いまのご時勢ダムに関するニュースがケンケンガクガクですが、報道される範囲ではあまり注目されていない、土砂移動との関連で、興味深いニュースにふたつ気づきました。
治山ダム撤去 自然再生試み注目
http://mytown.asahi.com/gunma/news.php?k_id=10000000910270001
重機の先につけられた鋼鉄のつめが、ダムのコンクリート壁を崩していく。みなかみ町の赤谷川支流、茂倉沢で26日に始まった治山ダムの撤去作業。山や川に次々とつくられてきた治山ダムを撤去することで自然を再生しようとする全国でもほとんど例のない試みが始まった。
ダムを撤去することで、それまで遮られていた上流と下流をつなぎ、魚や水生動物が行き来できる環境を取り戻すのがねらい。林野庁関東森林管理局と日本自然保護協会、地元住民らでつくる赤谷プロジェクト地域協議会が協議を重ね、ダムの撤去方法を検討してきた。
ダムの撤去により山腹が崩れないように、幅28メートルのダムのうち両端は残し、中央部(8・6メートル)だけ撤去することにした。また、今回の試みでは、ダムの下流側に新たにコンクリートの壁(保全工)を設置する。ダムの撤去により急激な土砂の流出が起きた場合に備えることにした。防災と環境の両立に向け、万全の構えを取ることにしたという。撤去作業は1週間ほどで終わる。その後は、河原の土砂の変化や水生生物の状況を定期的に観察し、撤去による影響を調べることにしている。
予想以上の土砂堆積 長野県高瀬ダム
http://news.livedoor.com/article/detail/1322909/
長野県大町市を流れる信濃川源流の一つ高瀬川上流にある高瀬ダムの水力発電用ダム湖で、当初試算の約1.7倍のスピードで土砂が堆積(たいせき)し、その被害が拡大している。さらに、今春の歴史的な小雨と6月末の大雨の影響で山の斜面が広い面積にわたって崩壊し、土砂の堆積量はさらに増え続けている。このままでは、発電電力量が減るばかりか、洪水時のダム下流の水害や、登山道の埋没などが危惧(きぐ)されている。
東京電力では、濁沢と不動沢に堆積した土砂を、トラックで搬出する作業を2002年から行っている。30台を駆使して1日7往復、年間15万立方メートルの土砂を地元の骨材組合などに搬送している。これらの土砂は埋戻し土や、道路の路盤材料として利用されている。志村さんは「夏休みや紅葉の頃は観光客が多いので土砂の搬出はできません。もっと出したいのですが…」と頭を抱えている。
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