ば○こう○ちの納得いかないコーナー

「世の中の不条理な出来事」に吼えるブログ。(映画及び小説の評価は、「星5つ」を最高と定義。)

マスメディアにも不景気風が

2008年12月18日 | 時事ネタ関連
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日テレ、プロレス撤退へ・・・姿消す“最古”のコンテンツ 来年3月で中継打ち切り」(12月17日、ZAKZAK

日本テレビが開局翌年の1954年以来続けて来たプロレス中継を来年3月末で打ち切る方針で在る事が17日、関係者の話で判った。日テレのプロレスと言えば「三菱ダイヤモンドアワー・日本プロレス中継」、「全日本プロレス中継」等で力道山ジャイアント馬場アントニオ猪木等の活躍を伝えた、巨人中継と並ぶ同局の看板番組。日本のテレビ界“最古”のコンテンツも、同局が進める経費削減によって姿を消す見通しとなった。

関係者によると、日テレは日曜深夜1時20分から放送している「プロレスリング・ノア」の中継を来年3月末で打ち切る。プロレス・ファン人口の減少に伴い、視聴率も低迷。既に系列の読売テレビ大阪)での放送は今年9月に打ち切られている。同局のCS放送「日テレG+(ジータス)」での放送は継続の方向で検討されていると言う。

同局のプロレス中継では1954年、東京蔵前国技館で力道山・木村政彦組とシャープ兄弟組のタッグ・マッチNHKと二元中継したのが有名だ。又、試合以外の場面でも話題を提供。中継のメーンスポンサーは三菱電機で、リング上に同社の掃除機「風神」を登場させるパフォーマンスにより、御茶の間の視聴者は挙って「風神」を購入したと言われる。

しかし、娯楽の多様化等も在り、プロレス人気は低迷。「全日本プロレス中継」は2000年で打ち切られ、最後の灯火が「プロレスリング・ノア」に受け継がれていた。

週刊プロレス元編集長でプロレス評論家のターザン山本氏は「噂には聞いていたが不況の影響が此処迄来たか、という感じ。力道山は空手チョップで外国人レスラーを倒し、日本人の敗戦のショックを解消した。だが、今のプロレスにそうした役割は無い。人間の泥臭さを表現したプロレスを愛するプロデューサーも、テレビ局から居なくなってしまったのだろう。」と寂しげに語っていた。

日テレの打ち切りで、地上波のプロレス中継は新日本プロレスの「ワールドプロレスリング」(テレビ朝日)だけになる。
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ディープなプロレス・ファンでは無い。しかし、過去に「阿部四郎リターンズ」や「『もう一人の力道山』」、「“血笑鬼”グレート・東郷 Part1Part2」等の記事を書いて来た様に、一時期はプロレス中継を夢中になって見ていた時期が自分には在った。男子プロレスで言えばアブドーラ・ザ・ブッチャー氏やタイガー・ジェット・シン氏が、女子プロレスで言えばビューティ・ペアから始まってクラッシュ・ギャルズ極悪同盟等がリングで暴れ回っていた時代辺り迄は、しばしばTV観戦していたもの。それ以降は、深夜にTVを点けたら偶然プロレス中継が放送されていて、流れで永源遙氏の“唾吐きパフォーマンス”やラッシャー木村氏の“マイク・パフォーマンス”を見たりはしていたが、最初から試合を見ようと思って見る事は無かった。ジャイアント馬場氏が亡くなられて以降は、プロレス中継を全く見なくなったと言っても良い。

プロレスの嫌いな人が良く言う言葉に、「全て筋書きが決まっているし、あんなのはスポーツじゃない。」というのが在る。或る対象に対してどういう思いを持とうが全く自由なのだが、それを言ってしまうと「筋書きだらけのTVドラマも駄目。」という事になりはしまいか?個人的な考えを言わせて貰えば、「プロレスの魅力の一つは、偉大なマンネリズムに在る。」と思っている。或る時は観客をハラハラさせ、そして此処ぞという場面でレスラー達の決め技を華麗に見せ付ける。「水戸黄門」に相通じる様式美がプロレスには在る。

唯、そう思っている自分ですら、プロレスを見なくなってかなりになる。見ているのは専らK-1、そして時々ハッスルといった具合か。だから今回のニュースを目にしても「来るべき時が来た。」という思いは在るのだが、同時に「其処迄、日テレの経営状況は厳しいのか。」という驚きも。週刊誌等で「TV局の○○は、出演者用の弁当の質を大幅に落とした。」、「TV局のXXでは関係者の出入り口を減らし、警備員の数を減らした。」という不景気な話を良く目にしていたものの、“最古のコンテンツ”を切り捨てなければならない程に経営状況が厳しいとは・・・。

CMを大量に出稿して来た大手飲料メーカーが、TV番組のスポンサーから手を引くという噂が在るのだとか。又、これ迄1,000億円以上出稿して来たトヨタ自動車も、来年度は広告宣伝費を30%減らす事を表明。大得意先が次々に手を引いて行けば、TV局にとって大きな痛手になるのは間違い無い。

新聞業界も、かなり苦しい状態に在ると言われている。新聞離れが進んでいる事に加え、やはりスポンサーが集まり難くなっているからだ。地方紙では休・廃刊を決めた所がチラホラ出て来ている。全国紙も含めて、採算性を上げる為に夕刊を廃止する所も。新聞を読むのが好きな自分としては、何とも言えない寂しい話だ。

不景気知らずと言われ、やたらとCMを流していたパチンコやサラ金関連。しかし様々な規制も在ってか、これ等の業種にも不景気風が吹き込んでいる。これからはTVも新聞も、宗教関連のCMで溢れ返るのではないかと嫌な予感が。

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5 コメント

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Unknown (yama)
2008-12-18 19:57:14
昔と比べて万事多様化しているので、中途半端なものは淘汰されていくのでしょう。

今私にとって価値に比較して対価の高い新聞は取ってません。
以前は趣味でもあった車も今は古い軽自動車、同じく趣味だった二輪も今は自転車

物が売れなくなるとメーカーに代わってカルト結社がスポンサーになっていくのも仕方ないのかな?

むしろ今のター山に聞きにいく記者の了見が凄い (破壊王子)
2008-12-18 20:00:34
生前追悼本まで出されたターザン山本!は、現在のマット界にはかなり疎いので、あまり適任とは言えないんですけどねえ。

かく言う自分もノアのプロレスは凄えとは思えど好みではないので、日テレ系の中継はよほどのことがなければ見ないし、ワープロも破壊王がこの世を去ってからは殆ど見ておりません。ハッスルよりも遥かに極限まで振り切った「マッスル」をたまに見る程度です。

そういえば日テレはもう一つの古いコンテンツ、プロ野球の地上波中継も半減させるとか。
こちらのほうもヤバイんと違いますかね?

>yama様 (giants-55)
2008-12-18 23:15:38
書き込み有難う御座いました。

力道山&木村v.s.シャープ兄弟のタッグ・マッチ、当時の映像を見ると人々の熱狂振りは半端じゃ無い。少なくともあの時点では、プロレスを国技と言っても過言では無い環境だったかと。

趣味&嗜好が多様化した現代に在っては、あれ程迄に多くの国民が熱狂するのは、オリンピックの様な国際大会位と言えましょう。嘗て「車」は若い世代の憧れだった訳ですが、交通網の完備や原油高騰の煽りを受けて、今や車離れが進んでいるとも。国技と言われる相撲やプロ野球も、その人気低迷が叫ばれる御時世。それもこれも時代の趨勢なんでしょうね。とは言え個人的に、宗教関係が諸々の分野に進出している現状は何とも嫌な感じがしてしまうんです。

Unknown (マヌケ)
2008-12-19 12:34:48
ちょっと前、確か日ハムのヒルマンさんが出演していたカトリック系の宗派のCMがありましたよね。 あと、時々見かけたのがマルチに近いアムウェイのCMとか。 男性が奮起する薬とか健康食品とか美容器具などそっち系のモノはテレショップという形で見かけますし、既にキワモノっぽいCMというのはかなり以前からあると思います。 そもそも、輸出にあまりにも頼りすぎた好景気のメッキはかなり前から剥がれつつあって、実感がないとか、内需が伸びないという現実はありましたし、国そのものが金で金を生み出すようなバクチ金融を奨励し、企業利益最優先で来たツケが、あるきっかけでケリをつけなくちゃならないところに来たというのが現状ではないでしょうか。 マスコミとて例外ではなくなったということですね。 それにしましても、某雑誌でフジテレビの偉い人が全身をブランド物でキメテ、外車の乗り心地についてレポートする連載記事があるのですが、格差の象徴のようなページですよ。 自分の持ち物を見せびらかすその雑誌にはマンションが買えるような車や車が買えるような時計、洋服が満載、いい年こいても財力で若い女を喜ばせることが人生の目的のようなうらやましい嗜好を読者にも増長させ、ひいては購買意欲を高めようとするためのものなのですね。 ここにあるもの何一つ買えねー。
>マヌケ様 (giants-55)
2008-12-20 02:55:56
書き込み有難う御座いました。

欧米では結構、スポンサー規制が厳しい(その企業のCMを放送するのが相応しいか否かを厳格に選別。)という話を聞くのですが、日本は最近甘くなって来た感じが。「職業に貴賎は無い。」と思いつつ、どうしても“サラ金”とかには抵抗を覚えてしまいます。

鍍金が剥がれると言えば、一昨日の報道ステーションで放送していたU.A.Eの現状は正にそれ。一寸前迄、“輝かしい未来都市像”をバンバン打ち出し、建設ラッシュが続いていた彼の国。最近でも超高級ホテルのオープン・セレモニーが莫大な費用を掛けて催されたばかりですが、御多分に漏れず金融危機の影響を受け、多くの建設がストップしているとか。輝かしい未来都市像を次から次に打ち上げる事で、世界各国から巨大なマネーを獲得して来た訳ですが、実態は無に等しかったという、嘗てのバブル景気を思わせる話。投資の為に購入し、実際には住んでいない高級マンションがゴーストタウン化している状況。大分前ですが、この国とビジネスをしていた事が在り、その時は“イケイケ”の景気だった事を考えると驚きです。
http://ameblo.jp/rintaro54/entry-10180216307.html

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