学びて時にこれを習う

「習う」ことは「学んだこと」を実践すること!

母校で講師

2006年06月18日 | お仕事
先日、母校である国立北京中医薬大学日本校の講師を務めました。
今回の講義のテーマは「夏の薬膳」。

授業の最後に荷葉を煮出したものをお茶として皆さんに紹介しました。

この中薬は蓮の葉のことで、生だと尿が濃い時や、暑過ぎて頭がボーっとする時などに用います。
乾燥した葉は消化器系(脾)が弱っておこる腹痛や下痢、各種の出血などに用います。
味は飲みやすくて美味しいです。

授業の模様は皿×皿HPで紹介していますので、チェックしてみて下さい。

梅雨の薬膳

2006年06月17日 | 薬膳
前回、梅雨の薬膳には芳香化湿利湿が効果的という話を紹介しました。
今回は、上記の効能のある食材を組み合わせた料理を紹介します。

鰹の香り野菜のせ
作り方はとっても簡単。
鰹のたたきに細く切った紫蘇、茗荷、セロリを乗せて醤油ドレッシングで頂きます。
旬の鰹を香りの良い野菜(=芳香化湿)と一緒に合わせることによって、美味しく食べることが出来ます。
食材の効能は以下の通り。
紫蘇辛/温胃・腎発汗解表
茗荷苦甘/寒肺・大腸・膀胱清熱解毒、活血消腫
セロリ甘/寒肺・胃浄血、消腫解毒

体を冷やす食材を入れる時には、温める食材もプラスしてバランスをとります。
また、この時期は、温熱性食品、油もの、甘いものは避けたほうが良いでしょう。

大井町で薬膳<Part3>

2006年06月16日 | お仕事
先日、大井町きゅりあんで3回目の薬膳講習会を行いました。
今回のテーマは、季節に合った「梅雨の薬膳」

関東地方もとうとう本格的な梅雨入りで、またジメジメ雨降りの季節になりましたね。
中医学の湿とは自然界の水湿の気で、長夏の主気になります。
湿邪による発病は「外湿」「内湿」の二種類に分けることが出来ます。
外湿は、雨に濡れたり、夜風に当たるなどして外から受ける湿のこと。
内湿は、冷たいもの、味の濃いもの、甘い物の摂り過ぎなど、体の中から受ける湿のことです。

症状としては、脾胃の働きを傷める、食欲不振、吐き気、倦怠感、頭が重い、湿疹、脚のむくみ、下痢、大便がすっきりしないなどが挙げられます。
この時期、湿気が多くて布団が湿ったりしますよね。人間の体も同じ状態なんです。

こんな時には、芳香化湿(香りの良いもので湿を出す)利湿が効果的。
余分な湿を体内から追い出すのがポイントです。
また、味で言えば辛味や苦味の食べ物を摂るように心がけると良いでしょう。

次回は、この時期にぴったりの薬膳をご紹介します

中華料理を勉強

2006年06月10日 | Weblog
先日、菜香グランデュオ立川店料理長の薮崎さんにお休みの日にもかかわらず中華料理を教えてもらいました。
プロの作る料理を間近で見る機会はそうそう無いので、とても貴重な勉強になりました。

今回教えて頂いたお料理は計6品。
教えて頂いたことで特に印象深かったのは、「下処理はしっかり」「下味・味付けは薄め」「火力は常に強火」の3点です。
炒める前に、スープで煮たり油通しすることによって素材の旨味が凝縮されて、味付けが薄めでもしっかり味わいが出るということが分かりました。
これが出来るとプロの味が家庭でも味わえるとは思いますが、プロは一日にしてならず。
長い修行が必要だと感じました。



口内炎<Part3>

2006年06月09日 | 中薬
口内炎にまつわる話、第三弾です。
今回は気陰両虚タイプの舌瘡を紹介します。

このタイプは、飲食の不摂生・過労・慢性病などで食べ物がうまく栄養にならず、体に必要な栄養を含んだ水分(陰液)が供給されない為に、脾気、脾陰不足により舌に栄養が届かなくなることが原因で口内炎が出来ます。(ちょっと難しいですね

症状としては、食欲不振・元気がない・疲れやすい・口の乾燥・手足のほてり・下の色は紅く、苔は少ないか剥落します。

治す時には「補気健脾・滋補脾陰」などの方法をとります。
意味としては「気を補って消化促進する・元気をつけて脾に水分を補う」
こんな時には、人参、百朮、薏苡仁、山薬などの中薬を使って治します。

人参(根の部分)元気が無い時など、このまま煮出して飲んでいます

気陰両虚タイプの人には、胡麻、山薬、黒豆、龍眼肉、白木耳、黒木耳、アスパラガスなどがオススメです。

今日の話は少し難しかったですね。
でも、これで口内炎のお話はおしまいです。