採集生活

お菓子作り、ジャム作り、料理などについての記録

タンポポのつぼみ(芽)

2009-05-13 | +きのこ以外
先日、珍しい山菜を始めて頂きました。

何だと思いますか?


2009/5/7タンポポの新芽
2009/5/7 春のたより



なんと、タンポポなのです!
確かに、立派な直根、ギザギザの葉っぱ、見覚えのあるつぼみ。
かなり寒い土地で春先の一時期、こんな状態のタンポポがあるそうなのです。
葉っぱは地面に張り付くように平たくなっていて、つぼみは出来ているものの茎なんてなく、殆どめり込むような状態です。

タンポポの葉っぱは、もっと毛が生えていてゴワゴワ、というイメージだったのですが、つやつや柔らかいのです。

フランスでタンポポサラダを食べる、と何かで読んで、ホントかなあ、とずっと思っていたのですが、とうとう試す機会が!!

憧れの初タンポポサラダは、極シンプルに、塩胡椒、レモン汁、オリーブオイルで。
 

2009/5/7タンポポサラダ
2009/5/7 タンポポサラダ


タンポポは以前花と花茎を天ぷらにしたことがあり、苦味が効いてる、という印象があったけれど、とても若い新芽のこのサラダは、ほんの少しほろ苦いかな?くらいです。(ちりちりした感じが、何かサラダ用の野菜で見覚えがあるような・・・??何だったっけ)
みずみずしくて、とても美味しい葉っぱでした。
つぼみ部分は、噛むとモソモソするのかな?と思ったけれど、全く違和感なく、美味しく頂けました。
・・・実は私ったら、あのつぼみの中に綿帽子状の種が入っているかとうっかり勘違い。まだツボミなんだから、若い花びらとかそういう状態ですよね。モソモソする訳ないのでした。


そして立派な根っこも勿論食べます。
見るからに薬効がありそうなので、漢方スープに入れてみました。
食べてみるととても柔らかく煮えていて、ほっくりデンプン質に富んだ味がしました。
これから茎を伸ばして花を咲かせるための栄養がタップリ詰まっているのでは、と思いました。
ゴボウのように天ぷらにしてみてもよかったなーと、後から気づきました。

こんなに美味しいタンポポ、来年は自分で山盛り収穫だわ、と思いました。
でも、このあたりでは春温かくなるのが早いため、うっかり見逃すとすぐに育ちすぎてしまいそうです。
それに冬の寒さが足りないので、アクがとても強いかもしれない。
とはいえ、来年に向けて、タンポポスポットをチェックしておこうと思います。


わらびさん、ふみえさん、感激の初タンポポサラダ、ごちそうさまでした!
掘り起こすだけでも大変なのに、こんなに綺麗に掃除して送って下さって、本当にありがとうございました!


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ところで、タンポポの葉っぱに似てちりちりしたサラダ用野菜がありますよね。
トレビス、という単語がぽっと頭に浮かんでしまい本当の名前がずーっと思い出せません。
「ほろ苦い サラダ菜」で検索したら、辛うじて名前が判明。

エンダイブ

そうそう、エンダイブ。
確認のためエンダイブで検索してみると、アンディーブやらチコリやら、別の名前が出てきて混乱してきました。
名前を忘れないためにも、エンダイブとチコリについてまとめてみます。


野菜 ラテン語圏 英語圏 日本
レタスのようで、ぴらぴら、ちりちりした形
キク科一年草。学名はCichorium endiva。属名は不明。
写真はたとえばこちら

レタス(学名Lactuca sativa)の仲間ではない、とありましたが、レタスはキク科アキノノゲシ属。科は一緒だけど属が違うのかな。
●フランス:Chicoréeシコレ
もしくは
Chicorée Friseé
●イタリア:
indivie かな?
Endive エンダイブ。
キクヂシャ、メリケンサラダ、アンデイーブとも。
白菜を小さくしたような形
キク科多年生。学名はCichorium intybus。
ヨーロッパ~中央アジア原産。
春に種を蒔き秋に一旦掘り上げ葉を落として低温貯蔵。その後暗黒下で軟白栽培して出てきた新芽を収穫する。
食べる部分とほぼ同じ大きさのゴボウのようなぶっとい根が地下にある。
Wikipediaに写真があります。
●フランス:Endive
アンディーブ
●ベルギー:
Chiconシコン
●イタリア:
radicchioラデイッキオ
chicoryチコリ チコリ。キクニガナ。



そして、「トレビス」、というのは葉の芯部分が白くて周辺が紫の、丸いキャベツのような形の野菜ですよね。たまに見かけることがあります。

こちらはイタリア出身の野菜で、本国ではラディッキオ・ロッソRadicchio rossoというものだそうです(でも種の袋にはラディッキオという言葉はなくCicoriaとあったりします。何故?)。
つまり、白くても紫でもラディッキオ、日本で言うチコリの仲間、ということのようです。(英語で紫のはleaf chicory)。

ラディッキオ・ロッソの中でも色々品種があり、日本で比較的一般的な丸いキャベツ状のものの他、丸くて紫部分が斑入りのもの、やや三角形ぽいもの、細長いもの(日本でいうチコリに近いもの)など色々あります。
種のお店のページに沢山の品種がありました。
丸型:Pagoda,  Palla Rossa(Marzatica), rosso di Chioggia
三角ぽい型:Rossa di Verona sel. Arca
丸で斑入り:Variegata Precoce Romea, Variegata di Lusia(Precoce)


ラディッキオで特に有名なのはヴェネツィア近郊のTrevisoトレヴィーゾという土地。
ここのラディッキオは基本的に細長いタイプのようですが、更に、栽培方法の違いで2種類に分けられるそうです。
この2種の写真が載っているページをみつけました。こちらをどうぞ。

ひとつは、早生品種(prececoプレチェーコ)といって、収穫してすぐ出荷されるもので、長さ12~18cm、形は白菜風で、葉っぱがぴったりくっついて結球しています。

もうひとつ、Radicchio rosso di Trevisoとか、Cicoria Rossa di Treviso(Tardiva)という名前で売られている晩生品種(tartivoタルディーヴォ)は、細長いくるりと丸まった葉を無造作に束ねたような形。長さ30cm以上。
霜が2回降りたあと、11月に収穫します。この時は直径50cmはあろうかという巨大なものらしいです(葉っぱが細長いので、水菜みたいな感じかしら)。
その後暗いところで2週間「水栽培」し、新しく伸びてきた芯部分を食用にするようです。水栽培中の様子はこちらおよびこちら
外側は捨ててしまうし、手間も大変かかるため、値段は(あるサイトによると)1キロ15ユーロと、プレチェーコの5倍もするそうです。

(あちこちつぎはぎしてまとめたため、間違いもあるかもしれません。お気づきの点があればご指摘頂ければ有り難いです)

コメント (12)
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