採集生活

お菓子作り、ジャム作り、料理などについての記録

燻製パンチェッタ

2012-05-31 | +肉・魚系保存食

ゴールデンウィークに実家に行った際、バーベキューをしながらベーコンの燻製でも作るかな?と仕込みをしておきました。

しかし、とある事情で段ボールスモーカーが使えなくなり。
(大きな声では言えませんがバーベキュー前日、スモークサーモン作業中に炎上しました・・・)

塩抜きまでした生肉を、再び我が家に持って帰り、大変なスローペースで加工・消費することになったのでした。
途中、タッパ開けるのがこわくてしばらく見ないふりをしたりもしましたが、全然大丈夫どころか、作りたてより美味しいかも。
(とはいえ、もうちょっと寒い時期の方がより安心ですが)
おすすめ出来るスケジュールとは言い難いですが、一応今回の分を記録しておきます。


■■パンチェッタの温燻(スモークスティック使用)
■材料・道具
豚バラ肉塊  1927g
塩         68g(肉の3.5%) 
砂糖(メープルシュガーだったっけか)  19g(肉の1%)
コショウ、エルブ・ド・プロバンス的なハーブミックス・ナツメグ・オールスパイス 適量
ウイスキー 少々
段ボールスモーカー2号
スモークスティック
レンガ

■作り方
(1)(4/17スタート)バラ肉の、あばら骨の窪みなどに残る筋っぽいところをこそげる。
 (金串でプスプス刺すともっとよかったかも)
(2)塩・砂糖・ハーブミックスを混ぜ、バラ肉に塗りつけ、漏らない袋に入れてなるべく空気を抜き、脂側を下にして豚肉サイズの容器にはめ込み、重石をする。
(3)途中、ときどき上下を返す。
(4)何日かすると、豚肉から水分が出て、袋の中がじゃぶじゃぶになる。ここにウイスキーを注ぎ、再度空気を抜いて袋を閉じる(随分水が出た感じなので、心配になって水の匂いを嗅いでみるが、いい匂いで安心)
ウイスキーは、塩漬けの最初から投入してもいいかもしれない。
(5)(4/23)そろそろ芯まで塩気が染みたかな、と思い、水分を切ってキッチンペーパーで拭き取り、ピチットシートにくるむ。
このあと、必要に応じてピチットシートを交換。適量の重石をかけておいた。 
(この状態で実家に移動)

(6)(4/28)ため水に浸けながら塩抜き。 途中一度水を換えた。かなりよく塩が染みこんでいて、時間がかかった。
(7)(4/28夜)塩加減は丁度よくなったが、何だか甘みがもうちょいあってもいいような?
 という訳で、蜂蜜少量を塗って、ピチットシートにくるむ。(邪道なやり方だと思うのでお勧めはしません)
(この状態で我が家に移動)

(8)我が家にてダンボールスモーカー2号機を作成。(5/6頃?)畑まで運び、畑脇にてスモークスティックで温燻。 
その後味見してみたところ、甘くて(蜂蜜塗りすぎ!?)結構塩辛くて、燻製が薄い感じ。
イマイチの出来映えで、存在をかるーく忘れたりしながらも、5/10夜、再度燻製。
今度はベランダにて。
窓を閉めるような寒さの日でもあり、スモーカーのフタをきっちり閉めれば、さほど煙臭くないので大丈夫そう。 

(9)取り出して、パラフィン紙にくるんでタッパに入れ、冷蔵庫でしばし味を馴染ませる。
(しかし、あまりの肉塊の大きさに、なんかこう、正視がはばかられるというか、使いそびれる、というか・・・) 



 

手作りベーコン(温燻)

こちらが最初の状態。
一応、茨城のブランド銘柄ローズポークです。
お肉屋さんに頼んで塊を用意しておいてもらいました。
1927g。 

手作りベーコン(温燻)

4/28、塩抜きが終わったところ。

手作りベーコン(温燻)

この段階で1760gになっています。
塩で脱水されて、塩抜きで多少また水を吸って、差し引き167g減。 

で、最後の状態では、重さを計るのを忘れました。
(間抜けだ~) 

手作りベーコン(温燻)

燻製出来上がり。

実は現在(5/31)まだ冷蔵庫にありまして。
でも、勿論様子がおかしいところもなく、燻製したてより、美味しくなっている気がします。

手作りベーコン(温燻)

5/22、脂の少ない方をちょっとだけ、生ハムみたいに食べてみました。
燻製直後(5/10頃)よりも甘さと塩味がまろやかに馴染んで、より美味しくなっていました。(勿論おなかも全然問題なし)

手作りベーコン(温燻)

母経由で弟にあげたら、料理写真をメールしてくれました。
極厚切りベーコンが、ゴーカでいいですよね。

(ズッキーニ美味しそうだなあ。うちのズッキーニなんてまだフタバなんですけど) 


ベーコンといえば。

『オオバンクラブの無法者』(アーサー・ランサム著・神宮輝男訳)に、とても好きなくだりがあります。
ここに引用してみます。


 登場人物
  ポート、スターボード・・・ (どちらも愛称) 帆走は大人顔負けの双子の女の子。おそらく十代前半。
          友達との帆走旅行に乗り遅れて、ジム・ウッダルの貨物船に乗せてもらっておいかけ中。
  ジム・ウッダル・・・貨物船「サー・ガーネット号」の船長
  シモンじいさん・・・サー・ガーネット号の乗組員。この日の朝、乗船が遅れたせいで潮をのがしかけている。 


 スターボードはベーコンのあつぎれを手ばやくうらがえして、またフライパンを火にかけた。
 「いいかね、役立たずってんだ。」老人がほとんどさけぶようにいった。「ベーコンをこんなにかりかりいためつけて台なしにしたがるやつなんか。」彼はスターボードからフライパンをとりあげて、キツネ色にいためられたベーコンをフライパンからあけた。「もとの半分ものこってねえな。」といって、彼は新しく二、三きれのベーコンをフライパンに入れた。「おれのやり方をよくおぼえておきな。」そうすりゃ、だんなさんをもった時、料理をほめられるぜ。ベーコンは厚くて、やわらかくて、汁が多くなきゃいけねえんだ。」
 「だけどわたしたちはその反対がすきなのよ。」とスターボードの弁護をして、ポートがいった。
 「ジムはそんなのすかねえ。」と、シモンじいさんがいった。
 なるほど、 シモンじいさんにかじをとらせて、昼食をしに船室におりてきた時、ジムはそのよくいためたベーコンを船のそとにすてようとした。「役立たずめ。」と、彼がいった。「そんなもの食いなさんな。まだいくらでもあるんだから。シモンのやつ、今日はいつものシモンじゃねえ。まるで失恋でもしたみてえだ。『十キロの家』までいく前に潮が逆にならなければ、しあわせさ。」
「それ、わたしたちがいためたのよ。」と、スターボードがいった。「わたしたち、そんなふうにいためたのがすきなの。」 

 
みなさんは、カリカリベーコン派でしょうか? ジューシー厚切り派でしょうか? 

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