採集生活

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ニンニク2015:いろいろ実験結果

2015-06-16 | +ニンニク

ニンニクの作業は終わり、ジャガイモの収穫に入っていますが、写真があるのでまたニンニク記事です。


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一番多く育てているのは、以前長野県で種ニンニクを買った品種です。
おそらく福地六片。
青森のものと近い品種ではないかと思います。

これは、固い花茎が出来るのですが、これはさきっぽから伸びては来ず、茎の中程くらいで止まったり、ぐねぐねと折れ曲がったりします。
そして大きめの珠芽がつきます。
(なので珠芽は茎を突き破るようにできる)
この珠芽は、播くと割とちゃんとしたニンニクができるので、播いてみる価値大です。

昨秋は鱗片、珠芽、それぞれ大小いろいろと植え付けてみました。

(1)超大粒鱗片 ・・・・やっぱ狙いは大玉!大粒を播いたら、大玉になるよね☆

(2)中粒鱗片 ・・・・ 超大粒よりは小さい玉になるかも。

(3)大玉の小粒(下図参照) ・・・ 特大玉をほぐして大粒鱗片を取り出していると、中に小さな鱗片が混ざっています。
       これを植えたら、ちゃんと六片のニンニクが出来るのかしら?それとも、分球しやすくてもっと細かく分かれてしまうのかしら? 

(4)特大珠芽  ・・ 大きめ珠芽ばかり植えたいところですが、そういうのはそうそうたくさんはありません。  
(5)普通サイズ珠芽       で、小さめ珠芽も勿体ないので植えました。大きい方が大玉になるはずだけど・・。

 

福地大玉の小粒

福地六片は、中玉くらいまでなら概ね六片に分かれますが、特大の玉になると更に細かく分かれてしまいます。
小さな鱗片があったり、ひとつの鱗片に見えて、剥いてみると中が2つに分かれていたり。
この小さいのを播いたら、どんなのが出来るか試してみました。 

福地大玉の小粒

収穫。
木札に書いた油性マジックが褪色したため、収穫時にラベルを持参しました。

(当社比で)中くらいのニンニクが出来ています。 

福地大玉の小粒

鱗片の数は、んー、6~7片?
特に数多くに分球してしまっている、ということはないようです。

福地大玉の小粒

こちらも、5~6片。
鱗片数が6片程度だと、小さめの玉でも使い易いので嬉しいです。 

多数に分球してしまうのは、特大玉の特徴のようです。



大玉狙いで超大粒鱗片を植えましたが、結果的に今年は失敗でした。
春先の多雨で、腐ってしまう株が多数。
伝染するかもしれないし、見ていてみじめなので、ぽんぽん抜き捨てました。
その後のさび病 にも苦戦。
植えた数よりだいぶ目減りし、また玉の太り方もいまひとつでした。 

ただ、昨年は病気多発ということはなく、普通に収穫出来たので、今年は特に運が悪かったのかもしれません。

超大粒鱗片からとれたニンニクについて気づいたことが。 

福地大粒、珠芽大、普通珠芽

右から、超大粒鱗片、特大珠芽、普通珠芽。 

大玉は取り除いた後の状態とはいえ、大きさにほとんど違いがないです。
あと、草丈の高さが、左2つの珠芽出身はすらっと高く、超大粒鱗片出身は、低めですよね?
 

福地大粒、珠芽大、普通珠芽

右が超大粒鱗片。左が特大珠芽。

植えた粒の大きさは、超大粒鱗片は、特大珠芽の8倍くらいの体積です。 なのに、多少の大玉・小玉傾向の差はあるとはいえ、同じ大きさのニンニクが出来たりします。
 

福地大粒、珠芽大、普通珠芽

右が特大珠芽。左が普通サイズ珠芽。

普通サイズ珠芽の方は、特大珠芽に比べると、小玉が多めでした。とはいえ、同じくらいのものも多数。

珠芽はやっぱり植える価値があります。
追肥の時期や頻度が、玉の太り方に影響するかも?
(来年への課題だな) 

福地大粒、珠芽大、普通珠芽

超大粒出身なのに、こんなクズニンニクも。
はう。

超大粒鱗片は、芽が2本出てくるものが多いです。 
芽かきしたものを、あいたマルチ穴に植えて置いたりもしたので、これらもそういう芽かき出身かもしれませんが、でもこんなには芽かきしていないから、やっぱり育ちが悪かったのだわ。
植えた粒から、体積1.5~2倍くらいにしか育っていません。 
ちぇー。 


■福地六片の植え付け実験

  植えたもの 結果
鱗片 超大粒 春、病気で腐るもの多数。
葉の数は多いが、背が低い。
大玉がちらほら。
抽台が低い位置で起こり(花茎があまりのびず)、二次成長もちらほらあり、最終的に茎が太い。
芽かきしたものを植えてみたが、クズにんにくにしかならなかった。 
サビ病は特に多発。 
鱗片 中粒 春、病気で腐るもの結構多数。
大玉はあまりなかった。
サビ病は特に多発。 
(超大粒の一部と中粒は、 収穫時混ぜてしまったためやや観察不足)
鱗片 大玉の小粒 ちゃんと六片ニンニクになった。
超大粒よりは病気で腐るものは少ない。 
サビ病は多発。 
珠芽 特大珠芽 比較的大きめの玉がいくつかとれた。
とてもすらっと細長くなった。植えた粒が小さいので油断して、密植しすぎで徒長したか? 
花茎もとても長く伸びる傾向。
腐る病気は少なめ。 比較的健康そうな感じ。
サビ病は多発。 
珠芽 普通~小粒珠芽 玉は概して小さめ。
何故か特大玉になったものもあった。
とてもすらっと細長くなった。植えた粒が小さいので油断して、密植えしすぎで徒長したか? 
花茎もとても長く伸びる傾向。
腐る病気は少なめ。比較的健康そうな感じ。
サビ病は多発。 



■来年への課題
■元肥
石灰って全然播いたことがなかったのだけれど、特にイタリアやスペイン産ニンニクには、うちの酸性土壌の畑はつらいかも。
(スギナもさもさ)
耕すとき、石灰を播いてみようかな?

■追肥
私の持っている菜園本には、ニンニクの追肥は年内までで、あまり遅く追肥してはダメとあります。
遅い追肥は、病気のもとになるのだそうです。
でもこれは、鱗片を植えた場合。
珠芽を植えた場合は、追肥のルールも異なるのではなかろうか。 

来年は、珠芽について、(1)通常通りの追肥(12月に1回) (2)追肥回数多め(12月に1回、2月下旬・3月上旬に各1回、とか) と、
追肥回数を変えて実験してみたいです。 

■消毒
春になってきたら、400倍希釈の木酢液を葉に噴霧するとサビ病の予防になるらしいです。 
あと、スギナの煮だし汁も散布するという方もいるようです(スギナ茶って酸性ってことかしら?)。
ミカンの皮を干して焼酎に漬け込んだもの効いたという話も。
ダメもとでやってみようかな・・。 
(こういう民間療法的なものって、本当に効くのか、何故効くのか、といった研究は、本職の研究者さんはしてないのかしらん・・) 

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