなぁ)と『レッドオクトーバーを終え!』のソ連原子力潜水艦の艦長役。個人的に史劇やファンタジー映画は好きじゃないのでそっち系(『ハイランダー』や『リーグ・オブ・レジェンド』『ロビンフッド』)は未見です。偉そうなことは言えませんね。『薔薇の名前』も難しそうだったのでパスしてました。今度観てみます。

あの若かりし(ボンド映画)頃のギラギラした油が(カツラと一緒に)消えて、”昔は色々ムチャやってたけどさ...”って雰囲気を醸し出して、肩の力が良い塩梅で抜けた頃からの彼は大好きです。

中でも、まるでセルフ・パロディのような元英国諜報部員メイソンを演じた『ザ・ロック』でのショーン・コネリーは最高です。この人実はホントにスパイだったんじゃないの?ってくらい見事にハマっていましたね。もしかすると(今まで観たコネリー映画の中では)この作品が一番かもしれません。

参考までに007シリーズでは、何と言っても『ロシアより愛顧込めて』と『ゴールドフィンガー』が大好きです。

ショーン・コネリーさん、安らかに...。

My name is Bond, James Bond.



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