化学系エンジニアの独り言

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原油の生産過剰はこの先どうなっていくのだろう

2020-03-30 | 石油
新型コロナウィルスによる世界経済への影響は計り知れないものがあると予想されるが、それがいったいどれくらいの規模になるのかは、ウィルス終息への見通しが立たないことから、誰にも分らない。

アメリカはサウジに石油戦争を止めよと要請しているが、そのサウジは増産分の売り先がなく困っている。中国、フィンランド、印度並びにアメリカのいくつかの製油所はサウジからの輸入を減らしている。このような状況からサウジの生産目標1,200万BDは実現しないとも言われている。

南米での原油生産はおよそ700万BDであるが、足元の原油価格ではその半分は採算割れという。

先週原油価格WTIは23ドルとなっているが、場所によっては一桁での取引もある。ワイオミング州の低硫黄原油は先週、1.75ドルで取引されたという。このようなことが至る所で起きており、小さな生産者は生産停止に追い込まれている。カナダのWestern Canada Selectは9ドルとなり、オイルサンド生産者であるSuncorはFort Hillsの1系列をシャットダウンする。

原油トレーダーやアナリストの予測では、原油過剰は1,000万BDとも2,000万BDともいわれている。
需要がないので仕方がないのですが、生産者は減産で対応していくしかありません。




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