冬がウサインボルトを追い抜くような全速力のスピードでやってきた。
こっちとしてはまだ準備が整ってない。
と言っても金沢兼六園や他の名だたる公園の様な松の雪つりを施すようなことじゃない。
この間まで着ていたTシャツや短パンだってそのままにあるし、冬用のダウンなんてまだクリーニングの袋を被ったままだ。
きっと夏の気温にまたすぐ戻っちゃうから、Tシャツも短パンもそのままでいいか。
きっと桜が咲いちゃえばすぐ夏に逆戻りしちゃうんだから。
困ったのは車のタイヤをどうするか、だ。
日本海側や東北・北海道辺りは10年に一度の大雪になるという週末。
だからと言って、関東・太平洋側にその様な大雪が降るとは限らない。
去年なんてスタッドレスタイヤが必要かな、と思うような雪は一度もなかった。
一度ヤバいなと思った雪もあっという間に解けちゃって、これなら夏用のタイヤでも慎重に運転すれば大丈夫じゃないかと思うほど。
さて、今年の冬はどうなることやら。
ぁやっぱり安全を見込んでタイヤ、履き替えようか、、、きっとそれがいいね。
長い間、活躍していたトラクターがとうとう終末を迎えてしまった。
耕うんを担うロータリーを支えるオイルシリンダーのシールの劣化だと思うが、吊り下げる力を失い、ガタガタと上下に動いてしまうようになった。
また、冷却水が減る。
これはシリンダーヘッドのガスケットが飛んでしまい、エンジン内に漏れている証拠。
出力も相当に落ちた。
圧縮がかからないと思われ、このトラクターではもう固くしまった畑や田んぼはもう耕うんは無理だ。
だからと言って、修理するほどの代物ではないし、だいいち部品ももう手に入らないだろう。
もう買い替えるしかな状況だが、農機具販売店に出向いてもそう簡単には手に入れられないのが農機具の悲しいところだ。
乗用車の様に世に出ている台数が星の数ほどあれば手放すひとも多いが、所有者は農家に限られ、しかも使用可能なトラクターを手放すのはそあることではない。
世に出回る中古のトラクターの殆どはもっと性能の良いものを購入のための下取りで、そう数があるはずもない。
もうひとつ、あるとすれば離農の為の処分。
一度購入すれば一生モノ。
トラクターとはそのくらいの時間、使用が可能だ。
要するに農家としても”寿命”を機械が越えてしまった。
それが中古のトラクターとして出回る悲しい現実でもある。
オークションで手に入れたこのトラクターもそんな過去をもつトラクターだ。
全く畑違いの業者さんの出品で、一切のメンテナンスは行なわれていない代物だった。
程度は悪くないのだが、いかんせん、長い時間使われていなかったがゆえに、それなりの不具合点が多々見受けられていた。
先ずはオイル関係。
エンジンオイルを濾すフィルターなどサビついていて酷い状態だったし、ロータリーのギヤケース内には水が混入していた。
チェーンケース内のオイルはまるでミルクチョコレートかと思うような程さ。
きっとメンテナンスを施さずにそのまま使用していたら大惨事になっていただろう。
オルタネーターや冷却ファンを駆動するVベルトは伸びきってテンションを張ることができず、座席のシートはステイが破損し、スライドもままならない状態。
これらの不具合箇所を整備し、ようやく使用可能となった。
ただひとつ不安なのがミッションオイル。
恐らく支障はないとは思うが、なにせ30リットルもの量だ。
とても素人では手が出ない。
交換しようにも廃油の処理ができないのでは、その気にもなれない。
いつか、業者さんに頼むことになるとは思うが、取り合えずはこのまま使うとして、異音や動作をひと通り確認することは必須作業だ。
そうして、何とか不具合点を改善し、試運転。
上々の使用感だと思っていたのも束の間、作業後に点検するとロータリー部のゴム栓部分からオイル漏れ。
オイル交換をした際に硬化してしまったゴムを外したため、隙間ができてしまったものと思われ、その交換品を探すも純正部品は見つからず、他の物で代用するしか方法がない。
が、これもなかなか見つけ出すことができず、未だ輪ゴムを巻き付けた古いモノで使用するという有様だ。
ここまで要した時間と費用。
それを業者さんに頼んでいたら自分で行った作業の倍では効かない料金を請求されると思われる。
それもみんな会社を退職し、その時間で賄なえたと言う功罪でもある訳だ。
逆に言えばそれも”収入のうち”、しっかり仕事をしたということになる。
と言っても、誰も褒めてはくれないが、まあよくやったよなぁと、取り合えずホッとしている。
しかし、それにしてもこのトラクター。
どんなオーナーさんが所持していたのかは知らないが、トラクターからしたら悲しい思いをしたんだろうなぁと。
メンテナンスもしてもらえず、ずっと納屋に押し込まれていたのだろう、と。
離農とはそんな悲劇も生むのだと。
これから自分が農家を諦めるまでの付き合いは続くと思う。
遺産にならぬよう頑張るつもりだが、第二の離農をこのトラクターは味わないとも限らない。
どうか、天寿を全うできますようにと、自分にもこのトラクターにも願うばかりだ。
こっちとしてはまだ準備が整ってない。
と言っても金沢兼六園や他の名だたる公園の様な松の雪つりを施すようなことじゃない。
この間まで着ていたTシャツや短パンだってそのままにあるし、冬用のダウンなんてまだクリーニングの袋を被ったままだ。
きっと夏の気温にまたすぐ戻っちゃうから、Tシャツも短パンもそのままでいいか。
きっと桜が咲いちゃえばすぐ夏に逆戻りしちゃうんだから。
困ったのは車のタイヤをどうするか、だ。
日本海側や東北・北海道辺りは10年に一度の大雪になるという週末。
だからと言って、関東・太平洋側にその様な大雪が降るとは限らない。
去年なんてスタッドレスタイヤが必要かな、と思うような雪は一度もなかった。
一度ヤバいなと思った雪もあっという間に解けちゃって、これなら夏用のタイヤでも慎重に運転すれば大丈夫じゃないかと思うほど。
さて、今年の冬はどうなることやら。
ぁやっぱり安全を見込んでタイヤ、履き替えようか、、、きっとそれがいいね。
長い間、活躍していたトラクターがとうとう終末を迎えてしまった。
耕うんを担うロータリーを支えるオイルシリンダーのシールの劣化だと思うが、吊り下げる力を失い、ガタガタと上下に動いてしまうようになった。
また、冷却水が減る。
これはシリンダーヘッドのガスケットが飛んでしまい、エンジン内に漏れている証拠。
出力も相当に落ちた。
圧縮がかからないと思われ、このトラクターではもう固くしまった畑や田んぼはもう耕うんは無理だ。
だからと言って、修理するほどの代物ではないし、だいいち部品ももう手に入らないだろう。
もう買い替えるしかな状況だが、農機具販売店に出向いてもそう簡単には手に入れられないのが農機具の悲しいところだ。
乗用車の様に世に出ている台数が星の数ほどあれば手放すひとも多いが、所有者は農家に限られ、しかも使用可能なトラクターを手放すのはそあることではない。
世に出回る中古のトラクターの殆どはもっと性能の良いものを購入のための下取りで、そう数があるはずもない。
もうひとつ、あるとすれば離農の為の処分。
一度購入すれば一生モノ。
トラクターとはそのくらいの時間、使用が可能だ。
要するに農家としても”寿命”を機械が越えてしまった。
それが中古のトラクターとして出回る悲しい現実でもある。
オークションで手に入れたこのトラクターもそんな過去をもつトラクターだ。
全く畑違いの業者さんの出品で、一切のメンテナンスは行なわれていない代物だった。
程度は悪くないのだが、いかんせん、長い時間使われていなかったがゆえに、それなりの不具合点が多々見受けられていた。
先ずはオイル関係。
エンジンオイルを濾すフィルターなどサビついていて酷い状態だったし、ロータリーのギヤケース内には水が混入していた。
チェーンケース内のオイルはまるでミルクチョコレートかと思うような程さ。
きっとメンテナンスを施さずにそのまま使用していたら大惨事になっていただろう。
オルタネーターや冷却ファンを駆動するVベルトは伸びきってテンションを張ることができず、座席のシートはステイが破損し、スライドもままならない状態。
これらの不具合箇所を整備し、ようやく使用可能となった。
ただひとつ不安なのがミッションオイル。
恐らく支障はないとは思うが、なにせ30リットルもの量だ。
とても素人では手が出ない。
交換しようにも廃油の処理ができないのでは、その気にもなれない。
いつか、業者さんに頼むことになるとは思うが、取り合えずはこのまま使うとして、異音や動作をひと通り確認することは必須作業だ。
そうして、何とか不具合点を改善し、試運転。
上々の使用感だと思っていたのも束の間、作業後に点検するとロータリー部のゴム栓部分からオイル漏れ。
オイル交換をした際に硬化してしまったゴムを外したため、隙間ができてしまったものと思われ、その交換品を探すも純正部品は見つからず、他の物で代用するしか方法がない。
が、これもなかなか見つけ出すことができず、未だ輪ゴムを巻き付けた古いモノで使用するという有様だ。
ここまで要した時間と費用。
それを業者さんに頼んでいたら自分で行った作業の倍では効かない料金を請求されると思われる。
それもみんな会社を退職し、その時間で賄なえたと言う功罪でもある訳だ。
逆に言えばそれも”収入のうち”、しっかり仕事をしたということになる。
と言っても、誰も褒めてはくれないが、まあよくやったよなぁと、取り合えずホッとしている。
しかし、それにしてもこのトラクター。
どんなオーナーさんが所持していたのかは知らないが、トラクターからしたら悲しい思いをしたんだろうなぁと。
メンテナンスもしてもらえず、ずっと納屋に押し込まれていたのだろう、と。
離農とはそんな悲劇も生むのだと。
これから自分が農家を諦めるまでの付き合いは続くと思う。
遺産にならぬよう頑張るつもりだが、第二の離農をこのトラクターは味わないとも限らない。
どうか、天寿を全うできますようにと、自分にもこのトラクターにも願うばかりだ。