ポンポン…は、たぶんおばあちゃんだ。
『大丈夫…』と言ってくれているような気がした。
…ゆっくり目を開けた…。
まだ、朝には早い時間だった。
…暗い。
おばあちゃんの洗濯物のにおいに替わって、うっすらと味噌汁のにおいが漂ってくる。
階下に住むおじさんが明け方の出勤らしくて、時々味噌汁を作っているらしく、そのにおいだ。
おそらく4時は過ぎているんだろう…。
暗いけど、もう、明け方なんだ…。
全身に強く力を入れていたからか、身体中が痛い…。
今すぐに、起き上がるのもこわい…。
だけど、もうひと眠りする気にはなれない。
今起きた事象が頭の中でフラッシュバックされて、とても眠れない。
ビクビクしながらも、そっと起きて、まだ暗い部屋に明かりをつけた。
そして、ベッドの周りを見回した。
…いったい、今、何が起きたんだろう…。