心配ないさ~

ふくたまの日常生活のつぶやき

ファーストラヴ 島本理生著

2022年04月01日 21時46分37秒 | 小説
「ファーストラヴ」
島本理生さん著の直木賞受賞作です。
読む前はタイトルからして恋愛作品かと
思っていましたが、ミステリー作品でした。

なかなかの長編でしたが、
子気味よく物語は進み、読み手を飽きさせない文章は、
さすが直木賞受賞作品だと思いました。

見どころ(読みどころ?)は
裁判に向かうまでの展開と裁判シーン。
この作品は半分以上が裁判に関わることを
取り扱っていて、裁判の難しさがよく分かり
勉強になりました。
ミステリー作品ですが、トリックとかはなく、
犯行にいたるまでの過去の出来事や、
葛藤の心理描写に重点を置いた作品に
なっています。

i 西加奈子著

2022年03月30日 18時07分09秒 | 小説
「i」という独特のタイトルの小説。
西加奈子さんの作品です。

「i × i = -1 この世界にアイは存在しません。」
という数学教師の一言から物語は始まります。
貧困、戦争、災害、養子、LGBT、不妊治療など
多くのことを取り扱っており、
物語を楽しむというよりは、
世界中で課題となっている様々なことを
主人公アイを通して考えさせられる
かなり奥の深い作品でした。

きりこについて 西加奈子著

2022年03月28日 19時34分41秒 | 小説
今日は西 加奈子さん著の小説
「きりこについて」
を読みました。
2011年とだいぶ前に発表された作品です。

2、3ページ読んで
 これはかなりのコメディか?
と思いました。
読み進めるうちに、コメディというよりは
シリアスで結構重いテーマを扱う
作品であることが分かりました。

独特の容姿を持つ「きりこ」と
小さな黒猫「ラムセス2世」の
互いに信頼し合った関係が心地よく、
ネコ好きな方には特におすすめの作品です。

待ち遠しい 柴崎友香著

2022年03月23日 14時57分02秒 | 小説
「待ち遠しい」
先週読んだ柴崎 友香さん著の小説です。
2019年発表ということで、
結構最近の作品です。

主人公は独身の40歳前後の女性。
ふくたまも同じような年齢で
独身ということもありかなり
感情移入できました。
独身が周りから受ける軽いプレッシャーとか(笑)

主人公が安易に恋愛に走ることなく、
周りと交友を深めていく人物像がとても
魅力的に映りました。
周囲の人間が繰り広げる、ちょっとした
ドタバタ劇が面白く、ライトな感じで
気楽に読み進めることができました。

柴崎 友香さんの作品は
「待ち遠しい」「寝ても覚めても」「春の庭」
の3つを読みました。
ふくたま的にはコメディ好きであれば
この「待ち遠しい」が一番のおすすめです。

寝ても覚めても 柴崎友香著

2022年03月23日 14時38分28秒 | 小説
「寝ても覚めても」
柴崎 友香さん著の小説を読みました。
ジャンルは純粋な恋愛小説(かな?)。
約250ページに渡る作品でかなり
読みごたえがありました。

終始淡々とした文章は柴崎さんの
作風みたいですね。
芥川賞を受賞した「春の庭」や、
「待ち遠しい」を書かれた同じ作家さん
であることが分かります。(当然か 笑)

「寝ても覚めても」は2010年、
「春の庭」は2014年、
「待ち遠しい」は2019年初版。
この中で「寝ても覚めても」は一番初期にあたり、
文章や物語の展開からも、「春の庭」、
「待ち遠しい」よりも粗削りな印象を強く受けました。

最後まで読んでも、主人公の女性の特徴や性格が
いまいちつかめませんでした。
うーん、何とも言えない難しい小説でした。

ふくわらい 西加奈子著

2022年03月19日 11時46分36秒 | 小説
昨日は西 加奈子さん著の小説
「ふくわらい」
を読みました。

西 加奈子さんの小説を読むのは
「漁港の肉子ちゃん」に続いて
二作品目になります。

「漁港の肉子ちゃん」はかなりコメディ色の
強い作品でしたが、
「ふくわらい」はどちらかというと
文学作品といった感じでした。
といっても、堅苦しい感じは全然なく、
一気に読み進められる物語でした。

さて今日は休日ですが
歩いて25分の図書館に行って、
西 加奈子さんの小説を借りてきたいと思います。

小説って不思議ですね。
これまで名作と呼ばれる映画や漫画は
それなりに観てきたつもりです。
でも小説の世界はほとんど無知。
ノーマークだったからこそ、
これから広がる世界がとても楽しみです。
どんな作品と出会いがあるんだろうって
ワクワクします!

漁港の肉子ちゃん 西加奈子著

2022年03月16日 20時02分06秒 | 小説
今日は西 加奈子さん著の小説
「漁港の肉子ちゃん」
を読みました。
約300ページとボリュームがある作品でしたが、
ふくたまの好きなコメディということもあり、
一気に読み終えました。

率直な感想は、
めちゃ面白い!
です。
休職期間中に何十冊と小説を読んできて
一、二位を争う面白さでした。

ご存じの通り、この作品は最近映画化されていて
 映画化される小説は面白い
というふくたまが勝手に作った法則に
沿う形で漏れなく面白かったです。

途中、思わず声を出して笑ってしまいそうになる
シーンがいくつもあります。
それでいて、感動のシーンもあり。
西 加奈子さんの小説を読むのは初めてで、
明日は別の作品を読んでみたいと思います!

「漁港の肉子ちゃん」超おススメです!

コンビニ人間 村上沙耶香著

2021年09月29日 11時15分37秒 | 小説
昨日は村上沙耶香さん執筆の
 コンビニ人間
を読みました。
2016年に芥川賞を受賞した作品です。

推し、燃ゆ
もそうでしたが、
古い言い回しや、難しい表現はなく、
2〜3時間で一気に没頭して読めました。

タイトルが示す通り、コンビニが主な舞台となり、
5年前の作品ですが今のコンビニとほとんど変わらない
店内が描かれています。

この本を読むと、コンビニのこと、コンビニで働く人のことが、
少しわかるようなった気がします。

前々から思ってたのですが、
コンビニで働く人、ホント尊敬してます。
だって、レジ打ちだけでも大変そうなのに、
商品の陳列、揚げ物作り、機器のメンテ、発注 などなど

やることが多すぎだと思いますが、
みんなそれをこなしてるんですよね。
もしバイトをすることになっても、
コンビニだけは無理だと思っています(汗

外国の方でしっかりできている人は
もう神レベル

コンビニで働く人にはそんな尊敬の念を抱いてましたが、
この小説を読んでその思いがいっそう強くなりました。

推し、燃ゆ 宇佐見りん著

2021年09月16日 22時42分54秒 | 小説
私は漫画は大好きですが、小説はほとんどと言っていいほど読みません。

そんな私でも、ちょっと気になっていた小説があって、それは
2020年に芥川賞を受賞した、宇佐見りんさん執筆の
推し、燃ゆ



直木賞・芥川賞というと、何か固っくるしいイメージがありましたが、
ニュースでこの本のタイトル「推し」という文字を見たとき、
 どうみてもオタク系の主人公が何かしらやる小説…
と、固っくるしくないイメージを抱きました。

というわけで、今日、近所の〇ookOffで中古本を購入!
2時間かけさきほど読み終わりました。

高校生の時、現国をそうそうに諦め私立理系に走った私に
ちゃんとした感想は書けません…(笑

ネタバレにもなりますので、詳しい内容は書きませんが、
SNSの世界観をフルに使った小説になっており、
時代に則した話になっています。
十年後に再読すると、
 こんなぁ時代もあぁったねと♪
と、思うかもしれません。

主人公の女子高生は何が何でも推しを推す。
いくつかの大切なことを犠牲にしてまでも。
でも、本人は犠牲にしているという感覚ではなかったと思います。
好きなことに全霊で打ち込む、こんな姿にとても共感できました。
話は全体的に暗めですが、文章は軽快で表現も分かりやすく、
小説に慣れていない私でも、集中して一気に読めました。

せっかくなので、歴代の芥川賞受賞作品を
読んでいってみようと思っています。