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日本海中部地震から40年

2023-05-26 23:20:00 | 災害・地震・防衛・防災
前も記したが今日5月26日は日本海中部地震があった日。
40年のふしめとして今日はかなり注目されてた。
オフなんで夕方〜夜の特番をすべて見た。

☆秋田では3.11以上のインパクト
東北ではやはり3月11日の東日本大震災のイメージがあるだろう。
しかし、秋田ではこの5月26日はそれ以上である。
小さい頃から防災教育や地域史として刷り込まされていき、生まれる前でもわかるようにしてある。
この時期は避難訓練が組まれ、必ず「みなさんが生まれたあたりには」と日本海中部地震の話がくまれ、それ以外にも先生の思い出や合川の悲劇があちこちで語られた。
同い年な加藤夏希がNHK特番で東日本大震災で詳しく知ったとあるが、南部本荘と秋田市内では被害温度差があったから仕方がないか。

☆秋田市はどれほどひどかったのか
たびたび紹介されるのがこの映像。
コレは今は無いらしいが保戸野のAKTハウジングセンターの様子。
噴水が怒ったかのように四方八方に水を撒き散らす。
場所が場所だけにこれは秋田テレビの独占で、これは必ず5月26日前後になると放送されフジテレビの衝撃映像にもつかわれている。
建物被害もひどかったらしい。
なかでも大町の現イーホテルビルにあった本金デパートが倒壊して死人が出たネタは語り草化しているが、他にも大町は古い建物被害が相次ぎ、城下の古町にかなりの被害を出したよう。
ブロック塀も倒れて死んだ人がいたみたい。

また、道路被害も酷く秋田市ではないが男鹿の水道橋や北部の7号が寸断され北部から秋田に出入り不可能になったらしい。

☆典型的な津波地震

この地震は津波被害が甚大であった。
理由はこの日晴天でたくさんの人が海に出たこと、地震が来ても日本海は津波が起きないという間違えた認識、後述する情報と報道の体制の悪さであった。
主に象徴的な死者は男鹿に遠足に来た合川の小学生、男鹿に観光に来た外人観光客などだがほぼすべての沿岸地域では漁業や海事も含めた死者が出ており、秋田では雄物川河口で船が飲み込まれなくなった人もいたようだ。
もし、早くからの津波認識や報道体制があればもだが、雨なら死者は半減以上だったらしい。
さらに川の河口に津波が逆流。
東日本大震災で仙台平野に黒い津波が奥まで来たが、あれがあったのかと。

☆情報体制の貧弱さ
ABSがまとめた「日本海中部地震報道の記録」ではラジオでは12時間以上伝えたがテレビでは伝えきれなさがあったようにもある。
テレビは当時民放2局で大事な報道しないとならないのに途中TBSやテレ朝を強行しないとならなかった時間があったらしい。
しかも昔は地震報道は軽んじられ東京で流したのはなんと2時間ぐらい!
野球も広島×巨人を延長までして流していたとか。(ラジオは中止)
何より、当時は震度や津波警報システムが貧弱。
現在基準なら秋田市能代市は震度6強以上だったと推定されているが、感覚震度と旧階級、能代市に地震計が無いため秋田市震度5が最高。
あまりにも参考記録感が強くあまり震度には言及しないか当時で〜が必ずつく。
そのため危機意識が小さく、津波警報も今みたいに出せない。緊急地震速報も無いしアラートもない。
あった東日本大震災でも万人単位の死人が出たのにいわんや…である。

☆残された空白域
実はこの地震は県北の海域が震源だが男鹿半島から南側の湾〜酒田にかけてだけ空白域が残された。
県都秋田市や同じく古町の酒田などである。
歴史的にみれば象潟が隆起した象潟大地震以来ないともいわれている。
それより南は2019年山形県(秋田市にも津波あり)、さらに南は地震が頻発していて県南海域だけが不気味に残された。
加藤夏希が本荘で認識が薄いのもこの地震は県北に甚大な被害になったから。
弁当で最後にうまいおかずを残しておくみたいにする気か神様はと。
合川の悲劇では最後にうまいおかずを食べきれなくて亡くなった子もいたのに。
また、土崎新屋下浜あたりだけでなく津波が雄物川や運河まで逆流したら川尻や茨島、御野場、ただでさえ暴れ川の新城地区は目も当てられない被害になる。

☆その後の5.26
県民防災の日として防災認識を確認する日だが、20年を迎えた日になんと夕方に地震が来た。
この年は宮城県地震。
東日本大震災の要因でもある太平洋型地震で、20年の学習はという日であった。
確か副知事が遊び歩いて首になったはず。
こんな恐ろしい偶然もあるな…と思い出したら!

今年は千葉茨城でまた地震が来た。
しかも同じ太平洋型で、やはり40年の教訓を振り返るとかいう中で。
この2つは秋田市でも揺れが確認されている。
こうなると5月26日は地震日かと怖くなる。
よくだるま祭りは雨とか昔のみどりの日は晴れとかあるがこれは…

なお、今日取材に行きたかったが天気で断念した新屋の山王祭が5月26日である。
40年前はどうしたのか。
ちなみに、1月17日の梵天祭りは阪神淡路大震災とかぶり、8月6日の竿燈まつりは広島原爆の日と被る。
この偶然も怖い。
【追記】だるま祭りに雨がふらないと火事になるという言い伝えがあるが、この年は両日晴れ。
住宅火災はなかったが秋田火力発電所で火災が発生。
また、事件もあり仁井田や保戸野諏訪神社が被る6月8日は大阪の池田小学校事件、三皇神社祭が偶にあたる(今年が予定日)7月8日は安倍元首相暗殺という事例が。
祭りファンとしては残念でしかない。

日本は地震国。
どこにいても必ず大地震を受けたことが無い人はいないと言われている。
防災の意識を持ち学習して次に悲しみを増やさないことが大切だ。
(この末文までの初稿字数が3311というのが…)