ストーカー12

2022-09-30 12:04:47 | 日記
LINEでのデートの催促の嵐。

いい加減疲れたハルキさんは、LINEを開けなかった。

その巻き添えをくったマイさんは、事の経緯を知った。

「その、しつこい女、つい最近まで彼氏がいたようなんです。」

「え?調べたの?」

「はい。ちょっといろいろな方法で。」

「すごいね💦どんな方法?」

「私、ストーカーですから、どんなことしてでも調べます」

「すごい💦」

「その例の彼氏も、彼女のしつこさに辟易して逃げ出したそうです。だから、彼女は、もともとそういう"しつこい体質"なんですね。彼女も今のままだと、例に漏れずストーカーなりやすいタイプだと思うんです」

「わかるの?」

「よくわかります。私自身、ストーカーですから!」

思わず笑ってしまった。

「必ず防いでみせます。」

「頼もしい!」

「ハルキ君のストーカーは、私ひとりで充分です!」

二人で笑ってしまった。





ストーカー11

2022-09-28 08:41:06 | 日記
先輩から紹介された女性…、なかなかしつこい。

LINEの文面ひとつにしても、なかなか面倒くさい…らしい。

「来週の日曜日は会えますか?」

「来週は、用事があります」

「では、土曜日は?」

「土曜日も予定が入ってます」

「いつなら空いてますか?」

「検討します」

…その日の午後…。

「検討してくれましたか?いつなら大丈夫ですか?」

「まだ、検討中です」

「…いつわかりますか?」

翌日。

「わかりましたか?」

「まだです」

「いつわかりますか?」

その日の夜。

「どうなってますか?」


そもそも、ハルキさんは、彼女と会うつもりは無かったようです。

ハッキリ断れない性格だったので、曖昧な返信をしていました。

…なので、お相手から催促の嵐です。

ストーカー10

2022-09-27 10:16:26 | 日記
少しして、ハルキ君が最近様子がおかしい…理由がわかった。

「ハルキ君、1ヶ月ほど連絡をとりあって、2、3度デートした女性がいたんです。」

「え?最近?」

「はい」

「え?あれ?マイさんは知らなかったの?」

「あ、いいえ、実は知ってました。
…職場の先輩にある女性を紹介されたらしいんです。
ちょっとLINEのやり取りをしてたらしいんですが、なんだかめんどくさい女性らしくて、あえてLINEを見ないようにしてたとか…」

「詳しいのね。本人から聞いたの?」

「はい。それと、彼のSNSとか、彼のお姉さんからとか。」

「すごい💦」


ストーカー9

2022-09-25 09:54:06 | 日記
ある時、少し状況の変化が訪れた。
 
「最近、ハルキ君の様子が変なの」

「どうしたの?」

「例えば、LINEなんかは、どんな時でも、とりあえずすぐに返信をくれる人なの。時間に余裕が無い時でも、既読にだけすぐになるの。…なのに、最近は返信どころか、まる2日くらい既読にもならない…」

「…何かあったのかな?」

「お休みの日に、出掛けることもしてないみたいで…」

「出掛けているかどうか確認してるの?」

「うん。ストーカーですから!」

「…そうか💦💦」

「どうかしたの?…って、聞いてみたら?」

「疑問形のLINEは送らないようにしてるんです。返信しなきゃ…ってプレッシャーになっちゃいけないでしょ」

「あ、そうね💦…それじゃ、そっと見守るしかないのね

「見守ります」





ストーカー8

2022-09-24 09:41:26 | 日記
3度目の告白を迷うマイさん。

現状でも告白は『ごめんなさい』だろう…と思う…と、つぶやく。

「他に好きな人見つけたら?」

「それは考えたことあるんです。むしろ実行もしました。アプリで出会って何度かデートもしたけど、つまらなかった。やっぱり私の気持ちは、全面的にハルキ君を見てるのよね。」

「また彼に、いい人が出来て…もしも、そのまま結婚ということになったらどうするの?」

「う…ん…。その時になってみないとわからないけど…。たぶん、それはそれで、冷静でいられると思う。ハルキ君が結婚したら…なんてシュミレーションは何度もしてるから」

「ハルキ君が結婚したら、マイさんも結婚する?」

「はい…たぶん。それなりの結婚はするかなぁ…」

「それなりの…か。それでいいの?」

「だって、ハルキ君はこの世に一人しかいないから、仕方ない」

「それなりの…で結婚したら、そのお相手がかわいそうね。」

「あ、でも、私、いい奥さんにはなりますよ!それとこれは別です。家庭が上手くいかないのは嫌なので」