『名も無く豊かに元気で面白く』

読んだ本、ニュース、新聞、雑誌の論点整理、備忘録として始めました。浅学非才の身ながら、お役に立てれば幸いです。

60代・70代から「不幸になる人」“意外な共通点”があった…! 「老いてからの人生は奔放なほうがいい」

2022-09-07 05:11:15 | 日記
あなたがいま60代でも70代でも、老いはこれからです。
そのとき、自分がどういう年寄りになりたいのかということをぜひ考えてください。「歳は取りたくない」とか「老いなんてそのときになってみなければわからない」という気持ちはあると思いますが、それは逃げですね。
どう言い繕ってみても、老いはやってきます。いまがどんなに元気で若々しい人でも、いずれは老います。どうせ老いるのなら「こういう年寄りになってやろう」という気概を持ってみましょう。
老いは誰にでも訪れますが、それを人間の抗えない流れと考えてしまうと、どうしても受け身になってしまいます。
「欲は捨てて、穏やかな日々を送ろう」とか、「孫の面倒を見て、若い人に愛される年寄りになろう」、「少しずつ身のまわりを整理して迷惑をかけないように人生を終えよう」……たとえばそういった考え方です。
いかにも模範的で成熟した人生観のように思えますが、少し達観し過ぎていないでしょうか。あるいは取り繕ってはいないでしょうか。
もちろんそういった考え方が悪いとは言いません。
でも老いは自分自身の問題です。一人ひとりが置かれた状況も違うし、個人差もあります。それまでの人生が人それぞれだったように、老いてからの人生も一人ひとり違っていいはずです。
老いてからの人生はもっと奔放でいい
しかも老いれば自由になります。少しぐらい身体の動きが不自由になっても、それまで背負ってきたたくさんのものから自由になるのですから、「こういう年寄りになろう」「こんな毎日を送ってみたい」と思えば、もっと奔放でもっとわがままなイメージをいくらでも描けるはずです。
「オレは家になんか居たくない、愛車に身のまわりのもの一切積み込んで旅から旅の人生を送りたい」
「孫の面倒なんてつまらない、自分の時間は自分の好きなこと、やりたいことだけやっていたい」
「まだまだオシャレだってしたいし、髪の毛も思い切り明るい色に染めてみたい。いままで我慢していたこと全部やってみたい」
たとえば老いてからの人生にこういった夢を描くのは少しも不自然ではないし、むしろもっと奔放な計画を立てることだって可能になってきます。老いたらもう、それまで囚われてきた世間体だの体面だの、社会的な常識だのから自由になっていいはずだからです。
「結局はおじいちゃんは、わがまま一杯に生きたんだな」
「死ぬまでやりたいことができたんだから本人も満足だろう」
家族があきれるぐらいの晩年を送れるなら、年寄りとしては本望なはずです。
「思秋期」のうちにイメージを描く
私はかつて「思秋期」という言葉を使っていわゆる更年期の乗り切り方についての本を書いたことがあります。
思春期が「どんな大人になるか」を思い悩んだり考えたりする時期だとすれば、自分がどういう老人になってどんな人生を送っていくかを考えるのが思秋期ということになります。
難しいのはその時期です。完全に老いてしまって脳の老化が進めば、意欲もときめきもなくなってきますから、静かな老いとか穏やかな暮らしといったイメージしか浮かんでこなくなります。かといって若いころには老いはまだ実感できません。
そこで長寿の時代になった現代でしたら、60代から70代にかけての世代でも思秋期に当てはまるかもしれないと考えるようになりました。
この年代はかつてでしたら、十分に老いの最中ということになりますが、いまは違います。何らかの形で仕事を続けている人はいくらでもいますし、意欲も旺盛で脳の老化もそれほど進んでいない人が多いからです。
つまり身体が元気で頭もしっかりしていて、それでいて自分の老いを実感できるという最適の世代が60~70代ということになります。
老いても挑戦できることはたくさんある
そういう世代の人でしたら、「こういう年寄りになりたい」という具体的なイメージがきっと描けると思います。
現役時代に仕事に追われてやり残したこと、世間体とか常識に縛られて手を出せなかったこと、あるいは失敗したときのダメージを考えて自重してきたこと、そういったものの中には「年寄りになってしまえばできるかな」と思える物事がきっといくつかあると思います。
老いてしまえば世間体からは自由です。失敗したとしてもそれほどダメージはありません。時間ならいくらでもあります。いままでの人生で制約となっていたものがすべて消えているのですから、それこそどんなに奔放なグランドデザインでも描けるはずです。
自分が好きな世界、やりだせば夢中になってしまうこと、憧れるだけでいままで諦めてきた世界の中に、きっと老いてからの人生で挑戦できるものがあるはずです。
それをそろそろ真っすぐに見つめてください。
見つめることで60~70代の人生に張り合いや意欲が生まれてきます。感情も大いに若返るでしょう。自分が高齢になることへの不安より希望のほうが膨らんでくるはずです。
 「老いてからの人生は、家族があきれるぐらい奔放なほうがいい」と断言する。精神科医 和田秀樹氏
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする