目がうっすらと人影の存在を捉えた。
痩せた短めの髪の女の子のように見えた。
表情は見えなかった。
だけど、そんなにこわい顔をしているようには見えなかった。
声になったのかならなかったのか…。
枝美ちゃんは、息苦しい呼吸の中、声を出そうと必死だった。
『ご…め…ん』
おそらく『ごめん』は、声にならなかったと言う。
だけど、何か起こるかわからない恐怖の状況で、とりあえず謝ることだけはしないと…と、思った。
…すると、許してくれたのか、そうじゃないのか…、足首の圧迫は緩まった。
『許してくれた…』
…と、思ったが、
『すぅ~~…』
っと、息を感じる。
もう一度、開かない目を何とか少しだけ開けて見た。
人影が、まりちゃんがさっきより近くに来ている。そして、枝美ちゃんの顔を覗き込んでいる。