[ドラゴンクエストⅩⅠ 過ぎ去りし時を求めて]
http://www.dq11.jp/
発売日にPS4版を購入し、やったりやらなかったりを繰り返すこと、およそ3ヶ月。
ようやくこの10年に1作の大作RPGをクリアしてやったぜ!
や、面白かったです。
最終的に80時間くらいで終わりましたが、途切れ途切れで80時間もの間プレイヤーを遊ばせ続けさせられるというだけで、『ドラクエ』の偉大さがわかるというもの。
つーか、平時はソシャゲに時間を使いすぎているというか、時間を奪われすぎていますね。
特に『グラブル』がなあ……古戦場期間は他のことできないわ、半額がくると勿体なく感じて触ってしまうわで、恐ろしい時間泥棒なのだわ。
何はともあれ、レビューというか感想なんぞを久しぶりにつらつらと書いていこうと思います。
≫シナリオ(8/10)
そこまで物語の仕掛けが凝っているわけでもなければ、奇をてらったキャラクターが登場するわけでもない。
良くも悪くも〝王道〟の範疇から飛び出さないオーソドックスなシナリオでした。
個人的には『ドラクエ』のオーソドックスさには安心感を抱くので、高評価寄りって感じですね。
あと、PTキャラクターたちが最高に良いやつらばかりだったので、シナリオ評価に2~3点プラスしてます。
ゲームが始まって、いきなり周囲の人間から「お前は勇者だ」と持ち上げられる主人公。
そして、これまたいきなり悪魔の子として国から追われる立場になる主人公。
このへんは身も蓋もない話、展開が急とかそういうレベルを超越してると思います。
プレイヤーを置いてけぼりにするどころではなく、いわば「プレイヤー=伝説の勇者」という『ドラクエ』的なメタを前提とした、力任せもいいところな話作りですからね。
僕みたいな古参()ならともかく、11が初めての『ドラクエ』というプレイヤーの人は驚くんじゃないかなーと思いながら見てました。
ただまあ、強引な導入さえ乗り越えてしまえば、あとは最初に書いたような安心感のある展開が最後まで続くので、あとは個々人の好き嫌いの問題かなと。
今回の(おそらく)目玉である、ベロニカの永久離脱からのボス討伐。
そして過去に戻り、ベロニカを救って真の大団円を迎える……という流れは、設定の考察で意見がわかれそうなところではありますが、『ドラクエ』らしからぬ凝った展開だったと思いました。
ちょっと『DQ8』のときの「クリア後に主人公の生い立ちが明かされて真のエンディングを見られる」に通ずるところがあって、僕はこういうの大好きなので楽しかったです。
ちなみに、PTキャラの中で意表を突いて気に入ったのはダントツでシルビアでした。
オネエキャラとかよくわからんわ……と思っていたのも過去の話、登場してから個別の掘り下げまで、ずーっと好感度の高い立ち回りを見せてくれたのは嬉しかったです。
特に過去に戻る前の崩壊した世界で再会したとき(パレードしてたとき)は、思わず感動を覚えるほどのインパクトがありました。
元々「シリアスなんて知ったものか!」みたいにちゃぶ台をひっくり返すキャラが好きなので、あのときのシルビアは最高でしたね。
逆にというか、妙に推されていたエマはちょっと個人的にはイマイチ。
PTメンバーのベロニカ、セーニャ、マルティナは3人とも個性があってキャラ立ちしていましたし、実際に操作して思い入れが深くなっていくだけに、差が際立ってました。
つーか再会したときの「幼馴染みのエマよ!」に代表されるように、なんだか言動から圧を感じるというか、軽くサイコパスじみてるのは狙ったんですかね?
ヤンデレのようなわかりやすさがないぶん、可愛さとか健気さよりも、得体の知れない空恐ろしさのほうが勝る感じだったのは僕だけではないと思います。
いやあ……いくらオマケにしたってエマとの結婚は要らなかったんじゃねえかなあ……(´ω`)
≫システム(5/10)
全体を通じて、最低限プレイヤーが放り出してしまうような致命的なストレスは与えてこないんですが、細々とした部分でストレスが溜まる作りだったのは残念でした。
まずPS4版固有の問題なんだろうなーと思いますが、正直ちょっと最近のゲームにしてはロードが多すぎ&長すぎです。
歩く速度も遅いので、最初のほうはまだ頑張れるんですけど、ゲームが進行していくにつれて新しい街の探索が億劫になってしまいました。
巷では「世界が崩壊したり過去に戻ったりするけど、結局マップの使い回し」みたいに叩かれてましたけど、僕はこれで逆に助かった感じです。
例えば街の数が倍だったりしたら、歩き回るのが絶対に嫌になっていたと思うので。
あと細かいですけど、ルーラの登録地点がどの街も中心地から遠くでゲンナリしちゃいましたね。
メダル女学園が一番酷かったですが、ブチャラオ村なんかもマップの端から端まで歩くだけで数分かかるのはちょっとやり過ぎじゃないかなと。
このへんは3DS版だと感じなさそうなので、現代的な3Dを用いた広大なマップとの摺り合わせがあまり上手くいってない印象を受けましたね。
戦闘に関しては、ボスはともかく、雑魚までこちらの行動を縛る系の特技を連発してくるのがイライラしました。
セーニャのキラキラポーンを実用するようになるまで、ほぼ完全に運任せの戦闘になってしまうのは、もうちょっと何とかならなかったのかなぁ。
まあ、難易度自体は高くないですし、やろうと思えばこちらのレベルをいくらでも上げて挑めるので、勝てない進めないということはないんですけどね。
それでも、魅了、おたけび等の行動が妙に増えているのが、遊んでいてストレス要因になりましたね。
≫曲(7/10)
使い回し多すぎィ!www
すぎやまさんの年齢を考えたら無理を言えないのは分かるんですが、要所でかかる曲まですべて過去作のものっていうのは、さすがにちょっと萎えました。
良い曲なんですけどねー。それは分かってるんです。ええ。
≫総評
楽しかったです。
つーかまあ、今の僕がエンディングまで飽きることなく遊べるだけでも大したもんだと思います。
できれば次の『ドラクエ』も遊びたいですが、果たしてどうなることやら。