がんぼのぶらり紀行

北海道オホーツク遠軽で、昭和時代のお茶の間みたいな食堂 やってる おばちゃんです。

わらしべ長者

2013年12月11日 00時26分51秒 | 徒然

むかし、むかし、ある所に正直者ですが、運の悪い男が住んでいました。朝から晩まで、働けど働けど、貧乏で運がありませんでした。

ある日のことです。男は、最後の手段として、飲まず食わずで、観音さまにお祈りしました。

すると、夕方暗くなった時、観音さまが目の前に現われ、こう言いました。

「あなたは、このお寺を出るとき、転がって何かをつかみます。それを持って西に行きなさい。」

確かに、男は、お寺を出ようとしたとき、石につまずいてスッテンと転び、何かをつかみました。それは、一本のわらでした。

「観音様がおっしゃった、始めにつかんだ物って、これの事かなあ? とても、これで何かが起こるとは思えないが」

男が首をひねりながら歩いていると、プーンと一匹のアブが飛んできました。

男は 「おや、おもちゃが飛んできた(笑)」 と、あぶをつかまえると、わらの先に縛りつけ、ぶんぶん飛ばしながら、また歩いて行きました。

町にやってくると、立派な牛車(ぎっしゃ)がやって来て、中に乗っている子どもが、わらの先のあぶを見て、「あのアブが、欲しいよう」「ああ、いいとも」

うれしそうな子供を見て、男は、あぶを結んだわらを子供にやりました。代わりに、家来のものが、男にミカンを三つくれました。

「わらしべが、ミカンになったな」

ミカンを三つ持って、男はさらに西に歩いて行きました。

しばらく行くと、娘さんが道端で苦しんでいるのを目にしました。水を欲しがっていたので、男はミカンをあげました。じきに、娘さんはよくなりました。代わりに、男は、きれいな絹の布をもらいました。

「今度は、ミカンが布になったな」

絹の布を持って、男はさらに西に歩いて行きました。

しばらく行くと、ウマが倒れて困っている男の人がいました。「どうしたのですか?」「ウマが病気で倒れてしまったのです。町に行って布と交換する予定だったのに。今日中に布を手に入れないと、困るのです」

「では、この布とウマを交換してあげましょうか?」 男の人は、大喜びで布を持って東の方へ行ってしまいました。

男が、夜通し馬の面倒を見てやると、馬は、たちまち元気になりました。よく見ると、大変立派なウマです。

「今度は布が、ウマになったな」

馬を連れて、男はさらに西に歩いて行きました。

城下町にやってくると、今度は引っ越しをしている家がありました。引っ越しのための運搬に困っていた長者さんが、馬を見てたいそう気に入りました。

「急に旅に出る事になってウマが必要なのじゃが、そのウマをわしの家や畑と交換してもらえないかね」

男は長者さんの家に招かれました。娘さんが、長者さんと男に、お茶を持ってきました。

何と、男がミカンをあげた娘さんでした。

長者さんは、不思議な縁と男のやさしさに心打たれ、娘を男に嫁がせることにしました。

男は、観音さまに言われたとおり、わら一本で長者になりました。

男はそれからというもの、生涯、わら一本をはじめ道具を粗末にすることはありませんでした。

村人からは、「わらしべ長者」と呼ばれました。めでたし、めでたし。

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この10日ほどのトラブルで、私はすっかりへこんでいた。

へこみはとっても大きかった。 けれど、すぐにどうなるものでもなく。

 

そんな私に 元気を出せ!と、ある方が助言を下さった。

そのメッセージの中に、「わらしべ長者」 があった。

 

やはり、できることから歩き出すしかないのですよね。

一つやったら、その結果から次の一つがまた動き出す。

 

少しずつ、少しずつ、前へ進んでいこうと思います。

 

W様 いつも見守って下さり、ありがとうございます。


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