バスケ青春の詩

平成25年12月22日をもって33年9か月ほど勤務した仕事を定年退職をしました。これを機会にまた想いを綴ります。

個性とチーム…2012

2012-06-14 05:12:34 | やっぱりミニバス!
平成24年6月14日 木曜日
 
「個性とチーム…2012」


ミニバスの子供達は、運動神経系が発達途上にあるゴールデンエイジの子供達です。

小学1年生から、小学6年生の間の運動神経による運動能力の成長度は、各個人でまったく異なります。

私自身も、運動能力として開花したのは、小学4年生くらいの時であったと、はっきり覚えています。

ボール競技が上手くなり…持続走も校内マラソンで、それまで、中盤くらいだったのが、初めて学年で2位になり、

自分自身、体育の面白さを知りました。

ミニバスのコーチをしてからも、そういう子供達を何人も見てきました。

小学3年生ころから指導を始めて、最初から優れた才能を持っている子供もいますが、

ほとんどは、小学4年生の後半、もしくは、小学5年生になって別人のように運動神経がよくなるのが子供達です。

今、私が主担当で指導している子供達は、小学6年生・10人と小学5年生・6人です。

彼らが、小学5年生、小学4年生に昇級した時から指導を始めました。

ファンダメンタルについては、別のコーチの方が、彼らが低学年の時に指導され、

私が引き継がせていただきました。

指導については、コーチ一丸が、うちのミニバスクラブのいいところだと思います。

そして、今の子供達の指導に携わって1年と2ヶ月…正直どうなるかな!?と不安な気持ちはありました。

チームに出来るかな!?

しかし、子供達の持っている可能性は、本当に計りしれません。

子供達は、化けるように変わります。

能力と同時に、身体的に身長も一気に伸びる子供もいます。

ミニバスのコーチは、そういう成長期にある子供達を指導していることを肝に銘じるべきだと思います。


小学4年生ぐらいの能力で判断して…

能力別に指導内容を変えるというやり方は、私はしていません。

子供達のモチベーションに差異が生まれるからです。

子供達の間で能力別の意識が生まれます。

自分はあいつより上手い…だから、高度な練習メニューをしている。

自分はヘタだから、コーチは別のことをやらせて、上手いやつだけ一生懸命に指導している…

そのような意識を、子供達の心に芽生えさせては、

仲間のために…という意識を子供達の心に植え付けることは無理です。


確かに、今指導している子供達も、バスケを始めた時期でスキルレベルは異なりますから、

当初は、指導のやり方として、基礎グループと応用グループに区分しました。

しかし今は、6年生と5年生は同じ練習メニューをこなしています。

そこまで、子供達は成長しました。

特に、6年生の上達の度合いは著しいものがあります。

5年生も、これから一気に伸びていくでしょう。


確かに、今でも子供達の個々に、能力の差はあります。


しかし、子供達の可能性を目の当たりにしてきましたから、我慢強く指導を続けていきました。

上手い子供と、上手くない子供に分けるという指導方法もあるでしょう。

しかし私は、子供達のスキルに少しの差があっても、チームを造るために、

同じ練習メニューで全員一緒に指導しています。

上手い子供…能力のある子供は、上手さに劣る…能力の劣る者を意識して、

その子が取れるボールを出してやります。

能力の劣る子は、自分の能力の差を知り、仲間についていけないことを悩み始めます。

私は、それでも区別して、その子のための練習メニューを作ることはしません。

あくまで、チーム全員が同じ練習をし、その中で、できる者は、相手を思いやり、


できない者は、自分は自分を越えていけると信じさせ…やらせていきました。

そして、今のスピード&ノーミスのチームを創り、さらに進化させようと思っています。

子供達の個性は、それぞれです。

その個性が、いつ化けて伸びるかもそれぞれです。

子供達の能力の開花は、小学生の時から始まります。

それを開花させ、次に繋げていくことが、ミニバスのコーチのひとつの大きな役割だと思っています。

自分を活かし、自分を活かすことで…仲間を活かし、

仲間を活かすことで…チームになる。

チーム一丸になった仲間は、一生の友になるはずです。

これからも、ミニバスにおいては、そういう指導者であり続けようと信念として思っています。


あるバスケ教本に、次のように書かれていました。


『多少まちがったと思っても、貫き通す事の方が、いい成果が出ることになるだろう。

自分の感性を信じてほしい。

思いつきで変えたくなることもあるだろう。

また、著名なコーチに助言されたり、その言動を見聞きすれば、余計に迷うものだ。

そのような時も、子供達を一番見ているのはコーチ自身…

子供達の能力を信じ、自分を信じ、自信をもって臨めば、

必ず子供達は、コーチが思い描いた以上に成長するはずである。』