THE BOOKハンター!

~〈本の虫〉の痛快読書日誌~

「他人を見下す若者たち」(速水敏彦/講談社現代新書)

2006年05月24日 | Weblog
 今は「新書」のベストセラーが増えているようですが、同書もよく売れている本の1つです。「他人を見下す若者たち」という奇抜なタイトルに興味があって、前々から気になっていた私も、ようやく買って読んでみました。
 本書によれば、今、根拠のない有能感に浸る若者が増えているそうです。「自分に甘く、他人に厳しい」「すぐにいらつきキレる」「怒りやすい反面、悲しまない」「知人以外の他人には興味がまったくない」「教師などへの尊敬の気持ちがなくなった」「悪いと思っても謝らない」……など、本書では現代の若者(中高年にも当てはまることが多い)について、「感情とやる気が変化したのはなぜか」という視点から心理学的に分析しています。
 「自分以外はバカ」という時代。私は本書を読んで、日本の未来に不安を抱きました。