気分はガルパン、、ゆるキャン△

「パンツァー・リート」の次は「SHINY DAYS」や「ふゆびより」を聴いて元気を貰います

プラウダ選抜 カチューシャ義勇軍 T-60(リボンの武者版) 完成です !!

2023年03月29日 | ガルパン模型制作記

 塗装作業を行ないました。ズベズダとミニアートの2輌はともに同じ車輌でカラーも共通ですから、まとめて塗装しました。車体はミスターカラーの69番グランプリホワイト、履帯パーツは28番の黒鉄色で吹き付けました。

 

 続いて転輪のタイヤゴム部分をポスカの黒で塗りました。上図の右がズベズダ、左がミニアートの転輪です。ハブの形状に差異があり、ズベズダのほうが出っ張りが大きいです。転輪のサイズはミニアートのほうが正確で、誘導輪の役目も果たす第5転輪だけがやや小さいサイズです。ズベズダの転輪は全て同じサイズで、その大雑把さが伺えます。

 

 履帯パーツはズベズダのほうはベルト式でした。が、経年による縮みのせいか、4ミリほど短くなっていて、そのままでは車輪に取り付けられませんでした。無理にはめこむと転輪の軸が折れてしまうので、履帯パーツの繋ぎ目を4ミリずらしてホッチキスで応急的に繋いだうえで、起動輪に巻いて共にはめ込みました。

 

 続いてミニアートの連結式履帯パーツを組み付けました。こちらは組み立ての際に上下に分割してあったのを、車輪に組み込んでセットし、繋ぎ目を瞬間接着剤で貼り合わせて仕上げました。上図のように転輪にも接着して、固まるまで綿棒を差し込んで固定しておきました。

 

 ミニアートの履帯が仕上がった状態です。これの履帯の組み立ては、パーツの小ささと精巧さの故にかなり苦労しましたが、丁寧に作って接着も念入りに行ないましたので、後で折れたりバラバラになったりするハプニングにも見舞われず、思ったよりも綺麗に組み合わさってまとまりました。

 個人的に、連結式履帯パーツは苦手でありますが、ベルト式パーツでは出せない独特の質感、雰囲気がありますから、そこは前向きに評価して、連結式パーツへの忌避感も少しずつ克服していければ、と思う次第です。

 

 砲塔では砲身と同軸機銃の銃身とを28番の黒鉄色で塗りました。

 

 排気管を42番のマガホニーで塗りました。上図右のミニアート品の通気グリルカバーの網目に塗膜がひっついて固まってしまいましたが、見ようによっては雪がこびりついているようにも見えますので、こういうのもアリか、と割り切っておきました。

 

 前照灯は、普通は内側をシルバーで塗りますが、今回はちょっと暗めというか、クローム系の色感を試みたい気がしましたので、実験的にガンダムマーカーのガンメタルシルバーで塗りました。黒鉄色に近い色ですが、これにコトブキヤのHアイズのクリアパーツを嵌めこんでみましたら、独特の奥行き感が思ったよりもいい形で出ました。

 

 ガルパンの作中車は、周知のように車外装備品類を全て下ろした状態で描写されていますから、パーツやジャッキや予備履帯といったパーツ類は不要で、それらの塗り分けもありません。それで、上図の状態で塗装が完了となりました。これはズベズダの車輌です。なにか大雑把な感じのある輪郭線は相変わらずです。

 

 こちらはミニアートの車輌です。細部もきっちりと再現されて輪郭にも実車感がただよい、戦時中の記録写真でみる実在の車輌の雰囲気と大して変わりません。さすがはミニアート、さすがはウクライナ、と改めて感心してしまいました。

 

 かくして完成したズベズダのT-60。おそらくは初期の1941年型の生産タイプと思われる外観形状ですが、各所の寸法がオーバー気味で、車輪やフェンダーは大振りに見えます。ロシアのメーカーの大らかさ、といえば良いのでしょうか。

 

 こちらはミニアートのT-60。細部の表現もしっかりしていて精密感があります。実車の写真や資料図面と照らし合わせて調べた限りでは、どうも1942年型の改良型であるT-60Aじゃないかなと思いますが、確認は出来ていません。いずれにしてもガルパンの作中車はT-60Aあたりがベースになっているように感じられ、主な特徴としては角型の砲塔、ディスクタイプの転輪が挙げられます。増加装甲の有無は作中車の描写では分かりません。

 T-60Aは、厳密には増加装甲付きですので、例えばゴーリキー自動車工場製後期型増加装甲仕様のキット、例えばミニアートのMA35232番の製品を組み立てればより作中車に近づくのかもしれません。でも、そのキットの増加装甲の表現もよく見ないと分からない程度のものですので、作中車の再現製作においてはさほどの問題にはなり得ないと思います。

 

 かくして、プラウダ高校選抜のカチューシャ義勇軍のT-60軽戦車2輌がコミック「リボンの武者」仕様にて完成しました。製作日数は、2輌あわせて2022年4月30日から7月13日まででした。組み立てに77日、塗装および塗装後の組み立てに4日かかりました。ズベズダのキットは4日で組み立てましたが、ミニアートのキットはフルインテリアであったために塗装込みで71日を費やしました。

 前回のT-70に続いて、同じ車種の2輌を異なるメーカーのキットで連続で作りました。キットはロシアのズベズダ、ウクライナのミニアートの2製品を使用しました。図らずも戦争の当時国同士のメーカーの製品の作り比べとなり、比較検証のうえでも興味深い知見が色々と得られました。
 同じ戦車ですから、パーツ割りや組み立て手順もほぼ同じでしたが、パーツの数と精度に差がありました。比べれば、ミニアートのほうがパーツが細かくて数も多い割には組み易く仕上がりも綺麗でした。ですが、細部の状態をなるべく合わせて並べてみると外姿は大して差がありませんので、ズベズダの品も古くて大らかなキットではあるものの、出来はそんなに悪くないのだと分かりました。

 私のガルパン車輌の製作において、ずっと以前から、同じ車輌を複数再現する場合にはなるべく違うメーカーのキットを選んで作り、それぞれの製品の実情を比較検証してみる、というスタンスで取り組んでいます。
 既にプラウダ高校のT-70のほか、黒森峰女学園のパンターやラング、サンダース大付属高校のシャーマントリオ等を複数のメーカーのキットで作り比べてきています。それらの工作を通して、それぞれのメーカーの個性や特徴などを把握してきていますが、それらに加えて、それぞれの母国の内部事情のようなものも何となく感じ取れて興味深いものがありました。国や民族性の差異、というまでの明確なものではないにせよ、それに近いようなニュアンス、スタンスの違いというものは微妙なところでも確かに感じ取れました。

 それらの感慨を重ねることにより、私なりに模型を通して「世界」を感じ取っているのだろうな、と思うこの頃です。

 

コメント
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