防災ブログ Let's Design with Nature

北風より太陽 ソフトなブログを目指します。

今週の防災格言

2010年05月05日 | 災害の記憶と想像力
[今週の防災格言]

 『 あのときの私は、他の多くの人とともに自分が死ぬであろうとは、
また、これまでの短い一生、<WBR>これからの長く大きな可能性のすべても
今ここで私とともに失われるとは、<WBR>少しも頭に浮かんでこなかったの
だから不思議である。
あのときの状態を考えれば、生きるよりも死ぬほうが、
より大きな安らぎをもたらしたであろうに。 』

 小プリニウス(AD61~112 / 古代ローマ帝国の文人 元老院議員 学者)

 AD79年8月24日、イタリア・<WBR>カンパニア州にあるヴェスヴィオ(Vesuvio)火
 山が大噴火し、古代ローマ帝国のポンペイ市(当時の人口2万人)<WBR>は10mの
 火山灰に埋もれ壊滅した。その後、<WBR>歴史とともにポンペイの災害は忘れ去ら
 れたが、1700年後に遺跡が偶然発見されることになる。
 この災害で伯父(大プリニウス)を亡くした甥の小プリニウス(<WBR>ガイウス・
 プリニウス・カエキリウス・セクンドゥス / Gaius Plinius Caecilius Sec
 undus)は、<WBR>友人のタキトゥスの求めに応じ伯父が亡くなった時の様子を書
 簡にしたためて送っている。<WBR>今ではヴェスヴィオ火山噴火を知る貴重な資料
 となっている。格言は、塩野七生著『ローマ人の物語 VIII 危機と克服』(
 新潮社 1999年)第六章より。