THE BOOKハンター!

~〈本の虫〉の痛快読書日誌~

「出世ミミズ」(アーサー・ビナード/集英社文庫)

2006年06月02日 | Weblog
 ある雑誌の書評欄に載っていて、おもしろそうだったので買って読んでみると、やはりおもしろくて、2日間で読みきりました!
 ランドセルとは、もしや動物の学名か? アメリカにも天狗はいるの? 出世魚の英語版は、ひょっとしてミミズ?・・・・・・本書はアメリカ人で日本在住の詩人が、みずみずしい視点と驚きから書きつづった初の文庫エッセイ集です。
 俳句や短歌を習ったり、落語を寄席で楽しんだりと、日本をこよなく愛する彼は、日本人よりも「日本通」。今の若者が知らないと思われる難しい日本語(美しい日本語)も文中に多く登場します。
 また、父・母・祖父母らと過ごした少年時代のエピソードもふんだんに紹介しています。
 本書は4章に編集されていますが、各編は短くまとめられており、読みやすかったです。