ガエル記

本・映画備忘録と「思うこと」の記録

新「どろろ」観ました。そして困りました。

2019-01-09 06:57:46 | アニメ


手塚治虫「どろろ」のリメイクTVアニメ放送が始まりましたね。

私もとりあえず一話目を鑑賞したのですが、なにしろ元のアニメが大好きだった人間ですのでどうしたって比較してしまいます。なかなか割り切って別作品として見ることは困難でありました。

特に百鬼丸は前にも最も好きなキャラクターの一人に挙げたほどなのでその違いに唸り声をあげてしまいます。
手塚治虫の男キャラというのは結構男らしさがあって、更にアニメの百鬼丸は漫画より少し年上に設定されてもいてよりたくましく男っぽいのですが新キャラデザだと女性的な感じになっているのですね。現在のアニメキャラデザは大体において繊細なので仕方ないとはいえ、やはり残念になってしまいます。もしかしたら時間が経てば慣れてくるのかもしれませんが。

一方タイトルロールでもあるどろろはこれはとても良いですね。新アニメどろろの中でどろろ自身は凄く良いと思います。声優の声も一般のTVアニメではないような雰囲気があってとても好感を持ちました。こちらはむしろ元アニメのどろろがあまり可愛くなくてそんなに好きじゃなかったためかもしれません。新キャラのほうが好きかもしれません。

全般的にいって最初観た時はがっかりしたのですが、よくよく考えると楽しみにも思えてきました。
じっくり見ていくことにいたしましょう。


ところで、私事ですが、つい最近まで私はマンガを描いてpixivに挙げていました。
設定としては狼男ものでして、いわゆる異世界ものでもありますが、イメージとしては中世ヨーロッパを舞台にしています。
この物語は練り上げていったというよりもかつて瞬間的に思いついた話を短期間で小説にして、それを後でゆっくり漫画化したものになります。つまり物語自体は自分が持っている記憶というか素地というようなものをそのまま写し取ったようなものではないかと思うのです。
じっくり創作したとしても自分そのものでしかありえませんけども。

私オリジナル作品の狼男であるグィドは(人間の)貴族の生まれだったのですが両親の血筋の呪いを受け狼の姿をしているのです。母親は息子を心配し森に捨てさせるのですが、これを森に住む学者に拾われ育てられるという話になります。狼男であるがゆえ最初は言葉も話せず歩くことも苦手だったのですが、博士の教育によって人間らしく成長していきます。

こ、これって。

イヤ本当になんの思惑もなかったのです。まあ、よくある話ともいえるし、オイディプスからとったと言ってもよいのですが思い切り「どろろ」と一緒ではないですか。
特に世捨て人のような学者の男性に拾われる、という部分は言い訳もできないような。

本当に何も考えてなかったのですが、それほどいつの間にか自分の血肉になっていたのだと苦しい弁解をここでさせていただきます。
自分でもなぜグィドを拾う人間を女性ではなく男性にしてしまったのか?と後で思ったのですが、「どろろ」のお医者さんが男性だからだったのでしょう。

まあ、その後の話はそれほど「どろろ」ではない、と思いますのでお許し願いたい。
と思っているだけで色々似通っているのかもしれませんが。

そしてグィドの性格も百鬼丸とかなり似ています。その辺はそういう暗くて重い無口な男性キャラが好きなのですからもっともでありますが。
相棒役のアレクスが代わりに能天気なのもどろろと似通っています。オチはありませんけども。

なんだか自分の正体を見破られたようで「どろろ」鑑賞、なかなか気恥ずかしいものになりそうです。

追記:オリジナル小説&漫画のタイトルは「妖狼伝説」です。