心配ないさ~

ふくたまの日常生活のつぶやき

役割

2012年11月11日 13時24分57秒 | お仕事
【1.チーム】
 何かの仕事をする時、一人で作業することもありますが、チームを組んでものごとに
 あたることも多いものです。

 チームというからには、一人ではなく、二人、三人、場合によっては、
 50人というチームが構成されることもあるでしょう。

 今、私は結構大きなチームの一員として作業をしています。

 ただ、厳密な、そして最小単位という意味では、10人ぐらいのチームの中で、
 日々作業をしています。

 決して大きくはないチームですが、みんなそれぞれ個性があり、まさに
 十人十色のメンバーが集まっています。

 リーダーシップ、設計力、プログラミング力、環境構築力、テスト実施力、
 品質分析力、障害解析力、予算管理力、マネジメント力、プレゼン力など、
 何かプロジェクトを行う場合、そのすべての「力」を満たしていないと
 本当の意味での「成功」というのは手にすることは難しいです。

 どれか一つでも「力」が欠けていると、結果としてうまくいかないことが
 多いものです。

 ただ、一人がそれらの「力」をすべて満たしている必要はなく、
 複数人が集まったチーム全体で、満たしていればよく、そのために様々な個性を
 もったメンバーが集い、チームを構成します。


【2.他の人が持つ能力】
 あの人のようにリーダーシップを発揮したい、
 あの人のように資料を作るのがうまくなりたい、
 あの人のように天才的なプログラミングを書けるようになりたい

 周りを見渡す時、私はいつも他の人が持つ能力をうらやましくなります。

 時には、自分より優れた能力を持つメンバーをみて、落ち込んでしまうことも
 あります。

 そんな時は、

 「チームというのは、様々な能力をもつ人間達の集まり。
  その人にしかない能力があり、また、自分にしかない能力もある。」

 と思い直し、
 「すべての能力を一人で満たす必要はない。チーム全体でその必要な能力を
  満たせばよい」
 と、ある種、当たり前のことを思い出すようにしています。

 ただ、「すべての能力において自分が一番になりたい」という気持ちは強く、
 身体や精神に無理をかけすぎない範囲で、影で努力するのを忘れません。

 そうやって、自身の能力を向上させていくことが、生まれ持った私の気質であり、
 それだけはどうやっても変えることはできません。


【3.役割】
 今、プロジェクトは終盤に差し掛かっています。

 ふと、「このプロジェクトで担った私の役割って何だったんだろう」と思います。

 私はJavaのプログラミング力ではナンバー2に留まりました。
 Java歴が長いAさんには勝っていなかったと思っています。

 リーダーシップにおいては、プロジェクトリーダーのBさんに及ばなかった
 思っています。

 みんな未経験だった、とある新しい技術を吸収できた量は、若いCさん、Dさん
 より劣りました。

 長時間働いても体調不良にもならず、常に安定した仕事ぶりを発揮することに
 関して、私はEさんほどうまくはやっていけませんでした。

 要所要所で成果物に対しピンポイントな指摘をすることは、
 女性社員のFさんの方が、私より鋭かったと思います。

 こうやって振り返ってみると、みんな私より優れた能力がありました。

 いや、能力という言葉は、ちょっと適切ではないと思えてきました。 

 「能力」というのは静的な意味合いを持ち、それを持つこと自体は究極的には
 大事ではありません。

 大事なのは、その「能力」を発揮し、結果を出していくこと。
 「能力」という言葉より、もっと動的な意味を持つのは「役割」、「担った役割」。

 言い換えると、
  こうやって振り返ってみると、みんなそれぞれに、それぞれにしかできない
  役割を担った。
 となります。

 みんなそれぞれに役割があって、その役割を立派に果たした。

 そう考えると、私はなぜか嬉しくなります。

 心強いというか、たくましいというか、頼りになるというか…。


【4.自分の役割】
 自分が担った役割ってなんだろう。

 設計力には自信がある、と何度かこのブログに書いたことがあります。

 設計力はチームで一番だったと思います。

 でも、設計力は「能力」であり、「役割」ではありません。

 つい最近、私は自分よりもJava力を持ったAさんに、
 「私がいなくなっても、このプロジェクトはうまくいきますからね~」
 と、冗談交じりに話したことがあります。

 Aさんは、とても寡黙な方で、自分の意見や、考えを言うことが滅多に
 ありません。

 Aさんは真顔でこう答えました。

 「ふくたまさんがいないと、プロジェクトが動きません。」と。

 みんなに先回りしての基盤モジュール構築、
 品質強化を実施し後工程で発生しうる問題を事前に検出する、
 外部作業での段取りの取り決め、
 仕様不明確点をお客さんと詰めみんなの作業に手戻りが生じないようにする
 など、みんなの作業が止まらないよう、先行してみんなの前の障害物を取り払う
 作業を常にやっていたような気がします。

 Aさんから答えが返ってきた時、私は

 「あっ、私が担った役割は、プロジェクトを動かすことだったんだ。」

 と、気が付きました。

 普段はほとんど自分の思いを語らないAさんの言葉だったからこそ、
 私は自分が担った役割に気付くことができました。

 そして今は、願わくばずっと、この先携わるプロジェクトすべてで
 自分はプロジェクトを動かしていく役割を担っていきたいと思い始めたところです。

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