[ハリー・ポッターと死の秘宝 PART2]
http://wwws.warnerbros.co.jp/hp7b/index.html
ようやく観てきました。これにてシリーズ終了!
や、面白かったです。
公開から一ヶ月以上経ってるからネタバレ配慮しませんけど、これは「ハリー・ポッターの物語」ではなく、「セブルス・スネイプの物語」だったよなあ、というのが見終わって最初の感想でした。現在から過去に至るまで、あまりにもスネイプが重要キャラすぎて、感動するよりも先に呆気に取られてしまった感じ。
なんつーか、メインストーリーの中核を担うだけでは飽きたらず、メインキャラたち(ハリーとジニー、ロンとハーマイオニー)の恋愛描写がどこか唐突感が否めないものであるのに対して、ガチで幼馴染みのことを大切に想ってる描写まで出てきちゃったもんだから始末に負えませんでした。これぞまさしく純愛完成ってやつじゃあねえのかよ。オイ。
このへん、映画ではスネイプの思惑を知ったハリーの心情描写がほとんどなされなかったので(原作であるかどうかは知らんけど)物足りない感じはあったんですが、最後の最後、ハリーが自分の息子にスネイプの名前をつけている&スリザリンに入ることになっても問題ない的な話をしているのは、『ハリー・ポッター』という作品で一番の感動ポイントだったかも。
まあ、身も蓋もないことを言うと、1巻のころから「スネイプが黒幕……と見せかけて実はべつの人でしたァー!!!」ってネタを繰り返し使っていたので、コレをマンネリととるか、ジャパニーズ天丼系の様式美として受け容れるかってのは好き好きのような気がします。ハイ。
以下雑感。
・命を救ってやって感謝してるように見えても所詮ゴブリンはクズ。……という描写に容赦のなさを感じた。外国の作家さん怖いねー。
・スリザリンの学生はどんな状況でもクズ。……という描写に(略)
・マクゴナガル先生は今作一番の萌えキャラ。異論は認めねーぜ! プロフェッサーの若いころの話とか見てみたいなあ。ちなみに萌えキャラ時点はルーナ。
・最後にグリフィンドールの剣を手にしてヘビを倒すのが、いくじなしだったネビルってのは面白いなあ。『ダイの大冒険』のポップを見ているのと似た感じ。こういうのが好きなのって日本人だけじゃないのね。
・杖の所有者ネタや、ダンブルドアの本性(ハリーを利用していた、と見せかけて、蘇りの石を持たせていた)ネタは、よく考えられているなあと感心。さほど凝ったトリックではないが、こういう「ちょっと頭を使う」系のネタが含まれているからこそ、世界で広く支持を受けることができたんだろうなあ。
・どんだけ凄惨な最後を遂げるのかと期待していたヴォルデモート側で一番目立ってた黒い魔女は、まさかの結末を迎えることに。ロンのおっかさんがMVPとってしまうとは。
・で、作品を総括した感想としては、決して僕の好きなタイプの作品ではなかった、という感じかなー。これは完全に好みの問題なんですが、最初から最後までキャラクターがヒステリックにわめき立てる場面が多くて見ていてイラッとすることが多かったです。やはり子供が主人公ということでしょうがない部分はあったんでしょうけど(命の危機に直面するのはすごいストレスだろうし)、そういうのを見ていても楽しくないんですよね。某『ガンダムSeed』の「やめてよね。僕が本気を出したら~」系のいやらしいシーンが一つのエピソードに必ず何回か挟まれているせいか、物語の面白さとはべつの要因として、キャラをそれほど好きになれず、愛着を持つこともできなかったので、いわゆる「大作補正」みたいなものがなかったら途中で見るのを止めてたと思います。根はいいヤツだけど普段の言動がアレ、って登場人物多すぎるんだよなー。この作品。
長きにわたった魔法少年ものはキレイに幕引きを終えましたということで一つ。
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