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原油価格は回復するのだろうか

2020-03-25 | 石油
原油価格の暴落とCovid-19のよる先々の石油消費低迷の見通しから、各国の石油会社は開発投資を軒並み減らすという報道が相次いでいます。

昨日のWTIは23ドル台です。注目すべきはアメリカのリグカウントが20減って777基、1年前に比べて250基程度減少している事です。リグカウントの減少は半年先の原油生産量の減少を意味するようです。

中国の原油輸入量は2017年にアメリカを抜きましたが、2019年は1,000万BDを超えました。ちなみにアメリカは700万BDの輸入でした。中国の輸入原油の55%はOPEC諸国からですが、これは2005年以降最も低い割合です。代わってロシアが15%と大きくなっています。

P66、EMは製油所の稼働を下げると発表し、TOTALとシェルは20%の投資削減を発表しました。

Axicorpは今後の原油価格が10ドルから15ドルのレンジに下がると予想しています。これは原油在庫が一杯で生産を下げざるを得ないからとのこと。また、価格を回復させるにはOPECとTexasの話し合い・合意が必要とも付け加えています。

ロシアが話し合いに応じず、原油増産の構えを崩さないのは、ルーブルが20%も下落しており、原油価格安のある程度の部分を補完しているからのようです。つまり協調減産の仲間はOPECとロシアではなく、OPECとテキサス(要はシェールオイル生産会社)に変わったという事です。

先の見通せないCovid-19との戦いですが、原油価格の先行きも見通しが立たないという事かと。

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