防災ブログ Let's Design with Nature

北風より太陽 ソフトなブログを目指します。

依りかからず考えるヒント

2009年09月16日 | 雑感

民主党政権がついに指導しました。この情勢を受け、私たちの業界も公共事業はどうなるのかといった話題を中心に、戦々恐々とした話題が続いています。やれ、CO2の25%削減は無理があるだ、ダムや道路の凍結で地方が疲弊するだ、民主党じゃあ不安だ、いや自民でもいかがなものか、様々mな声が聞こえてきます。

私たち防災に関わる分野では、主に国土交通省と農水省起源の公共事業を主体に行ってきました。地域住民の生命や財産を守るための(砂防や道路防災点検)公共事業は必要で、ムダではないというコンセンサスがあるから大丈夫だろうというのが楽観論、いやいや一律に減らされるだろうし、地域分権が進めば県外の業者はまず新規参入できないし予算もパイも少なかろうというのが悲観論でしょうか。

私たち建設コンサルタントの最大の弱点は、自力でマーケットを創出してこなかったことです。”建設”コンサルタントという言葉jはあっても、”防災”や”環境保全”コンサルタントは存在しない。自民党であろうと民主党であろうと、政治家に必要とされる産業ではなくて、地域住民に必要とされる産業でありたい。

公共事業であれば1物件あたり、1000万円単位の受注額ですが、個人の依頼だと最大20万円、いまのところ年に数件ですからひとりの年収を確保するには全然至っていません。民主党は、かなり極論的な公約を掲げていますが、その現実性をどうこういうより、いままでの考え方を変えろというメッセージと捉えるのがよいかと思います。

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私の好きな詩人(なくなりましが)茨木のり子さんがいます。以下の2編の詩の内容、みんなで感じ取る時代が来たのではないでしょうか。

 倚りかからず    茨木のり子
     もはや
     できあいの思想には倚りかかりたくない
     もはや
     できあいの宗教には倚りかかりたくない
     もはや
     できあいの学問には倚りかかりたくない
     もはや
     いかなる権威にも倚りかかりたくない
     ながく生きて
     心底学んだのはそれぐらい
     じぶんの耳目
     じぶんの二本足のみで立っていて
     なに不都合のことやある
     倚りかかるとすれば
     それは
     椅子の背もたれだけ

 自分の感受性くらい  茨木のり子
    ぱさぱさに乾いてゆく心を
     ひとのせいにはするな
     みずから水やりを怠っておいて
     
     気難しくなってきたのを
     友人のせいにはするな
     しなやかさを失ったのはどちらなのか
     
     苛立つのを
     近親のせいにはするな
     なにもかも下手だったのはわたくし
     
     初心消えかかるのを
     暮らしのせいにはするな
     そもそもが ひよわな志にすぎなかった
     
     駄目なことの一切を
     時代のせいにはするな
     わずかに光る尊厳の放棄

     自分の感受性くらい
     自分で守れ
     ばかものよ