防災ブログ Let's Design with Nature

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観光文化 - 特集「ジオパークジャパン」

2010年05月21日 | 防災・環境のコンセプト

日本交通公社が発行している「観光文化」という雑誌の2009年7月号に、ジオパーク・ジャパンという特集号が組まれていたのを知りました。PDFをダウンロードできます。

観光文化:特集「ジオパーク・ジャパン」
http://www.jtb.or.jp/themes/content/img/publish/bunka/bunka196.pdf
あえて言えば、日本列島の大地全体に、私はジオパークを名乗る資格があると思っています。その大地の仕組みを科学的に語る組織を整備することによって、その地域のジオパークが成立するという日本列島であると思っています。

冒頭には「日本列島の誕生」で有名な平 朝彦先生のが詳細かつ迫力のある論説を繰り広げておられます。このような専門高度な知識を専門外の雑誌に掲載することも、大切なアウトリーチであると思います。

一方で、観光地域プロデューサーの前田雅裕さんの文章に、地形・地質の専門分野の偽らざる現状が述べられています。

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地質や地形などを中心とした地質遺産は、動物や植物に比べると地味な上に動きがないため、専門家から説明がないと分かりにくいところがあります。しかし、きちんとしたガイドによる説明があれば、知的な満足度は非常に高く、興味深いツアーになります。
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動きがない というのは、それに付加するものが付けにくい、つまり一般産業化しにくいということでもあるので、地学がいまひとつメジャーになりきれない一面だと思います。動物や植物に比べ、スケールが大きすぎてドーンと構えているため感情移入もしにくい面もあるでしょう。

また、知的な満足度が高いということは、知った時の快感も大きいことも意味します。でも、どうやってビジネスにするか、ちょっと発想が及びません。いい考えはないでしょうか。