ヨナの福音こばなし帳

オリジナルのショート・ストーリー。一週間で一話完結。週末には、そのストーリーから人生の知恵をまじめにウンチクります。

木こりの娘(3)

2008-11-13 | 花さかじいさんII/ 木こりの娘
そんなある日のことです。木こりの家に、お城の兵士たちと一緒に、王様のお使いの人がやってきました。

木こりは、恐る恐る、お使いの人に挨拶をしました。お使いの人は、うやうやしくひとつの手紙を取り出して、木こりに渡すと、一礼をして、兵士たちと一緒に帰って行きました。


ほっとした木こりは、あらためて受け取った手紙を見ますと、それは、娘へのものでした。

木こりは、家の中に入り、娘を呼びました。そして、その手紙を渡しました。


娘は、とても緊張しながら、その手紙を開けました。

お母さんも、とても心配して様子を見ています。


娘が、その手紙を読み進めていくうちに、次第にそのこわばった表情が、明るくなり、喜びでいっぱいになってきました。

読み終わった娘は、もう緊張などしていません。喜びではちきれそうになりながら、おとうさんとおかあさんに飛びつきました。

(つづく)