蕎麦彷徨

ひとりの素人が蕎麦について考えてきたことを書きしるすブログ

蕎麦を味わう②-「藍」

2007-10-09 | 食・旅

昨日は、埼玉県熊谷市にある「藍」で蕎麦を食べた。これでこの店では4回食べたことになる。前回は、1時前に行ったのに蕎麦が売り切れて、うどんしかないとのことで食べずに帰った。

この店の「めん」がとてもいい。1本1本の「めん」が生きていて完成度が実に高い。
昨日は2つの産地が味わえる「せいろ」を注文した。1つ目は、北海道産の新蕎麦であった。残念ながら、色は良くなく少し黒っぽかった。少ないながら香りはあった。コシは練りすぎからくる硬質さが若干感じられた。2つ目は、福井産の前年度の蕎麦であった。こちらの方がソフトな中にいいコシが感じられ「藍」の持ち味がよく出ていた。さすがに、香りは、かすかにしか感じられなかった。前回訪問した時も福井産のものであったのだが、その時の蕎麦の方が遙かに良かった。今はやむをえないが。

この「藍」は私が今最も高く評価する蕎麦店の1つである。どこの店でも同じだが、蕎麦打ち技術がある高みまで来たらそこから先は、製粉と玄ソバの問題である。この「藍」もここから進化させるには、石臼の質の向上といいソバの入手しかないだろう。もう「藍」はその「域」まで来ている。今の「丸抜き」で仕入れる方式では、ソバの質は他人任せになってしまう。先に進むにはここをどうするかである。

私は、1年に1、2度でもいいから定期的にこの店を訪れたい。ご主人は埼玉・秩父の名店「手打ち蕎麦 こいけ」のお弟子さんとのことである。小池重雄さんのもとからいいそば職人が育っている。



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