Caterpillar

そいつはいきなりやって来た　何よりも貪欲で何よりも堂々としていた…　こいつは一体何の為にこの地球にやって来たんだ?　目の前にある恐怖を払い除けると夢中でシャッターを切っていた　おそらくこいつを目撃した初めての人間になるだろう　そしてこいつに殺される運命にあるだろう　残された時間がどれくらいあるのか判断がつかないまま考えをまとめようとしていた…　どういう訳だか身体の自由が利かなくなっている　呼吸と思考だけが残された人間としての尊厳かもしれないと思えた　どれくらい時間が経っただろう?　感覚的には数時間だろうか　ん?　あいつがいないっ!!　不意に左の足首に激痛が走った　眼球だけを動かして足首の方を見ると　あいつが左足に潜り込もうとしている　いや　喰い千切ろうとしているのか?　とにかく激痛から逃れたい　だが微塵も身体を動かすことができない　カメラに残された2枚の写真だけがこいつの証拠になるのか…　遠ざかる意識の中で最後に見たものは…!!!




とまぁ　遠回しにしてみたけど　大丈夫な人からしてみればなんてことはない『青虫』　だけど俺は大の虫嫌いだからね　とても気持ち悪いんだよ　



で　横を見てみると紅枝垂れもみじ（手向山）の葉が紅葉しているじゃないかっ!!　



春に紅葉するって聞いたことがあるような…　まぁ綺麗だしいいかっ!!